彼女は誰だ!?

月冴桃桜

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26、男たちの事情①:草壁幸人

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「……好き! 好きよ! すきぃ~~!」
女を突き上げれば突き上げるほど、淫らな声をあげている。
Tシャツを捲し上げて、下着も着けたまま下げたところから女のかなり大きな胸が二つともこぼれ落ちて、突き上げる度に揺れていた。

「…………………。」
ーーそう言えば、女とは服の上からもわかる大きな胸にどんなものかと興味があった草壁。
だから、飲み会で女とに少し意味ありげに。すると、簡単にのってきた女を横目で見ながら歩き出すと女も付いてくるように歩き出す。
そうなれば展開は早かった。トイレより先の人の来なさそうな奥まった場所で女がやって来て、嬉しそうに抱きついてきて、キスをせがんでくる。
かわかったのでですぐに深いキスを繰り出して女を壁に追い込むと、手は胸の感触を堪能する。Tシャツを捲し上げて時間を惜しんで下着をずらして大きい胸を取り出して口で味わう。
散々味わってから短いスカートの中に手を突っ込んで下着を避けて敏感なところをすぐに自分のもので突き上げた。思った通りになにもしなくても問題なく中の奥までたどり着けた。
少しだけ体を離すと突き上げる方に集中する。何故なら、いざ間近で直接見てしばらくもてあそべばすぐに満足してしまったから、だから、今では自分が突き上げる度に揺れるのを面白がって見つめていただけ……。
でも、それもから、女をひっくり返して壁の方を向かせてから、後ろから突くことにした。

ーー終わって衣服を整えていると、先に整え終わった女が意味ありげにキスしてきて、
「楽しかったわ。」
と言って、指を動かしながら軽く手を振って笑顔で去っていく。

ーーつまりは、
ただをつまみ食いしたかっただけだったのだ。
「……ま、か」
草壁自身もで誘っていたのは確か。
少しの罪悪感を振り払うと、トイレで手を綺麗に丁寧に洗ってをしっかり落としてから、スマホを取り出すと《》に連絡する。
そう、草壁には今現在付き合っている女がいたのだ。勿論、相手は遊びで付き合ったりするような女ではなかったので、キチンとは付き合っていた。
だけど、最近は不満ばかりぶつけてくるのでところだった。
でも、今日、ようやくので、とは別れることにした。
ーー今の彼女とは数ヶ月続いていたけど、結局は長くは続かずに、今日をもって別れることに。
「(…………)」
頭をかきながら、別れを切り出したらどうなるのか、と予想しながら待ち合わせの場所に向かう。

ーー
人が少ないカフェの置くの席で《》を切り出して良かった。それでも目立っていた、か。(苦笑)

何度も「ヒドイ!」と言われて、「理由」を聞かれる。「直して欲しいところを教えて」とも言われた。
……だんだんと
こっそりとため息を突くと、少し離れた隣の席にを見つけた。
「(……)」
がわかって、納得する。
「……《》」
穏便にしようと思っていたが、口からでた言葉はほぼ直球だった。
「……え!?」
驚いた女の額に汗が浮かび始めたのを見逃さなかった俺はを指摘する。
「《》だよ」
俺の《》と言う言葉に笑えるほどに青くなって反応する。
……もう、面倒で仕方がなかった。
俺は立ち上がりながら、自分のコーヒー代を置くと、
「《》を繰り広げたいなら、《》を同行させるべきじゃなかったな。」
と、周りに聞こえるような声で伝えると、女の顔は今度は真っ赤になって言葉に詰まっていた。
を見た客たちは、《》だと冷ややかな目で二人を見つめていた。


ーー夜の街を歩きながら、ふと思い出す。
「(……そう言えば、いつからだったか、こんなにも上手くいかなくなったのは……)」
草壁はこんなにもが上手くいかなくなったのか……と考えてみる。
「(何も考えずに上手くいっていたのはいつだったか……)」
を思い出していく。
その中でのは、『』のことだった。

ーー
その中でから《》と聞かされた。
ーー……バカな俺は信じてしまい、してしまった。
その後にと言うことを聞いたけど……
》という、《噂》を聞く。
ーー。そうすれば彼女と付き合えたかもしれない。

失意の中、俺は深く考えずにと付き合い始めた。
最ものだが。
ーー上手くいかない時は本当に上手くいかないのだということを学んだ瞬間だった。
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