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時価マイナス1000万
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近づいてきた影の方へ顔を向ける。そこには、花束を持った甘い顔立ちをした軽薄そうな男が立っていた。女が好みそうな顔だ。遊び慣れてるな、とアオイの直感が告げる。
「君がノヴァの秘蔵っ子?」
「リッターさん、こんばんは」
と、ノヴァ。普段よりもずっと甘さを含んだ声に、彼の客か、とアオイは得心した。
頬を染め嬉しそうにリッターと呼ばれた男を見るノヴァは、どこからどう見ても恋する少年だ。えげつないほど演技が上手い。アオイがこっそり感心していると、リッターはノヴァに軽く微笑みかけ、アオイの顔を見た。おや、とアオイの片眉が上がる。
「綺麗な子だね、ノヴァが可愛がるだけはある。……俺と一晩どうだろう?」
男はそう言って花束から1輪抜き取ると、アオイに差し出した。
サロンでは、客よりも男娼の意向が優先された。特別な例外を除き男娼が自由に客を選べるのだ。客は男娼に花を贈り、それを男娼が受け取れば契約成立となる。婚約指輪の代わりだ。いずれ枯れる花に仮初の永遠を誓うのである。
男がアオイに贈った花は、瑞々しいピンク色の薔薇だった。アオイは男を見て、差し出された薔薇を見て、それからまた男に視線を戻した。
――僕の顔が好き……気に入ったのは瞳かな。あーあ。でもそれ以上にノヴァさんが好きなんだ。ふうん。
「――残念ですけど、それは受け取れません。……僕に相応しくないから」
リッターが微かに目を見開く。アオイは、つまんないな、と思った。ノヴァの客を横取りする気はなかったし、そうでなくても他に1番がいる人間の相手は嫌いだった。
リッターは納得いかないというように眉をひそめ、なぜ、と低い声で尋ねた。
「特別に誂えたものだが」
リッターに凄まれても一切動じることなく、アオイは軽く肩をすくめた。
「はい、とても綺麗だと思います」
ピンクの薔薇は愛らしい顔立ちのノヴァによく似合う。ノヴァの性格を考えると赤い薔薇の方が相応しいような気がしたが、これは男がノヴァのために、ノヴァに似合うと思って選んだ花だ。男にとってノヴァはこの花のように健気で可憐な存在なのだろう。
チラリとノヴァの顔を見ると、足を組み楽しそうな顔でアオイたちを眺めていた。余裕だなあ、とアオイは苦笑いを浮かべた。これは相当好かれている自信があると見た。何とかしてください、と視線だけで訴えたが、ノヴァは面白がるばかりで何もする気がないようだ。それどころか小さく顎をしゃくっている。つまり、好きにしろ、ということだ。
しかたない。アオイは嘆息すると、リッターに視線を戻し、男の足元から頭をゆっくり挑発するように眺めた。
「僕が欲しいなら、もっと僕に相応しいものを持ってきてください」
「……例えば?」
アオイはたとえば、と指を折った。
「天使の羽、悪魔の瞳、竜人の鱗、妖精の鱗粉のどれか……とか」
ギョッとノヴァが目を見開いて、頭が痛いというように眉間を手で押さえると、小さく「バカ……」と呟いた。男は絶句している。
沈黙の中、唯一平然としているアオイが再度断りを入れようとしたその時「こんばんは」と声が聞こえた。声のした方へ顔を向ける。そこにいたのは――
「だ、旦那様……」
――昨晩の美しい男だった。
いつの間にか、サロンは水を打ったように静まり返っていた。誰もがこの美しい男を見つめている。昨夜と変わらず全身を白一色で纏めた出で立ちは、その顔の美しさも相まってさながら天使か、神のようだった。
サロン中の視線を集めてもなお、男は平然としていた。注目を集めることが当然だと思っている訳でも、注目されることを望んでいるわけでもなさそうだ、とアオイは思った。それならもう少し胸を張るに違いなかった。
男は相変わらず無表情で、感情は読み取りづらく、そして限りなく自然体だった。ただ、金色の瞳がじっとアオイだけを見ている。その奥に昨夜と変わらない熱を見つけて、アオイは裾を握りしめ、アオイが裾を握りしめ背筋を伸ばしたのを、ノヴァだけが気づいていた。
「ここに居たんですね。手前のサロンで探していたんですがなかなか見つからなくて焦りました」
落ち着いた口調だった。焦っていたようにはとても見えない。アオイは何も言わずじっと男を見た。男は「ここに居て良かった」と小さく呟くと、一輪の花を差し出した。白銀に輝く美しい花だ。
「アオイ、今晩は私と一緒に過ごしてはくれませんか?」
花を握る手に力が込められているのを見て、アオイは嬉しくなった。彫刻のように美しいこの男もまた、緊張している。
「……ええ、もちろん。僕も、貴方のことを待っていたんです」
アオイは顔を綻ばせた。差し出された花をそっと受け取るや否や、ノヴァが素早く立ち上がる。驚いていると、ノヴァは「旦那様」と男を呼んだ。アオイはノヴァの顔が一瞬強張ったのを見逃さなかった。先程とは別の緊張がアオイを襲う。
「アオイは準備があるので、しばらくここでお待ちいただけますか?」
「その間は、ボクがお相手いたします」
見計らったように出てきたのはこの娼館の不動の頂点、エトワールという名で、エトと呼ばれる青年だった。基本何に対しても物怖じしないアオイが気後れして話しかけることすらままならない大御所の登場に、アオイは目を白黒させた。
ノヴァとエトは一瞬意味深に目配せをし合うと、エトは先ほどまでノヴァが座っていたソファを男に勧め、ノヴァはアオイの腕を掴んで歩き出した。この間わずか3秒である。
口を挟む間も無く引きずられるようにして移動した先は、客と一夜を共にする時に使う部屋の一つだった。
部屋に入ってドアを閉めるなり、ノヴァは「ちょっと!」とアオイに詰め寄った。
「アンタどんな客引っかけたわけ?!」
「……えっ?」
「抱かれてないって言ったよな、あんなんハゲより性質悪いんだけど!」
「は?」
「……ちょっと、本当に何も知らないの?」
ノヴァは信じられない、と口だけ動かすと、「それ」とアオイが手に持つ花を指差した。
「白銀花」
「はあ」
「万能薬の元」
「売ったらいくらになりますか?」
「バカ野郎!」
スパンッと小気味良い音と共に頭を叩かれたが、小柄な青年の細い腕で叩かれても大して痛くない。それよりも叩いたノヴァの方が痛そうだ。叩いた手をさすっていたノヴァだが、アオイの視線に気づくと慌ててアオイの顔を指差した。
「白銀花は普通売らずにとっとくもんだし、売るならお抱え薬師がいる貴族にふっかけるもん!」
なるほど。アオイは尋ねた。
「で、手数料は?」
ノヴァは無言で指を4本立てた。
「ボるなあ」
「魔女なら8割だよ」
「ノヴァさん大好き一生ついていきます」
「はいはいオレは金の方が好き」
ノヴァはあしらうように肩をすくめると、アオイの顔を正面から見つめた。その真剣な表情につられて居住まいを正す。
「とにかく、白銀花を持ってくるような客なのを忘れないこと」
「あの、そんなヤバい感じですか?」
「わかんない。アンタなんで昨日の時点で死んでないの?」
「そんなにヤバい感じなの?」
「まあいいや。頑張って」
「頑張って!?」
「まーでも死んでないから大丈夫でしょ。頑張れ頑張れ。売る相手はオレが見繕ってあげるから」
「金のことしか考えてない!」
「アンタが死んだらそれはオレが貰うから」
「露骨に狙ってくるなあ!」
顔を青くしたアオイがノヴァに縋る。ノヴァは嫌そうな顔でアオイを振り払ったが、めげずにもう一度抱きつこうとした時、ノックの音がした。
2人同時にドアを見る。
「アオイ、ノヴァ。時間だ」
「君がノヴァの秘蔵っ子?」
「リッターさん、こんばんは」
と、ノヴァ。普段よりもずっと甘さを含んだ声に、彼の客か、とアオイは得心した。
頬を染め嬉しそうにリッターと呼ばれた男を見るノヴァは、どこからどう見ても恋する少年だ。えげつないほど演技が上手い。アオイがこっそり感心していると、リッターはノヴァに軽く微笑みかけ、アオイの顔を見た。おや、とアオイの片眉が上がる。
「綺麗な子だね、ノヴァが可愛がるだけはある。……俺と一晩どうだろう?」
男はそう言って花束から1輪抜き取ると、アオイに差し出した。
サロンでは、客よりも男娼の意向が優先された。特別な例外を除き男娼が自由に客を選べるのだ。客は男娼に花を贈り、それを男娼が受け取れば契約成立となる。婚約指輪の代わりだ。いずれ枯れる花に仮初の永遠を誓うのである。
男がアオイに贈った花は、瑞々しいピンク色の薔薇だった。アオイは男を見て、差し出された薔薇を見て、それからまた男に視線を戻した。
――僕の顔が好き……気に入ったのは瞳かな。あーあ。でもそれ以上にノヴァさんが好きなんだ。ふうん。
「――残念ですけど、それは受け取れません。……僕に相応しくないから」
リッターが微かに目を見開く。アオイは、つまんないな、と思った。ノヴァの客を横取りする気はなかったし、そうでなくても他に1番がいる人間の相手は嫌いだった。
リッターは納得いかないというように眉をひそめ、なぜ、と低い声で尋ねた。
「特別に誂えたものだが」
リッターに凄まれても一切動じることなく、アオイは軽く肩をすくめた。
「はい、とても綺麗だと思います」
ピンクの薔薇は愛らしい顔立ちのノヴァによく似合う。ノヴァの性格を考えると赤い薔薇の方が相応しいような気がしたが、これは男がノヴァのために、ノヴァに似合うと思って選んだ花だ。男にとってノヴァはこの花のように健気で可憐な存在なのだろう。
チラリとノヴァの顔を見ると、足を組み楽しそうな顔でアオイたちを眺めていた。余裕だなあ、とアオイは苦笑いを浮かべた。これは相当好かれている自信があると見た。何とかしてください、と視線だけで訴えたが、ノヴァは面白がるばかりで何もする気がないようだ。それどころか小さく顎をしゃくっている。つまり、好きにしろ、ということだ。
しかたない。アオイは嘆息すると、リッターに視線を戻し、男の足元から頭をゆっくり挑発するように眺めた。
「僕が欲しいなら、もっと僕に相応しいものを持ってきてください」
「……例えば?」
アオイはたとえば、と指を折った。
「天使の羽、悪魔の瞳、竜人の鱗、妖精の鱗粉のどれか……とか」
ギョッとノヴァが目を見開いて、頭が痛いというように眉間を手で押さえると、小さく「バカ……」と呟いた。男は絶句している。
沈黙の中、唯一平然としているアオイが再度断りを入れようとしたその時「こんばんは」と声が聞こえた。声のした方へ顔を向ける。そこにいたのは――
「だ、旦那様……」
――昨晩の美しい男だった。
いつの間にか、サロンは水を打ったように静まり返っていた。誰もがこの美しい男を見つめている。昨夜と変わらず全身を白一色で纏めた出で立ちは、その顔の美しさも相まってさながら天使か、神のようだった。
サロン中の視線を集めてもなお、男は平然としていた。注目を集めることが当然だと思っている訳でも、注目されることを望んでいるわけでもなさそうだ、とアオイは思った。それならもう少し胸を張るに違いなかった。
男は相変わらず無表情で、感情は読み取りづらく、そして限りなく自然体だった。ただ、金色の瞳がじっとアオイだけを見ている。その奥に昨夜と変わらない熱を見つけて、アオイは裾を握りしめ、アオイが裾を握りしめ背筋を伸ばしたのを、ノヴァだけが気づいていた。
「ここに居たんですね。手前のサロンで探していたんですがなかなか見つからなくて焦りました」
落ち着いた口調だった。焦っていたようにはとても見えない。アオイは何も言わずじっと男を見た。男は「ここに居て良かった」と小さく呟くと、一輪の花を差し出した。白銀に輝く美しい花だ。
「アオイ、今晩は私と一緒に過ごしてはくれませんか?」
花を握る手に力が込められているのを見て、アオイは嬉しくなった。彫刻のように美しいこの男もまた、緊張している。
「……ええ、もちろん。僕も、貴方のことを待っていたんです」
アオイは顔を綻ばせた。差し出された花をそっと受け取るや否や、ノヴァが素早く立ち上がる。驚いていると、ノヴァは「旦那様」と男を呼んだ。アオイはノヴァの顔が一瞬強張ったのを見逃さなかった。先程とは別の緊張がアオイを襲う。
「アオイは準備があるので、しばらくここでお待ちいただけますか?」
「その間は、ボクがお相手いたします」
見計らったように出てきたのはこの娼館の不動の頂点、エトワールという名で、エトと呼ばれる青年だった。基本何に対しても物怖じしないアオイが気後れして話しかけることすらままならない大御所の登場に、アオイは目を白黒させた。
ノヴァとエトは一瞬意味深に目配せをし合うと、エトは先ほどまでノヴァが座っていたソファを男に勧め、ノヴァはアオイの腕を掴んで歩き出した。この間わずか3秒である。
口を挟む間も無く引きずられるようにして移動した先は、客と一夜を共にする時に使う部屋の一つだった。
部屋に入ってドアを閉めるなり、ノヴァは「ちょっと!」とアオイに詰め寄った。
「アンタどんな客引っかけたわけ?!」
「……えっ?」
「抱かれてないって言ったよな、あんなんハゲより性質悪いんだけど!」
「は?」
「……ちょっと、本当に何も知らないの?」
ノヴァは信じられない、と口だけ動かすと、「それ」とアオイが手に持つ花を指差した。
「白銀花」
「はあ」
「万能薬の元」
「売ったらいくらになりますか?」
「バカ野郎!」
スパンッと小気味良い音と共に頭を叩かれたが、小柄な青年の細い腕で叩かれても大して痛くない。それよりも叩いたノヴァの方が痛そうだ。叩いた手をさすっていたノヴァだが、アオイの視線に気づくと慌ててアオイの顔を指差した。
「白銀花は普通売らずにとっとくもんだし、売るならお抱え薬師がいる貴族にふっかけるもん!」
なるほど。アオイは尋ねた。
「で、手数料は?」
ノヴァは無言で指を4本立てた。
「ボるなあ」
「魔女なら8割だよ」
「ノヴァさん大好き一生ついていきます」
「はいはいオレは金の方が好き」
ノヴァはあしらうように肩をすくめると、アオイの顔を正面から見つめた。その真剣な表情につられて居住まいを正す。
「とにかく、白銀花を持ってくるような客なのを忘れないこと」
「あの、そんなヤバい感じですか?」
「わかんない。アンタなんで昨日の時点で死んでないの?」
「そんなにヤバい感じなの?」
「まあいいや。頑張って」
「頑張って!?」
「まーでも死んでないから大丈夫でしょ。頑張れ頑張れ。売る相手はオレが見繕ってあげるから」
「金のことしか考えてない!」
「アンタが死んだらそれはオレが貰うから」
「露骨に狙ってくるなあ!」
顔を青くしたアオイがノヴァに縋る。ノヴァは嫌そうな顔でアオイを振り払ったが、めげずにもう一度抱きつこうとした時、ノックの音がした。
2人同時にドアを見る。
「アオイ、ノヴァ。時間だ」
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