神仏のミスで地獄に落ちた社畜。モンスターが跋扈する異世界に転生する~地獄の王の神通力を貰ったのでSS級降魔師として、可愛くて名家の許嫁ハーレ
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
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第5話
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三歳になった。
あれから何度か体調を崩すことがあったが、その原因は恐らく魔力によるものだろうと思っている。
そして何と言ってもコレが大きい。
色々と出来ることが増えた。立って歩けるようになったり、手が小さいせいか前世よりはアレだけど箸を使ってご飯も食べれる! オマケに会話も出来るようになった。
外出できないかと色々挑戦してみたのだが、両親含めた親族は思いのほか過保護で俺の試みはことごとく失敗に終わってきた。
結果としてクソ広い武家屋敷の庭までが俺の世界だった。
「勇樹さま、朝食の用意が出来ております」
目線が合うように膝立ちになった、お手伝いさんに朝起こされる。
「いま、いく……」
ベッドから起きてあがり自分の足で朝食を食べに向かう。
ダイニングに向かうと既に両親は朝食を取っている
「今日はお台場に行くと言ってただろう?」
「おだいば? なにしにいくんだっけ?」
「今日は年に一度ある総会へ向かうんだ」
「そうかい?」
「妖魔を倒す陰陽師とか霊能者の一族が集るってことよ」
下っ足らずで若干たどたどしいものの、意思疎通が出来るだけで嬉しい。
「総会」の意味が判らないと思ったのか母が説明してくれる。が俺が訊きたいのは言葉の意味じゃない。
総会で何をするかだ。
「そうかいってなにするの?」
「簡単に言えば顔合わせ……挨拶だな。
広い様で狭い業界だ。上辺だけでも仲が良いほうがいい」
「……よくわからないけど、めんどくさそう」
「ハハハハハっ! 勇樹は素直だな」
「今日は屋敷の外に出るんだからシッカリ準備するんだぞ?」
「はーい」
釘を刺す従兄の言葉に返事を返す。
幼児を演じるのも慣れたものだ。
俺が家を出ることが出来ないのは、“妖魔”に襲われないためらしい。
妖魔は人の感情から産まれる。
呪術を扱うことが出来る霊能者は妖魔にとって簡単に格を上げることが出来るため、弱い霊能者は狙われるとのことだ。
お手伝いさんに手伝って貰って身支度をしていると、
「準備は出来たか?」
「もう少しです」
家に居る時は基本的に酒を飲んでいる父だが今日は珍しく、酒を抜いているようだ。
「今日は勇樹の呪力測定もする。運が良ければ婚約者も決まるだろうな……」
「こんやくしゃ……」
「ああそうだ。婚約者、将来結婚する女の子だ」
「かわいいこだといいな」
「ハハハハハっ! 違いない」
談笑していると白髪の老人……確か母に御当主と呼ばれていた人物が現れる。
「――直樹行くぞ?」
「判ってるよ兄さん。息子の晴れ姿なんだもう少し待ってくれ」
「当主と呼べ……他の兄妹の用意はもうできている。先に車で向かうぞ?」
「判った」
今まで当主としか呼ばないから判らなかったが、どうやら俺は当主の甥だったようだ。
原作では既に故人か一度も登場しない人物だったから、判らなかったがアレが前当主か……
とても武闘派には見えない。
「叔父さんに挨拶しような……」
「おいたん?」
「……なんだ?」
「いっしょしてくれないの?」
「息子がいるからな……今日は無理だ」
「わかった……」
「来年はバスを手配しよう。会場には多くの術者の子弟がいる。友達も見つかるだろう」
「うん!」
「じゃあ兄貴……」
「判っている」
「『妖魔は力の強い女子供を狙ってくる』だろ?」
「ああ……くれぐれも気を付けろ」
先に出発した叔父一家を見送ってから俺達も出発する。
母に手を引かれ普段は閉められている正門へ向かう。
立派な門構えの両脇には大きな松の木が生えており、まるで料亭かヤクザの屋敷のようだ。
前世でもこんな立派な家見たことねぇよ……
「これからお台場のホテルに車で向かう。何があっても父さんか母さんから離れるな」
「離れたらどうなるの?」
「妖魔に食われて死ぬ」
「……」
「食われたくなかったら大人から離れるな」
態々子供が喰われるリスクを承知で、集会にあつまるメリットがあるのだろうか?
「直樹様、お車のご用意が出来ております」
「頼む」
お手伝いさんが居れば運転手ぐらいいるか……
妙に納得してしまっている自分に驚く。
コンクリートで舗装された路を進むと、数台のセダン車やスポーツカーが止まっているのが見える。
国内外問わずどれも高級車ばかりだ。
「本日は混雑が予想されますので乗り心地の良いお車で参りましょう」
父母は自分でドアを開ける。
「さ、勇樹車に乗るわよ」
「はーい」
後部座席に用意されたチャイルドシートに固定される。
普通運転席の後ろに配置されることが多いのだが、何故か助手席の後ろに配置されている。オマケに隣に座ったのは母ではなく父だ。
何となくだがその理由が判った気がする。
原作において吉田家は、天呪持ちの降魔師>降魔師>男性>女性と、明らかな男尊女卑よりもひどい呪術者差別の激しい家だった。
子供だからか、当主がまだ父になっていないせいだろうか? それは判らないが初めてそれを実感した。
原作でも描写されていたが、陰陽の大家と呼ばれる家でも力を持たない子弟は産まれて来る。
妖魔を倒す術は『家』に引き継がれるため、この業界は一族を重要視し、より多くの女性と子を成せる男子が優遇されるのだろう。
親ガチャならぬ子供ガチャか……
「では出発します」
微かにエンジが唸り、緩やかな加速で車は駐車場を出発し道路を走る。
チャイルドシートから身を乗り出すようにして、外の景色を眺める。
旧市街地とでも言うのだろうか? 道幅は狭く車一台しか通れないほどだ。
車は右折し旧市街地から新市街地に入ったようで、一気に道幅は広がり道路脇の民家は、鉄筋コンクリート製のビルに変る。
テレビで見た通り前世との違いは殆どない。
原作ありきの世界で良かったと思うべきか、よく似た世界で居て欲しかったと言うべきか……悩ましいところだ。
あれから何度か体調を崩すことがあったが、その原因は恐らく魔力によるものだろうと思っている。
そして何と言ってもコレが大きい。
色々と出来ることが増えた。立って歩けるようになったり、手が小さいせいか前世よりはアレだけど箸を使ってご飯も食べれる! オマケに会話も出来るようになった。
外出できないかと色々挑戦してみたのだが、両親含めた親族は思いのほか過保護で俺の試みはことごとく失敗に終わってきた。
結果としてクソ広い武家屋敷の庭までが俺の世界だった。
「勇樹さま、朝食の用意が出来ております」
目線が合うように膝立ちになった、お手伝いさんに朝起こされる。
「いま、いく……」
ベッドから起きてあがり自分の足で朝食を食べに向かう。
ダイニングに向かうと既に両親は朝食を取っている
「今日はお台場に行くと言ってただろう?」
「おだいば? なにしにいくんだっけ?」
「今日は年に一度ある総会へ向かうんだ」
「そうかい?」
「妖魔を倒す陰陽師とか霊能者の一族が集るってことよ」
下っ足らずで若干たどたどしいものの、意思疎通が出来るだけで嬉しい。
「総会」の意味が判らないと思ったのか母が説明してくれる。が俺が訊きたいのは言葉の意味じゃない。
総会で何をするかだ。
「そうかいってなにするの?」
「簡単に言えば顔合わせ……挨拶だな。
広い様で狭い業界だ。上辺だけでも仲が良いほうがいい」
「……よくわからないけど、めんどくさそう」
「ハハハハハっ! 勇樹は素直だな」
「今日は屋敷の外に出るんだからシッカリ準備するんだぞ?」
「はーい」
釘を刺す従兄の言葉に返事を返す。
幼児を演じるのも慣れたものだ。
俺が家を出ることが出来ないのは、“妖魔”に襲われないためらしい。
妖魔は人の感情から産まれる。
呪術を扱うことが出来る霊能者は妖魔にとって簡単に格を上げることが出来るため、弱い霊能者は狙われるとのことだ。
お手伝いさんに手伝って貰って身支度をしていると、
「準備は出来たか?」
「もう少しです」
家に居る時は基本的に酒を飲んでいる父だが今日は珍しく、酒を抜いているようだ。
「今日は勇樹の呪力測定もする。運が良ければ婚約者も決まるだろうな……」
「こんやくしゃ……」
「ああそうだ。婚約者、将来結婚する女の子だ」
「かわいいこだといいな」
「ハハハハハっ! 違いない」
談笑していると白髪の老人……確か母に御当主と呼ばれていた人物が現れる。
「――直樹行くぞ?」
「判ってるよ兄さん。息子の晴れ姿なんだもう少し待ってくれ」
「当主と呼べ……他の兄妹の用意はもうできている。先に車で向かうぞ?」
「判った」
今まで当主としか呼ばないから判らなかったが、どうやら俺は当主の甥だったようだ。
原作では既に故人か一度も登場しない人物だったから、判らなかったがアレが前当主か……
とても武闘派には見えない。
「叔父さんに挨拶しような……」
「おいたん?」
「……なんだ?」
「いっしょしてくれないの?」
「息子がいるからな……今日は無理だ」
「わかった……」
「来年はバスを手配しよう。会場には多くの術者の子弟がいる。友達も見つかるだろう」
「うん!」
「じゃあ兄貴……」
「判っている」
「『妖魔は力の強い女子供を狙ってくる』だろ?」
「ああ……くれぐれも気を付けろ」
先に出発した叔父一家を見送ってから俺達も出発する。
母に手を引かれ普段は閉められている正門へ向かう。
立派な門構えの両脇には大きな松の木が生えており、まるで料亭かヤクザの屋敷のようだ。
前世でもこんな立派な家見たことねぇよ……
「これからお台場のホテルに車で向かう。何があっても父さんか母さんから離れるな」
「離れたらどうなるの?」
「妖魔に食われて死ぬ」
「……」
「食われたくなかったら大人から離れるな」
態々子供が喰われるリスクを承知で、集会にあつまるメリットがあるのだろうか?
「直樹様、お車のご用意が出来ております」
「頼む」
お手伝いさんが居れば運転手ぐらいいるか……
妙に納得してしまっている自分に驚く。
コンクリートで舗装された路を進むと、数台のセダン車やスポーツカーが止まっているのが見える。
国内外問わずどれも高級車ばかりだ。
「本日は混雑が予想されますので乗り心地の良いお車で参りましょう」
父母は自分でドアを開ける。
「さ、勇樹車に乗るわよ」
「はーい」
後部座席に用意されたチャイルドシートに固定される。
普通運転席の後ろに配置されることが多いのだが、何故か助手席の後ろに配置されている。オマケに隣に座ったのは母ではなく父だ。
何となくだがその理由が判った気がする。
原作において吉田家は、天呪持ちの降魔師>降魔師>男性>女性と、明らかな男尊女卑よりもひどい呪術者差別の激しい家だった。
子供だからか、当主がまだ父になっていないせいだろうか? それは判らないが初めてそれを実感した。
原作でも描写されていたが、陰陽の大家と呼ばれる家でも力を持たない子弟は産まれて来る。
妖魔を倒す術は『家』に引き継がれるため、この業界は一族を重要視し、より多くの女性と子を成せる男子が優遇されるのだろう。
親ガチャならぬ子供ガチャか……
「では出発します」
微かにエンジが唸り、緩やかな加速で車は駐車場を出発し道路を走る。
チャイルドシートから身を乗り出すようにして、外の景色を眺める。
旧市街地とでも言うのだろうか? 道幅は狭く車一台しか通れないほどだ。
車は右折し旧市街地から新市街地に入ったようで、一気に道幅は広がり道路脇の民家は、鉄筋コンクリート製のビルに変る。
テレビで見た通り前世との違いは殆どない。
原作ありきの世界で良かったと思うべきか、よく似た世界で居て欲しかったと言うべきか……悩ましいところだ。
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