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三章
73話 ベッドの上⭐︎
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「は、ぅ……ぁっ」
荒い呼吸音の合間に混ざる高い声。
それが自分のものだと認めるのに時間がかかった。
でも、自分以外あり得ない。
この部屋にはティーグレとピングしかいない。
「ぁあっ! ……も、そこだめ……!」
執拗に耳をねぶっているティーグレは声を出せないのだから、ピングの声に違いないのだ。
体を這い上がる快感をやり過ごそうと動く足がシーツを乱す。
2人分の衣服は全てカーペットに落ちていて、体温を直接触れ合わせて。
ティーグレの舌に翻弄されて腰をくねらせ、ベッドを軋ませているなんて。
絶対に誰にも知られてはならない姿だ。
「寮は意外と声響くで」
と、ローボから渡された小さく赤い立方体を思い出す。防音魔法具がうまく稼働していることを祈るしかない。
「そこばっか……っやめてくれ、てぃーぐれぇ」
力の入らない指で筋肉質な肩を引っ掻く。
耳から水音が止まらない。唾液でドロドロになるほど執拗に愛撫を受けてずっと限界だ。
逃げようとしても、白く細いピングの力では覆い被さるティーグレに叶わない。反対の耳もくすぐられて、ひたすら身悶えるしかなかった。
「気持ちよさそうだけどな」
ティーグレは腰をグッと押し付けてくる。猛ったものがピングの兆した熱に触れて、小さな足が跳ねた。
「ゃ、だぁ……ぁ、ぅ……っ」
驚いた。
このままだと、ほとんど耳しか触れられてないのに達してしまいそうだ。それほど気持ちが良かった。
でも実際には耳だけで達することなどできない。限界を迎えられそうで迎えられない、ギリギリのところを彷徨っていた。
自分の弱点は前に聞いたことがあったし、実感したこともあった。でも、これほどまでとは思っていなかった。
「てぃ、ぐれぇ……おねが、一回、いきたい……!」
ピングはあえかな声を出し続け、何度目になるか分からない懇願をする。
恥ずかしいのに、少しでも直接的な快感を得たくて腰を擦り付けてしまう。
「出し過ぎるとしんどいから良い子に我慢、な」
艶っぽい声が吐息たっぷりに耳元で話してきて、心がドロドロにとろけそうだ。でも、ティーグレはずっと優しくそう言ってピングを味わっている。
眩暈がするほど可愛がられて、ピングの空色の瞳から涙が零れ落ちた。
「むり、だって……も、もう……ひ!」
胸からも刺激を受けて声が高くなる。顔を上げたティーグレは、濡れた頬に舌を這わせて満足そうに唇に弧を描いた。
紫の双眸の奥は燃えるように熱く、獲物を逃がさないと獰猛に語る。
「かぁわいい声。たまんねぇ」
「ゃっぁあ」
これは、本当にティーグレなのだろうか。
なんだかんだといつもピングに合わせてくれる幼なじみとは思えない。
でも嫌とは感じず、本気で抵抗せずに体を預けてしまう自分もいた。
それほど、好きな人の体温は心地良かった。
好き勝手に動く手に翻弄されていると、耳に触れていた手が首筋に降りていく。鎖骨を通り胸の突起を撫でて、脇から腹へと滑っていった。
「ふ、ぅぅ」
手の動きに合わせてじわじわと背筋を上っていく電流に唇を噛む。
手のひらで縁を描くように、汗ばんだ腹をゆったりと撫でられる。
もっと下を触って欲しいと腰をそらしていると、ようやく耳が解放された。
上半身が空気に触れる。ティーグレが体を起こし、腹に口付け始めたのだ。
期待した刺激はまだ得られない。
焦らされすぎて、どこもかしこも快感を拾ってしまう。
主張しているのに放っておかれる中心がせつなくて、ピングは膝を擦り合わせた。
「もっと、下……」
「下、か」
「わ……っ」
なんの前触れもなく、足を持ち上げられて左右に割り開かれる。突然ティーグレに全てを曝け出す格好にされて、ピングは両腕で顔を覆った。羞恥心でどうにかなってしまいそうだ。
でも、期待もしてしまう。
ようやくティーグレはピングの言葉に耳を貸してくれたのだと。
与えられるであろう刺激を待っていると、膝に唇が触れた。
「んっ」
軽く吸い上げられ、歯を立ててくる。思っていた場所と違うと文句を言いたいのに、じんわりと脳髄が痺れて声が止まらない。
「な、なに……っぁ!」
ふと閃いて、ピングは目を見開く。
腹も膝も、ティーグレの弱点はどこかという問題で答えた場所だ。
何となく皮膚の薄い場所を選んでいたピングだったが、どうやら性感帯としてはあながち間違いではなかったらしい。
耳ほどではないが、刺激を受けると足の指が丸まってしまう。
ピングが思い出したことに気がついたようだ。
ティーグレは顔を上げて唇を舐めた。赤い舌の動きが艶かしくて、ピングは思わず唾を飲み込んでしまう。
「あとは……手の指、だっけ?」
「ゃ……っ、あれは」
当然、自分が責められると想定していたわけではない。ピングは思わず、グッと手を握りしめて指を護ろうとした。
「隠さないで」
ティーグレはお構いなしにその手を取り、手のひらを親指でくすぐってくる。指の形を辿り手首を摩り、舌で隙間に入り込もうとし。
もどかしいけれども確実に追い立てられる。何よりもティーグレの目が、必ず目的をやり遂げるとギラついている。
初めは耐えていたピングの手は、次第に緩く開いていってしまった。
「んんっ」
神経が集まり繊細な指先を濡れた舌が舐める。
ピングの目の前で見せつけるように咥えられ、唾液を絡められて、胸の昂りが止まらない。
下半身に直接的な刺激がなくともこんなにも感じ入ることができるのだと初めて教えられた。
愛し方が丁寧すぎて、熱を持て余した体がベッドに溶けていきそうだ。
でも、与えられっぱなしでいるわけにはいかない。
「……っ」
ピングは懸命に手を伸ばしてティーグレの内腿に触れる。ティーグレの動きが止まった。分かりやすく眉間に皺がよる。
「……ピング……、っ」
膝がシーツに落ちてベッドが揺れ、指から口が離れていった。
『触れられるだけで猫ちゃんになる場所』
そう、本人が言っていたのを思い出す。直接肌に触れているからだろうか。以前触れた時よりも、反応がいい。
内腿を撫でる手に合わせてベッドについた手が震え、熱を持っていた頬がさらに色味を増した。
「ティーグレにも、気持ちよくなってもらわないとな……!」
「……く……ぅ」
歯の隙間から荒い息を吐くのが聞こえる。
ピングは芸術的な筋肉筋に沿って腿を撫で上げ、足の付け根を揉む。
ティーグレの腰が痙攣するのが伝わってきて気分がいい。見下ろしてくる瞳の余裕がどんどんなくなっていくのを見ると、自分には縁がないと思っていた支配欲が顔をちらつかせた。
「ピング……っ、一回止まっ……!」
「こんなに、気持ちよさそうなのに、か?」
好きな人の感じている顔とは、なぜこんなに胸が昂るのだろう。
両方の腿を愛撫し始めると、腕の力が抜けたティーグレの体が胸に落ちてきた。
ピングは興奮した目尻を下げる。
しかし。
「ひゃああっ」
次に矯声を響かせたのはピングだった。
倒れ込んできたティーグレが、耳に噛みついてきたのだ。強い刺激を急に受け、ピングは内腿から手を離してしまう。
湿った呼吸が耳に入り込んできて、再び熱が体内で暴れ出す。
「ぁっ……ぁっ……」
「ちゃんと、触っててくれよ? 気持ちよくしてくれるんだろ?」
「やっぱ、だめ……も、私……っ」
何かが腹から上がってくる。
体がこわばってうまく動けない。ティーグレは耳を甘噛みしながら胸の飾りを引っ張った。
「何が、だめ? こんなに気持ちよさそうなのに」
「はな、して……ごめ、ごめんなさ……ぁ、んんっ!」
頭の中で快感が弾けた。ピングの足の指がピンと伸び、全身が痙攣する。
「……ぁ……?」
脳がジンと痺れて、何か起こったのか分からない。
高揚感と満足感で呆けていると、唾液の溢れるピングの唇にティーグレが口付けてきた。
荒い呼吸音の合間に混ざる高い声。
それが自分のものだと認めるのに時間がかかった。
でも、自分以外あり得ない。
この部屋にはティーグレとピングしかいない。
「ぁあっ! ……も、そこだめ……!」
執拗に耳をねぶっているティーグレは声を出せないのだから、ピングの声に違いないのだ。
体を這い上がる快感をやり過ごそうと動く足がシーツを乱す。
2人分の衣服は全てカーペットに落ちていて、体温を直接触れ合わせて。
ティーグレの舌に翻弄されて腰をくねらせ、ベッドを軋ませているなんて。
絶対に誰にも知られてはならない姿だ。
「寮は意外と声響くで」
と、ローボから渡された小さく赤い立方体を思い出す。防音魔法具がうまく稼働していることを祈るしかない。
「そこばっか……っやめてくれ、てぃーぐれぇ」
力の入らない指で筋肉質な肩を引っ掻く。
耳から水音が止まらない。唾液でドロドロになるほど執拗に愛撫を受けてずっと限界だ。
逃げようとしても、白く細いピングの力では覆い被さるティーグレに叶わない。反対の耳もくすぐられて、ひたすら身悶えるしかなかった。
「気持ちよさそうだけどな」
ティーグレは腰をグッと押し付けてくる。猛ったものがピングの兆した熱に触れて、小さな足が跳ねた。
「ゃ、だぁ……ぁ、ぅ……っ」
驚いた。
このままだと、ほとんど耳しか触れられてないのに達してしまいそうだ。それほど気持ちが良かった。
でも実際には耳だけで達することなどできない。限界を迎えられそうで迎えられない、ギリギリのところを彷徨っていた。
自分の弱点は前に聞いたことがあったし、実感したこともあった。でも、これほどまでとは思っていなかった。
「てぃ、ぐれぇ……おねが、一回、いきたい……!」
ピングはあえかな声を出し続け、何度目になるか分からない懇願をする。
恥ずかしいのに、少しでも直接的な快感を得たくて腰を擦り付けてしまう。
「出し過ぎるとしんどいから良い子に我慢、な」
艶っぽい声が吐息たっぷりに耳元で話してきて、心がドロドロにとろけそうだ。でも、ティーグレはずっと優しくそう言ってピングを味わっている。
眩暈がするほど可愛がられて、ピングの空色の瞳から涙が零れ落ちた。
「むり、だって……も、もう……ひ!」
胸からも刺激を受けて声が高くなる。顔を上げたティーグレは、濡れた頬に舌を這わせて満足そうに唇に弧を描いた。
紫の双眸の奥は燃えるように熱く、獲物を逃がさないと獰猛に語る。
「かぁわいい声。たまんねぇ」
「ゃっぁあ」
これは、本当にティーグレなのだろうか。
なんだかんだといつもピングに合わせてくれる幼なじみとは思えない。
でも嫌とは感じず、本気で抵抗せずに体を預けてしまう自分もいた。
それほど、好きな人の体温は心地良かった。
好き勝手に動く手に翻弄されていると、耳に触れていた手が首筋に降りていく。鎖骨を通り胸の突起を撫でて、脇から腹へと滑っていった。
「ふ、ぅぅ」
手の動きに合わせてじわじわと背筋を上っていく電流に唇を噛む。
手のひらで縁を描くように、汗ばんだ腹をゆったりと撫でられる。
もっと下を触って欲しいと腰をそらしていると、ようやく耳が解放された。
上半身が空気に触れる。ティーグレが体を起こし、腹に口付け始めたのだ。
期待した刺激はまだ得られない。
焦らされすぎて、どこもかしこも快感を拾ってしまう。
主張しているのに放っておかれる中心がせつなくて、ピングは膝を擦り合わせた。
「もっと、下……」
「下、か」
「わ……っ」
なんの前触れもなく、足を持ち上げられて左右に割り開かれる。突然ティーグレに全てを曝け出す格好にされて、ピングは両腕で顔を覆った。羞恥心でどうにかなってしまいそうだ。
でも、期待もしてしまう。
ようやくティーグレはピングの言葉に耳を貸してくれたのだと。
与えられるであろう刺激を待っていると、膝に唇が触れた。
「んっ」
軽く吸い上げられ、歯を立ててくる。思っていた場所と違うと文句を言いたいのに、じんわりと脳髄が痺れて声が止まらない。
「な、なに……っぁ!」
ふと閃いて、ピングは目を見開く。
腹も膝も、ティーグレの弱点はどこかという問題で答えた場所だ。
何となく皮膚の薄い場所を選んでいたピングだったが、どうやら性感帯としてはあながち間違いではなかったらしい。
耳ほどではないが、刺激を受けると足の指が丸まってしまう。
ピングが思い出したことに気がついたようだ。
ティーグレは顔を上げて唇を舐めた。赤い舌の動きが艶かしくて、ピングは思わず唾を飲み込んでしまう。
「あとは……手の指、だっけ?」
「ゃ……っ、あれは」
当然、自分が責められると想定していたわけではない。ピングは思わず、グッと手を握りしめて指を護ろうとした。
「隠さないで」
ティーグレはお構いなしにその手を取り、手のひらを親指でくすぐってくる。指の形を辿り手首を摩り、舌で隙間に入り込もうとし。
もどかしいけれども確実に追い立てられる。何よりもティーグレの目が、必ず目的をやり遂げるとギラついている。
初めは耐えていたピングの手は、次第に緩く開いていってしまった。
「んんっ」
神経が集まり繊細な指先を濡れた舌が舐める。
ピングの目の前で見せつけるように咥えられ、唾液を絡められて、胸の昂りが止まらない。
下半身に直接的な刺激がなくともこんなにも感じ入ることができるのだと初めて教えられた。
愛し方が丁寧すぎて、熱を持て余した体がベッドに溶けていきそうだ。
でも、与えられっぱなしでいるわけにはいかない。
「……っ」
ピングは懸命に手を伸ばしてティーグレの内腿に触れる。ティーグレの動きが止まった。分かりやすく眉間に皺がよる。
「……ピング……、っ」
膝がシーツに落ちてベッドが揺れ、指から口が離れていった。
『触れられるだけで猫ちゃんになる場所』
そう、本人が言っていたのを思い出す。直接肌に触れているからだろうか。以前触れた時よりも、反応がいい。
内腿を撫でる手に合わせてベッドについた手が震え、熱を持っていた頬がさらに色味を増した。
「ティーグレにも、気持ちよくなってもらわないとな……!」
「……く……ぅ」
歯の隙間から荒い息を吐くのが聞こえる。
ピングは芸術的な筋肉筋に沿って腿を撫で上げ、足の付け根を揉む。
ティーグレの腰が痙攣するのが伝わってきて気分がいい。見下ろしてくる瞳の余裕がどんどんなくなっていくのを見ると、自分には縁がないと思っていた支配欲が顔をちらつかせた。
「ピング……っ、一回止まっ……!」
「こんなに、気持ちよさそうなのに、か?」
好きな人の感じている顔とは、なぜこんなに胸が昂るのだろう。
両方の腿を愛撫し始めると、腕の力が抜けたティーグレの体が胸に落ちてきた。
ピングは興奮した目尻を下げる。
しかし。
「ひゃああっ」
次に矯声を響かせたのはピングだった。
倒れ込んできたティーグレが、耳に噛みついてきたのだ。強い刺激を急に受け、ピングは内腿から手を離してしまう。
湿った呼吸が耳に入り込んできて、再び熱が体内で暴れ出す。
「ぁっ……ぁっ……」
「ちゃんと、触っててくれよ? 気持ちよくしてくれるんだろ?」
「やっぱ、だめ……も、私……っ」
何かが腹から上がってくる。
体がこわばってうまく動けない。ティーグレは耳を甘噛みしながら胸の飾りを引っ張った。
「何が、だめ? こんなに気持ちよさそうなのに」
「はな、して……ごめ、ごめんなさ……ぁ、んんっ!」
頭の中で快感が弾けた。ピングの足の指がピンと伸び、全身が痙攣する。
「……ぁ……?」
脳がジンと痺れて、何か起こったのか分からない。
高揚感と満足感で呆けていると、唾液の溢れるピングの唇にティーグレが口付けてきた。
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