4 / 26
僕らの日常?
その病気の名は?
しおりを挟む
─────ドオオオォォォン
過ぎ去った方角から、崩壊する音が響いてきた。
─────お、白い点がまた一つ消えた。
すげぇな、容赦ないや美菜ちゃん。更地どころか抉ったよ。
俺は委員長様に引っ張られた恰好のまま、その光景を眺めた。
周りには同じように飛んでいるクラスメイト達が、やいのやいの言いながらついてきた。
「美菜っちの新技派手ね~」
「新技、名前つけたんだ」
「無詠唱だと、いまいち決まらないんだってさ」
技名だけなら、ほぼほぼ無詠唱でしょう。
最初のうちはみんな「くっ!おれの左手がっっ!!」とか「今はまだ早いぃ!!」とか「右目がうずくっ」とか色々ヤラカシタ‥‥‥‥。
意味のない無駄な詠唱をオリジナルで作り、派手なエフェクトをキランキラン、キラキラキラキラさせて、某変身少女をしていた女子は「‥‥あ、ヤバい。キツイわ」と目が覚め。
やたらごてごてピカピカしたベルトをした男子は、右手でこうするのがやるのがカッコいいとか、左でこうだろうとカードを出したりした。「え、それでどうなるの?どういう意味?ね?ね?」ってとっても純粋な心で聞いた瞬間、うおおおぉぉとひとしきりローリングかました後、スンっとなった。
そして互いに、肩を組み若かったな‥‥‥と慰めあった。‥‥‥‥あれ?‥‥‥‥なんかゴメン。
所詮、みんながかかる病気である。そう皆が一通りかかった。
ほぼほぼ皆の目が覚めた結果、戦闘時間が短くなり、攻略がサクサク進むようになりましたとさ。
ただ、いまだにやり続けているチームもある。
一人一人違うキメポージングをして「我ら五人!」とキメ台詞を吐き最後はどどーんと背後に爆破をかます。
毎回ポーズが違うらしいが、ちょっと解らない。俺がシャッターを切るまでがワンセットです。後で各自のスマホに送ります、はい。
ちなみに女子には不評です。毎回、大量に砂埃が舞うから。
「任務遂行予定時間! 1600 !! 」
「えっ! マジでっ」
委員長の宣言に一様にざわついた。
「本番これからなんだよな?1時間ないよ! 」
「巻きで行くぞっ !」
うわぁ、異世界世直し巻きですか。
いやあ、モブの俺はにはとてもとても。
えっ俺もやんの?やめて~君たち運動部みたいに俺様TUEEEEEEってやつやれないっすよ。ピカピカバリバリも無理。小が大を投げ飛ばすなんてやれないし。
「─────ねぇ 美菜っち。あいつら仲いいよね」
「ん。問題ありません」
いつの間にか追いついていた副委員長事美菜っち
え?誰と誰の事? えっ? 何 ? やめてっ ! やめてくれ !! そんな腐の目で俺と委員長の事をみないでくれっ !! 俺はそんなんじゃないっ!! 一般モブですっっ !!
え!? 妄想だからいいって!? いやいやいやいや やめて───── !!
過ぎ去った方角から、崩壊する音が響いてきた。
─────お、白い点がまた一つ消えた。
すげぇな、容赦ないや美菜ちゃん。更地どころか抉ったよ。
俺は委員長様に引っ張られた恰好のまま、その光景を眺めた。
周りには同じように飛んでいるクラスメイト達が、やいのやいの言いながらついてきた。
「美菜っちの新技派手ね~」
「新技、名前つけたんだ」
「無詠唱だと、いまいち決まらないんだってさ」
技名だけなら、ほぼほぼ無詠唱でしょう。
最初のうちはみんな「くっ!おれの左手がっっ!!」とか「今はまだ早いぃ!!」とか「右目がうずくっ」とか色々ヤラカシタ‥‥‥‥。
意味のない無駄な詠唱をオリジナルで作り、派手なエフェクトをキランキラン、キラキラキラキラさせて、某変身少女をしていた女子は「‥‥あ、ヤバい。キツイわ」と目が覚め。
やたらごてごてピカピカしたベルトをした男子は、右手でこうするのがやるのがカッコいいとか、左でこうだろうとカードを出したりした。「え、それでどうなるの?どういう意味?ね?ね?」ってとっても純粋な心で聞いた瞬間、うおおおぉぉとひとしきりローリングかました後、スンっとなった。
そして互いに、肩を組み若かったな‥‥‥と慰めあった。‥‥‥‥あれ?‥‥‥‥なんかゴメン。
所詮、みんながかかる病気である。そう皆が一通りかかった。
ほぼほぼ皆の目が覚めた結果、戦闘時間が短くなり、攻略がサクサク進むようになりましたとさ。
ただ、いまだにやり続けているチームもある。
一人一人違うキメポージングをして「我ら五人!」とキメ台詞を吐き最後はどどーんと背後に爆破をかます。
毎回ポーズが違うらしいが、ちょっと解らない。俺がシャッターを切るまでがワンセットです。後で各自のスマホに送ります、はい。
ちなみに女子には不評です。毎回、大量に砂埃が舞うから。
「任務遂行予定時間! 1600 !! 」
「えっ! マジでっ」
委員長の宣言に一様にざわついた。
「本番これからなんだよな?1時間ないよ! 」
「巻きで行くぞっ !」
うわぁ、異世界世直し巻きですか。
いやあ、モブの俺はにはとてもとても。
えっ俺もやんの?やめて~君たち運動部みたいに俺様TUEEEEEEってやつやれないっすよ。ピカピカバリバリも無理。小が大を投げ飛ばすなんてやれないし。
「─────ねぇ 美菜っち。あいつら仲いいよね」
「ん。問題ありません」
いつの間にか追いついていた副委員長事美菜っち
え?誰と誰の事? えっ? 何 ? やめてっ ! やめてくれ !! そんな腐の目で俺と委員長の事をみないでくれっ !! 俺はそんなんじゃないっ!! 一般モブですっっ !!
え!? 妄想だからいいって!? いやいやいやいや やめて───── !!
25
お気に入りに追加
40
あなたにおすすめの小説
鬼神の刃──かつて世を震撼させた殺人鬼は、スキルが全ての世界で『無能者』へと転生させられるが、前世の記憶を使ってスキル無しで無双する──
ノリオ
ファンタジー
かつて、刀技だけで世界を破滅寸前まで追い込んだ、史上最悪にして最強の殺人鬼がいた。
魔法も特異体質も数多く存在したその世界で、彼は刀1つで数多の強敵たちと渡り合い、何百何千…………何万何十万と屍の山を築いてきた。
その凶悪で残虐な所業は、正に『鬼』。
その超絶で無双の強さは、正に『神』。
だからこそ、後に人々は彼を『鬼神』と呼び、恐怖に支配されながら生きてきた。
しかし、
そんな彼でも、当時の英雄と呼ばれる人間たちに殺され、この世を去ることになる。
………………コレは、そんな男が、前世の記憶を持ったまま、異世界へと転生した物語。
当初は『無能者』として不遇な毎日を送るも、死に間際に前世の記憶を思い出した男が、神と世界に向けて、革命と戦乱を巻き起こす復讐譚────。
いずれ男が『魔王』として魔物たちの王に君臨する────『人類殲滅記』である。
うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。
転生令嬢の食いしん坊万罪!
ねこたま本店
ファンタジー
訳も分からないまま命を落とし、訳の分からない神様の手によって、別の世界の公爵令嬢・プリムローズとして転生した、美味しい物好きな元ヤンアラサー女は、自分に無関心なバカ父が後妻に迎えた、典型的なシンデレラ系継母と、我が儘で性格の悪い妹にイビられたり、事故物件王太子の中継ぎ婚約者にされたりつつも、しぶとく図太く生きていた。
そんなある日、プリムローズは王侯貴族の子女が6~10歳の間に受ける『スキル鑑定の儀』の際、邪悪とされる大罪系スキルの所有者であると判定されてしまう。
プリムローズはその日のうちに、同じ判定を受けた唯一の友人、美少女と見まごうばかりの気弱な第二王子・リトス共々捕えられた挙句、国境近くの山中に捨てられてしまうのだった。
しかし、中身が元ヤンアラサー女の図太い少女は諦めない。
プリムローズは時に気弱な友の手を引き、時に引いたその手を勢い余ってブン回しながらも、邪悪と断じられたスキルを駆使して生き残りを図っていく。
これは、図太くて口の悪い、ちょっと(?)食いしん坊な転生令嬢が、自分なりの幸せを自分の力で掴み取るまでの物語。
こちらの作品は、2023年12月28日から、カクヨム様でも掲載を開始しました。
今後、カクヨム様掲載用にほんのちょっとだけ内容を手直しし、1話ごとの文章量を増やす事でトータルの話数を減らした改訂版を、1日に2回のペースで投稿していく予定です。多量の加筆修正はしておりませんが、もしよろしければ、カクヨム版の方もご笑覧下さい。
※作者が適当にでっち上げた、完全ご都合主義的世界です。細かいツッコミはご遠慮頂ければ幸いです。もし、目に余るような誤字脱字を発見された際には、コメント欄などで優しく教えてやって下さい。
※検討の結果、「ざまぁ要素あり」タグを追加しました。
かつてダンジョン配信者として成功することを夢見たダンジョン配信者マネージャー、S級ダンジョンで休暇中に人気配信者に凸られた結果バズる
竜頭蛇
ファンタジー
伊藤淳は都内の某所にあるダンジョン配信者事務所のマネージャーをしており、かつて人気配信者を目指していた時の憧憬を抱えつつも、忙しない日々を送っていた。
ある時、ワーカーホリックになりかねていた淳を心配した社長から休暇を取らせられることになり、特に休日に何もすることがなく、暇になった淳は半年先にあるS級ダンジョン『破滅の扉』の配信プロジェクトの下見をすることで時間を潰すことにする.
モンスターの攻撃を利用していたウォータースライダーを息抜きで満喫していると、日本発のS級ダンジョン配信という箔に目が眩んだ事務所のNO.1配信者最上ヒカリとそのマネージャーの大口大火と鉢合わせする.
その配信で姿を晒すことになった淳は、さまざまな実力者から一目を置かれる様になり、世界に名を轟かす配信者となる.
拝啓、お父様お母様 勇者パーティをクビになりました。
ちくわ feat. 亜鳳
ファンタジー
弱い、使えないと勇者パーティをクビになった
16歳の少年【カン】
しかし彼は転生者であり、勇者パーティに配属される前は【無冠の帝王】とまで謳われた最強の武・剣道者だ
これで魔導まで極めているのだが
王国より勇者の尊厳とレベルが上がるまではその実力を隠せと言われ
渋々それに付き合っていた…
だが、勘違いした勇者にパーティを追い出されてしまう
この物語はそんな最強の少年【カン】が「もう知るか!王命何かくそ食らえ!!」と実力解放して好き勝手に過ごすだけのストーリーである
※タイトルは思い付かなかったので適当です
※5話【ギルド長との対談】を持って前書きを廃止致しました
以降はあとがきに変更になります
※現在執筆に集中させて頂くべく
必要最低限の感想しか返信できません、ご理解のほどよろしくお願いいたします
※現在書き溜め中、もうしばらくお待ちください
おっさんの神器はハズレではない
兎屋亀吉
ファンタジー
今日も元気に満員電車で通勤途中のおっさんは、突然異世界から召喚されてしまう。一緒に召喚された大勢の人々と共に、女神様から一人3つの神器をいただけることになったおっさん。はたしておっさんは何を選ぶのか。おっさんの選んだ神器の能力とは。
悠々自適な転生冒険者ライフ ~実力がバレると面倒だから周りのみんなにはナイショです~
こばやん2号
ファンタジー
とある大学に通う22歳の大学生である日比野秋雨は、通学途中にある工事現場の事故に巻き込まれてあっけなく死んでしまう。
それを不憫に思った女神が、異世界で生き返る権利と異世界転生定番のチート能力を与えてくれた。
かつて生きていた世界で趣味で読んでいた小説の知識から、自分の実力がバレてしまうと面倒事に巻き込まれると思った彼は、自身の実力を隠したまま自由気ままな冒険者をすることにした。
果たして彼の二度目の人生はうまくいくのか? そして彼は自分の実力を隠したまま平和な異世界生活をおくれるのか!?
※この作品はアルファポリス、小説家になろうの両サイトで同時配信しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる