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二章 精霊姫 人間界に降りる

商品を考える

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 あっ、貴族令嬢になっちゃったから、今あるマジックバッグが服に合わなくなる。
 ドレスに腰掛けバッグは無理だから・・・むー。
 ブレスレットにしよう。魔石に、時空間魔法を施して常に身に付けていれば良いね。

 マジックバッグの中に、材料あるかな?
 リストを表示してー、なになにー?

「あった!凄い。ミスリルもある。」

 んー、細身のバングルに加工して、細工を入れて、魔石を5つ埋め込む。
 材料まだあるし、ついでに幾つか作っておこう。

 お礼に、お義父様にも作ろう。
 んー、バングルって感じでもないかなー。カフスにするか。
 いや、落とす可能性もあるし、貴族だし、毎日同じ物は着けないか。
 むむむー。指輪が妥当かなー。

 少しゴツく、男らしい感じにすれば良いかな?
 利き手だと、邪魔かもしれないけど、反対の手なら平気かな。
 容量無制限にしないから、魔石も小ぶりな物で大丈夫。
 3つ魔石をつけて、紋章を細工しよう。
 ちょっと太めのリングで、親指に嵌める感じ。良さそう!
 容量は、正六面体で、1辺5m。
 魔獣でも入れなければ、十分な広さだろう。

 マジックバッグを売る時は、時間停止機能の有無と、容量別で用意しよう。

 時間停止機能付きは、高価格設定で、時間停止機能無しは、手を出しやすい価格設定にしたいな。

 容量は、3パターンにしよう。
 ・容量無制限
 ・正六面体 1辺   10m
 ・正六面体 1辺 5m

 これに、時間停止機能をつけて、価格設定を変える。
 容量無制限で時間停止機能付きだと、貴族や冒険者でも上位の者でしか買う事は出来ない。

 初級冒険者では、まず時間停止機能付きのマジックバッグは購入出来ない。
 中級になって、やっと時間停止機能付きのマジックバッグを購入出来るだろう。
 時空間魔法を使える人間が殆どいない為、時間停止機能付きのマジックバックは、滅多に出回らない。
 確か、この国には、時空間魔法を使える人間が居なかったはず。
 ただ、空間魔法を使える人間は、少ないながらも居るので、流通している。

 時間停止機能付きマジックバッグは、オーダー制にして、バッグのデザインから希望を聞いて、作ろう。
 時間停止機能が無いマジックバッグは、何パターンかデザインの違うバッグを用意して、量産する感じにしておこうかな。

 時間停止機能付きの保存容器なども、この世界では見かけないから、こちらも作りたいな。
 特に、お義父様は領主だから、災害に備えて、敷地内に備蓄などする必要があるはず。
 良い状態で、備蓄出来れば、いざという時困らない。

 ほむ。容器は職人に発注して、私が魔法を施そう。

 保冷保温出来るタンブラーも欲しいな。
 これも職人に作らせてー・・・

 あ、良い事考えた。
 保冷保温のは、魔法陣を用意しよう。
 紙に魔法陣を書き、タンブラーの上に魔法陣を置き、魔力を流せば出来上がり!
 これなら、私は、魔法陣の紙を用意するだけで済む。
 この辺の人の手配もお義父様に相談しよう。

 旅をするのに、あった方が良いのは・・・水だ!水!
 近場に必ず水場があるとは限らない。水分が取れないのは、命に関わる。
 タンブラーの大きさに合わせた水が出るような・・・水を凝縮させて、球体を作り、魔力を少量流してから、タンブラーにコロンと入れる。これでタンブラーに満タンの水が出てくるって言うのは、どうだろう?

 後で、色々試してみよう。
 水だけでなく、果実水やスポーツドリンクといったバリエーションがあっても、良いかもしれない。

 やりたい事が一杯過ぎて、手が回らなくなりそうー!

 効率的に作れないかなー?

   ガラスの大きな容器に、水を入れる。
         ↓
   魔法陣が刻まれた蓋をし、魔力を流す。
         ↓
   ビー玉サイズの球体が幾つも出来上がる。
         ↓
   小瓶に詰め替えて、飲料水として販売する。


 中々良い案じゃないかな?

 この持ち運びに便利な飲料水は、冒険者から好評で、のちに、お店で一番人気の商品となった。
 これを買う為に、辺境伯領を訪れる冒険者も増えた。

 そんなこんなで、いろいろな物を作っては、売りをしていたら、あっという間に1年が経とうとしていた。

 (そろそろ世界樹の所にいかないとな。もうすぐ15才。後1年もすれば、私も成人かー。)

 「お義父様、今日から5~7日程、精霊界へ行って参ります。」

 「もうそんな時期か。気を付けて。」

 【転移】
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