41 / 46
四章 行き着く先は
4−12
しおりを挟む
今日は、悠と浴衣デートの日だ。
昨日から浴衣を眺めては、早く明日にならないかなって浮かれていた。
淡いピンク色にラベンダー色で模様が入っていて、桜の帯が可愛い。
着物屋さんで買った浴衣だから生地もしっかりとした作りでお気に入りだ。
インターハイはどうだったかというと、一回戦目は接戦の末、勝つことが出来たけど、二回戦目で相手のディフェンス力が高く、思うように得点を重ねることが出来ず敗退してしまった。
去年は足を踏み入れることも出来なかったインターハイという舞台に今年は立つことが出来た。負けて悔しくないわけじゃないけど、それでも楽しかったのだと悠は言った。
「いろはー、悠くんが迎えにきたわよー」
「はーい」
外に出ると、黒い浴衣をきた悠が待っていた。
小さい頃は甚平だったけど、浴衣姿格好良い……いつもと雰囲気が違って、大人な感じがしてドキドキしてしまう。
「浴衣……いいな。似合ってるよ、いろは」
「ありがとう。悠もすごい似合ってるね」
「そうか? 甚平は着たことあったけど、浴衣は初めてだから、なんか着慣れないな」
「子供の頃は甚平だったもんね。大きくなってからお祭りは普通に服で行ってたのかな?」
「そうだな。中学からは友達と祭りいくようになったから、みんな普通に服で行ってたな。いろはは、小さい頃、帯の後ろが金魚みたいにヒラヒラしてて可愛かったよな」
「スカートみたいな浴衣に後ろがヒラヒラしてたんだよね。よく覚えてるね! あの時は、ああいう浴衣が好きだったんだよね。流石に今は落ち着いた浴衣が好きだけどね」
「その時の年齢によって好みも変わっていくからな。あの頃のも可愛くて似合ってたけど、今日の浴衣もすごい似合ってるな」
「へへ、ありがと」
「じゃ、行こうか」
「うん」
当たり前のように差し出された手に、喜びを感じながら手を重ねた。
私と悠では身長差があるため、歩く速さも違うはずなのに、私に合わせてゆっくり歩いてくれてるんだなと、ちょっとしたことでも嬉しくなってしまう。
お祭りの会場に着くと、すぐにりんご飴の屋台が視界に入ってきた。
お祭りの思い出といえば、私の中ではりんご飴だ。だから、ついつい店を通り過ぎる時に目で追ってしまった。
「本当にいろはは分かり易いな。りんご飴買いたいんだろ?」
「今すぐ食べたいってわけじゃないんだけど、可愛いから持って歩きたいなって」
「じゃ、買ってくか。俺もあとでゆっくり食べるかな」
「え? りんご飴好きなわけじゃないって言ってなかったっけ?」
「いろはとベンチに並んで座りながら食べるりんご飴が好きなんだよ」
「覚えててくれたんだね……私もね、向こうにいる時、りんご飴食べながら悠と一緒に食べたなって思い出してたんだ」
「忘れるわけないだろ? 大事な思い出だよ」
「いつもお祭りでは全部食べきれなくて、家に帰ってから残りを食べたよね。お祭り楽しかったなって余韻を感じながら食べるりんご飴が本当に好きなんだよね」
「じゃ、今日も残りは家で食べないとな?」
「うん」
お祭りにきたばかりで、りんご飴なんて買ったら見て回るのに邪魔になりそうなのに、悠まで私に付き合って買ってくれた。
この後も、かき氷やたこ焼き、焼きそばと悠が奢ってくれた。
私もバイトしてるから大丈夫だって言ったんだけど、部活頑張ったご褒美だとお小遣いを貰ったから格好つけさせて欲しいって言われてしまった。
折角、悠が頑張ってインターハイ出場して得たお小遣いなのに、自分のために使わなくていいのかな。
でも、格好つけさせて欲しいと言われてしまえば、その言葉に甘えた方がいいのかなと思い、ご馳走になることにした。
「いろはには、今までカフェラテやレモネード作ってもらったり、リストバンドやお守りまでくれただろ? だから、お礼も兼ねて奢らせて欲しいんだ」
「私がしたくてしたことだから気にしなくていいけど……じゃあ、お言葉に甘えるね」
「たくさん甘えてくれて構わないけどな」
「甘やかしすぎは禁止! なんか駄目な子になりそう……」
「いろはがどうなろうと俺の気持ちは変わらないからな」
「うー……最近の悠って言うことが甘い気がする」
「数年分の想いが決壊して溢れてる感じなんだよな。気持ち伝えたいなっていう想いが強くなっていっててさ」
「そうなんだ……えっと、それは嬉しいかな」
「そろそろりんご飴食べるか?」
「うん、そうしよー」
お祭りの会場を後にし、公園のベンチに並んで腰をかけてりんご飴をを齧る。
しばらく持って歩いてたから、暑さで飴が溶けて食べやすくなっていた。
買ってすぐだと飴が硬くて少し食べにくいんだよね。
可愛い見た目で、ついつい買ってしまうけど、大きいから一度で全て食べるのは結構きついんだよね。
だから、今日も半分食べて、残りは家でクーラーで涼みながら食べることにした。
「今日は、いろはの浴衣姿も見れて、楽しかった」
「私もすごく楽しかった。昔を懐かしく感じながらも、恋人として初めてのお祭りを新鮮な気持ちでも過ごすことが出来て、本当に楽しかったよ」
「さてと、そろそろ帰るか。あまり遅くなるとおばさんが心配するからな」
「そうだね……」
楽しかった分だけ、終わりが近づくと寂しさが増していく。
名残惜しい気持ちを隠しつつ、家に入ろうとドアを開けたところで、「いろは」と悠に声をかけられ、振り返ると軽く触れるだけのキスを不意にされて、固まってしまう。
「いろは、おやすみ」
そういって、悠は隣の家へと入っていった。
え……? 今キスされたよね? え、うそうそ。
ファーストキス……嬉しい……嬉しいんだけど……もっと余韻に浸りたかった!
欲をいえば、キスの後抱きしめてくれたらもっと嬉しかったけど、ファーストキスに願望を抱きすぎているのかもしれない。
漫画の読みすぎかな……
今日は一日中悠のことで頭がいっぱいで、興奮して眠れそうにないなと思った。
シャワーを浴び、汗を流してさっぱりすると、クーラーの効いたリビングでりんご飴の袋を開ける。
いつもは、食べながらお祭りの時こうだったなあーだったなって思い返すのに……今日ばかりはどうしてもキスのことばかりが思う浮かんでしまう。
少し触れるだけで一瞬だったため、唇の柔らかさなど感じてる余裕もなかった。
セカンドキスは、もっとゆっくり……って何考えてるんだろう。もう、恥ずかしい……
男の人って感じがしたな……昔は、手を引いてお店を駆け回っていたのに。
何も知らない純粋に一緒にいることが楽しいだけだった幼き日々を懐かしく感じながら、りんご飴を食べた。
end.
昨日から浴衣を眺めては、早く明日にならないかなって浮かれていた。
淡いピンク色にラベンダー色で模様が入っていて、桜の帯が可愛い。
着物屋さんで買った浴衣だから生地もしっかりとした作りでお気に入りだ。
インターハイはどうだったかというと、一回戦目は接戦の末、勝つことが出来たけど、二回戦目で相手のディフェンス力が高く、思うように得点を重ねることが出来ず敗退してしまった。
去年は足を踏み入れることも出来なかったインターハイという舞台に今年は立つことが出来た。負けて悔しくないわけじゃないけど、それでも楽しかったのだと悠は言った。
「いろはー、悠くんが迎えにきたわよー」
「はーい」
外に出ると、黒い浴衣をきた悠が待っていた。
小さい頃は甚平だったけど、浴衣姿格好良い……いつもと雰囲気が違って、大人な感じがしてドキドキしてしまう。
「浴衣……いいな。似合ってるよ、いろは」
「ありがとう。悠もすごい似合ってるね」
「そうか? 甚平は着たことあったけど、浴衣は初めてだから、なんか着慣れないな」
「子供の頃は甚平だったもんね。大きくなってからお祭りは普通に服で行ってたのかな?」
「そうだな。中学からは友達と祭りいくようになったから、みんな普通に服で行ってたな。いろはは、小さい頃、帯の後ろが金魚みたいにヒラヒラしてて可愛かったよな」
「スカートみたいな浴衣に後ろがヒラヒラしてたんだよね。よく覚えてるね! あの時は、ああいう浴衣が好きだったんだよね。流石に今は落ち着いた浴衣が好きだけどね」
「その時の年齢によって好みも変わっていくからな。あの頃のも可愛くて似合ってたけど、今日の浴衣もすごい似合ってるな」
「へへ、ありがと」
「じゃ、行こうか」
「うん」
当たり前のように差し出された手に、喜びを感じながら手を重ねた。
私と悠では身長差があるため、歩く速さも違うはずなのに、私に合わせてゆっくり歩いてくれてるんだなと、ちょっとしたことでも嬉しくなってしまう。
お祭りの会場に着くと、すぐにりんご飴の屋台が視界に入ってきた。
お祭りの思い出といえば、私の中ではりんご飴だ。だから、ついつい店を通り過ぎる時に目で追ってしまった。
「本当にいろはは分かり易いな。りんご飴買いたいんだろ?」
「今すぐ食べたいってわけじゃないんだけど、可愛いから持って歩きたいなって」
「じゃ、買ってくか。俺もあとでゆっくり食べるかな」
「え? りんご飴好きなわけじゃないって言ってなかったっけ?」
「いろはとベンチに並んで座りながら食べるりんご飴が好きなんだよ」
「覚えててくれたんだね……私もね、向こうにいる時、りんご飴食べながら悠と一緒に食べたなって思い出してたんだ」
「忘れるわけないだろ? 大事な思い出だよ」
「いつもお祭りでは全部食べきれなくて、家に帰ってから残りを食べたよね。お祭り楽しかったなって余韻を感じながら食べるりんご飴が本当に好きなんだよね」
「じゃ、今日も残りは家で食べないとな?」
「うん」
お祭りにきたばかりで、りんご飴なんて買ったら見て回るのに邪魔になりそうなのに、悠まで私に付き合って買ってくれた。
この後も、かき氷やたこ焼き、焼きそばと悠が奢ってくれた。
私もバイトしてるから大丈夫だって言ったんだけど、部活頑張ったご褒美だとお小遣いを貰ったから格好つけさせて欲しいって言われてしまった。
折角、悠が頑張ってインターハイ出場して得たお小遣いなのに、自分のために使わなくていいのかな。
でも、格好つけさせて欲しいと言われてしまえば、その言葉に甘えた方がいいのかなと思い、ご馳走になることにした。
「いろはには、今までカフェラテやレモネード作ってもらったり、リストバンドやお守りまでくれただろ? だから、お礼も兼ねて奢らせて欲しいんだ」
「私がしたくてしたことだから気にしなくていいけど……じゃあ、お言葉に甘えるね」
「たくさん甘えてくれて構わないけどな」
「甘やかしすぎは禁止! なんか駄目な子になりそう……」
「いろはがどうなろうと俺の気持ちは変わらないからな」
「うー……最近の悠って言うことが甘い気がする」
「数年分の想いが決壊して溢れてる感じなんだよな。気持ち伝えたいなっていう想いが強くなっていっててさ」
「そうなんだ……えっと、それは嬉しいかな」
「そろそろりんご飴食べるか?」
「うん、そうしよー」
お祭りの会場を後にし、公園のベンチに並んで腰をかけてりんご飴をを齧る。
しばらく持って歩いてたから、暑さで飴が溶けて食べやすくなっていた。
買ってすぐだと飴が硬くて少し食べにくいんだよね。
可愛い見た目で、ついつい買ってしまうけど、大きいから一度で全て食べるのは結構きついんだよね。
だから、今日も半分食べて、残りは家でクーラーで涼みながら食べることにした。
「今日は、いろはの浴衣姿も見れて、楽しかった」
「私もすごく楽しかった。昔を懐かしく感じながらも、恋人として初めてのお祭りを新鮮な気持ちでも過ごすことが出来て、本当に楽しかったよ」
「さてと、そろそろ帰るか。あまり遅くなるとおばさんが心配するからな」
「そうだね……」
楽しかった分だけ、終わりが近づくと寂しさが増していく。
名残惜しい気持ちを隠しつつ、家に入ろうとドアを開けたところで、「いろは」と悠に声をかけられ、振り返ると軽く触れるだけのキスを不意にされて、固まってしまう。
「いろは、おやすみ」
そういって、悠は隣の家へと入っていった。
え……? 今キスされたよね? え、うそうそ。
ファーストキス……嬉しい……嬉しいんだけど……もっと余韻に浸りたかった!
欲をいえば、キスの後抱きしめてくれたらもっと嬉しかったけど、ファーストキスに願望を抱きすぎているのかもしれない。
漫画の読みすぎかな……
今日は一日中悠のことで頭がいっぱいで、興奮して眠れそうにないなと思った。
シャワーを浴び、汗を流してさっぱりすると、クーラーの効いたリビングでりんご飴の袋を開ける。
いつもは、食べながらお祭りの時こうだったなあーだったなって思い返すのに……今日ばかりはどうしてもキスのことばかりが思う浮かんでしまう。
少し触れるだけで一瞬だったため、唇の柔らかさなど感じてる余裕もなかった。
セカンドキスは、もっとゆっくり……って何考えてるんだろう。もう、恥ずかしい……
男の人って感じがしたな……昔は、手を引いてお店を駆け回っていたのに。
何も知らない純粋に一緒にいることが楽しいだけだった幼き日々を懐かしく感じながら、りんご飴を食べた。
end.
43
お気に入りに追加
35
あなたにおすすめの小説
公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-
猫まんじゅう
恋愛
そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。
無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。
筈だったのです······が?
◆◇◆
「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」
拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」
溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない?
◆◇◆
安心保障のR15設定。
描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。
ゆるゆる設定のコメディ要素あり。
つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。
※妊娠に関する内容を含みます。
【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
彼氏と親友が思っていた以上に深い仲になっていたようなので縁を切ったら、彼らは別の縁を見つけたようです
珠宮さくら
青春
親の転勤で、引っ越しばかりをしていた佐久間凛。でも、高校の間は転校することはないと約束してくれていたこともあり、凛は友達を作って親友も作り、更には彼氏を作って青春を謳歌していた。
それが、再び転勤することになったと父に言われて現状を見つめるいいきっかけになるとは、凛自身も思ってもいなかった。
夫は私を愛してくれない
はくまいキャベツ
恋愛
「今までお世話になりました」
「…ああ。ご苦労様」
彼はまるで長年勤めて退職する部下を労うかのように、妻である私にそう言った。いや、妻で“あった”私に。
二十数年間すれ違い続けた夫婦が別れを決めて、もう一度向き合う話。
僕《わたし》は誰でしょう
紫音
青春
交通事故の後遺症で記憶喪失になってしまった女子高生・比良坂すずは、自分が女であることに違和感を抱く。
「自分はもともと男ではなかったか?」
事故後から男性寄りの思考になり、周囲とのギャップに悩む彼女は、次第に身に覚えのないはずの記憶を思い出し始める。まるで別人のものとしか思えないその記憶は、一体どこから来たのだろうか。
見知らぬ思い出をめぐる青春SF。
※第7回ライト文芸大賞奨励賞受賞作品です。
※表紙イラスト=ミカスケ様
挙式後すぐに離婚届を手渡された私は、この結婚は予め捨てられることが確定していた事実を知らされました
結城芙由奈
恋愛
【結婚した日に、「君にこれを預けておく」と離婚届を手渡されました】
今日、私は子供の頃からずっと大好きだった人と結婚した。しかし、式の後に絶望的な事を彼に言われた。
「ごめん、本当は君とは結婚したくなかったんだ。これを預けておくから、その気になったら提出してくれ」
そう言って手渡されたのは何と離婚届けだった。
そしてどこまでも冷たい態度の夫の行動に傷つけられていく私。
けれどその裏には私の知らない、ある深い事情が隠されていた。
その真意を知った時、私は―。
※暫く鬱展開が続きます
※他サイトでも投稿中
約束 〜僕は先生を想い、同級生は僕を想っていた〜
西浦夕緋
青春
まさに執着していたと言っていい。僕は大沢に執着していた。
そんな僕を章吾は見ていた。僕はそれに長い間気づかなかった。
一瞬の青春、消えぬ思慕。大沢は麦の匂いがした
愛することをやめたら、怒る必要もなくなりました。今さら私を愛する振りなんて、していただかなくても大丈夫です。
石河 翠
恋愛
貴族令嬢でありながら、家族に虐げられて育ったアイビー。彼女は社交界でも人気者の恋多き侯爵エリックに望まれて、彼の妻となった。
ひとなみに愛される生活を夢見たものの、彼が欲していたのは、夫に従順で、家の中を取り仕切る女主人のみ。先妻の子どもと仲良くできない彼女をエリックは疎み、なじる。
それでもエリックを愛し、結婚生活にしがみついていたアイビーだが、彼の子どもに言われたたった一言で心が折れてしまう。ところが、愛することを止めてしまえばその生活は以前よりも穏やかで心地いいものになっていて……。
愛することをやめた途端に愛を囁くようになったヒーローと、その愛をやんわりと拒むヒロインのお話。
この作品は他サイトにも投稿しております。
扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品(写真ID 179331)をお借りしております。
青春リフレクション
羽月咲羅
青春
16歳までしか生きられない――。
命の期限がある一条蒼月は未来も希望もなく、生きることを諦め、死ぬことを受け入れるしかできずにいた。
そんなある日、一人の少女に出会う。
彼女はいつも当たり前のように側にいて、次第に蒼月の心にも変化が現れる。
でも、その出会いは偶然じゃなく、必然だった…!?
胸きゅんありの切ない恋愛作品、の予定です!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる