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三章 束の間
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すでに行きたい場所は旅行雑誌を見てチェックしてあり、予約なども済ませてあるので、今回の旅行もスムーズに楽しめると思った。
一日目は、釧路の湿原ノロッコ号に乗ることにしていた。
なんでも、来年には老朽化により運行廃止されるとのことだったので、今乗っておかないとお母さんたちも乗る機会ないだろうと思ったから。
天候にも恵まれ、窓を開けると風が頬を撫で気持ちが良い。
ボックス席とカップル席があり、私たちはボックス席に座った。
私は進行方向に向かって座らせてもらい、スマホで動画を撮ったり、写真を撮ったりと景色を堪能した。
カーブする時に、列車と景色が良い感じに映し出され、帰ったら柊真に見せてあげようと思った。
車内ではお土産も売っており、ノロッコ号のチョロQがとても可愛くて買って帰ることにした。
釧路駅から塘路駅まで約四十分ほどの列車の旅を北海道の雄大な自然を眺めながら存分に楽しむことが出来た。
景色の良いところはゆっくり走行するなど、観光列車らしいなと感じた。
釧路湿原は本当に広々としていて、その広さに北海道らしいなと思った。そんな雄大な湿原の中を鹿が歩いているのを見かけて、すぐにスマホを取り出して写真を撮ったけれど、遠かったからあまり良く撮れなかった……
塘路駅に到着したけれど……私たちはまた折り返しのノロッコ号に乗り、釧路へ戻った。
ホテルが釧路駅の近くだったから、どうせならまたノロッコ号に乗って戻ってくればいいという結論に至ったのだ。
列車の中で車窓を楽しみながらお弁当も食べられたし、ノロッコ号を大いに満喫することができた。
和商市場に寄ると、新鮮な海鮮がたくさん売っていて美味しそうだったが、ノロッコ号でお弁当を食べたばかりなので、明日の朝食べに来ようということになった。
朝八時から営業してるとはすごい。朝ご飯をここに食べにくる人がいるのもわかる。
二日目は、朝から和商市場に朝食を取りに行った。
ご飯の量やネタも自分で決めることができる勝手丼というのを注文し、ご飯を少なめにして、サーモンを三枚ほどとエビやイクラも乗せた。朝から美味しい味噌汁も飲めて贅沢だなと思った。
お母さんとお父さんは私の苦手なウニなどを乗せて美味しそうに食べていた。
ウニはどうしてもあの見た目と食感が苦手で食べられないんだよね……
北海道は広いため、効率よく回る場所を決めないと移動にすごく時間がかかってしまう。しかし、今回は移動に時間がかかっても行きたい場所を優先しようということになった。
せっかくなら大自然を感じられる場所が良いよねということで、標茶町という釧路湿原がある場所へと向かった。
標茶町には多和平をいう地平線が見える牧場というのあり、展望台を上がっていくと360度見渡す限り草原地が広がっており、壮観だった。そんな中を牛たちが放牧されており、ほのぼのとした。
夜になったら、満点の星空を楽しむことが出来るそうなので、一旦ホテルに戻り、また夜になったらドライブしにくることになった。
このあとは、風牧場というところで、ミルクの味が濃厚なソフトクリームをポニーを眺めながらのんびり食べた。
飲むヨーグルトも人気らしいので買って飲んでみるとサラサラとした感じではなく、とろりとしたヨーグルトが出てきて、こちらも濃厚な味わいだった。
酸っぱくて飲みにくいということもなく、美味しく頂くことができたので、お土産に買って帰ることにした。
夜は、空を見上げると一面に星が輝いていて、流れ星が見えたと思ったら、またすぐに流れ星が見え、北海道の夜空ってすごいなと感動した。
こんなの地元じゃ見ることはできない。どうにかこの感動を写真に収められないかと撮ってみたけれど、やっぱり星とか月って撮るの難しい……結局、この美しさを写真に撮ることはできなかったので、目に焼き付けて帰ることにした。
三日目はドライブを楽しみながら美瑛町に向かい、お花畑や青い池を楽しむことができた。
この青い池、中が透けて見えるくらい綺麗なのに、青く色付いていて本当に不思議で綺麗だった。
前日とかに雨が降ると濁って透明度が落ちるみたいだから、天候に恵まれて良かった。
あとは、近くにあるセブンスターの木とかいうのとかみたり、景色を楽しんだりしながらドライブを楽しんだ。
三泊四日はあっという間に過ぎ、お土産をたくさん抱えて帰宅した。
やっぱり北海道ということもあり、ラーメンや海鮮をたくさん買ってしまった。
海鮮は冷凍で売っているところがあったため、それを配達してもらうことにしたのだが、冷凍庫に入り切るのか心配になった。
魚が大きいから、大丈夫? 入るの? と心配してたけど、お母さんが「届いたらその日のうちに食べるから大丈夫よ」と言っていた。
確かに、魚だけ入るか心配だったから、その日に食べちゃえばいいよね。イクラとかホタテとかは、入れておけるもんね。
柊真への北海道土産は、やっぱり食べ物かなって思って、ラーメンセットみたいなのを買ってきた。
五種類違う味が入っていて、いろんな味を楽しめそうだなって思ったから。
柊真も家族旅行中だから、居ないんだよね。
確か大阪に行くって言ってたけど、アトラクション乗りまくってそうだし、たこ焼きとか美味しいもの沢山食べてきてそう。
柊真と一緒に旅行に行ったと言えるのは、小学校と中学校の修学旅行だけだな。
高校でも修学旅行を一緒に楽しみたかったし、大学生になったら二人で旅行とかも行ってみたかった。
大学生になったら、いろんな誘惑が待ってるんだろうな。
そうしたら、柊真も私のこと忘れて新しい彼女とか作るのかな……嫌だな。
忘れないで……誰のものにもならないで……
いくら私がそんなこと思ったところで、私はこれから過去の人になってしまう。
欠片でもいいからあなたの心の隙間に残ることは出来るだろうか……
一日目は、釧路の湿原ノロッコ号に乗ることにしていた。
なんでも、来年には老朽化により運行廃止されるとのことだったので、今乗っておかないとお母さんたちも乗る機会ないだろうと思ったから。
天候にも恵まれ、窓を開けると風が頬を撫で気持ちが良い。
ボックス席とカップル席があり、私たちはボックス席に座った。
私は進行方向に向かって座らせてもらい、スマホで動画を撮ったり、写真を撮ったりと景色を堪能した。
カーブする時に、列車と景色が良い感じに映し出され、帰ったら柊真に見せてあげようと思った。
車内ではお土産も売っており、ノロッコ号のチョロQがとても可愛くて買って帰ることにした。
釧路駅から塘路駅まで約四十分ほどの列車の旅を北海道の雄大な自然を眺めながら存分に楽しむことが出来た。
景色の良いところはゆっくり走行するなど、観光列車らしいなと感じた。
釧路湿原は本当に広々としていて、その広さに北海道らしいなと思った。そんな雄大な湿原の中を鹿が歩いているのを見かけて、すぐにスマホを取り出して写真を撮ったけれど、遠かったからあまり良く撮れなかった……
塘路駅に到着したけれど……私たちはまた折り返しのノロッコ号に乗り、釧路へ戻った。
ホテルが釧路駅の近くだったから、どうせならまたノロッコ号に乗って戻ってくればいいという結論に至ったのだ。
列車の中で車窓を楽しみながらお弁当も食べられたし、ノロッコ号を大いに満喫することができた。
和商市場に寄ると、新鮮な海鮮がたくさん売っていて美味しそうだったが、ノロッコ号でお弁当を食べたばかりなので、明日の朝食べに来ようということになった。
朝八時から営業してるとはすごい。朝ご飯をここに食べにくる人がいるのもわかる。
二日目は、朝から和商市場に朝食を取りに行った。
ご飯の量やネタも自分で決めることができる勝手丼というのを注文し、ご飯を少なめにして、サーモンを三枚ほどとエビやイクラも乗せた。朝から美味しい味噌汁も飲めて贅沢だなと思った。
お母さんとお父さんは私の苦手なウニなどを乗せて美味しそうに食べていた。
ウニはどうしてもあの見た目と食感が苦手で食べられないんだよね……
北海道は広いため、効率よく回る場所を決めないと移動にすごく時間がかかってしまう。しかし、今回は移動に時間がかかっても行きたい場所を優先しようということになった。
せっかくなら大自然を感じられる場所が良いよねということで、標茶町という釧路湿原がある場所へと向かった。
標茶町には多和平をいう地平線が見える牧場というのあり、展望台を上がっていくと360度見渡す限り草原地が広がっており、壮観だった。そんな中を牛たちが放牧されており、ほのぼのとした。
夜になったら、満点の星空を楽しむことが出来るそうなので、一旦ホテルに戻り、また夜になったらドライブしにくることになった。
このあとは、風牧場というところで、ミルクの味が濃厚なソフトクリームをポニーを眺めながらのんびり食べた。
飲むヨーグルトも人気らしいので買って飲んでみるとサラサラとした感じではなく、とろりとしたヨーグルトが出てきて、こちらも濃厚な味わいだった。
酸っぱくて飲みにくいということもなく、美味しく頂くことができたので、お土産に買って帰ることにした。
夜は、空を見上げると一面に星が輝いていて、流れ星が見えたと思ったら、またすぐに流れ星が見え、北海道の夜空ってすごいなと感動した。
こんなの地元じゃ見ることはできない。どうにかこの感動を写真に収められないかと撮ってみたけれど、やっぱり星とか月って撮るの難しい……結局、この美しさを写真に撮ることはできなかったので、目に焼き付けて帰ることにした。
三日目はドライブを楽しみながら美瑛町に向かい、お花畑や青い池を楽しむことができた。
この青い池、中が透けて見えるくらい綺麗なのに、青く色付いていて本当に不思議で綺麗だった。
前日とかに雨が降ると濁って透明度が落ちるみたいだから、天候に恵まれて良かった。
あとは、近くにあるセブンスターの木とかいうのとかみたり、景色を楽しんだりしながらドライブを楽しんだ。
三泊四日はあっという間に過ぎ、お土産をたくさん抱えて帰宅した。
やっぱり北海道ということもあり、ラーメンや海鮮をたくさん買ってしまった。
海鮮は冷凍で売っているところがあったため、それを配達してもらうことにしたのだが、冷凍庫に入り切るのか心配になった。
魚が大きいから、大丈夫? 入るの? と心配してたけど、お母さんが「届いたらその日のうちに食べるから大丈夫よ」と言っていた。
確かに、魚だけ入るか心配だったから、その日に食べちゃえばいいよね。イクラとかホタテとかは、入れておけるもんね。
柊真への北海道土産は、やっぱり食べ物かなって思って、ラーメンセットみたいなのを買ってきた。
五種類違う味が入っていて、いろんな味を楽しめそうだなって思ったから。
柊真も家族旅行中だから、居ないんだよね。
確か大阪に行くって言ってたけど、アトラクション乗りまくってそうだし、たこ焼きとか美味しいもの沢山食べてきてそう。
柊真と一緒に旅行に行ったと言えるのは、小学校と中学校の修学旅行だけだな。
高校でも修学旅行を一緒に楽しみたかったし、大学生になったら二人で旅行とかも行ってみたかった。
大学生になったら、いろんな誘惑が待ってるんだろうな。
そうしたら、柊真も私のこと忘れて新しい彼女とか作るのかな……嫌だな。
忘れないで……誰のものにもならないで……
いくら私がそんなこと思ったところで、私はこれから過去の人になってしまう。
欠片でもいいからあなたの心の隙間に残ることは出来るだろうか……
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