悪役令息の取り巻きに転生した俺乙

第5章

夢の中では幸せでした

‥‥



「っ‥」

目を開けてすぐに気づく

今のは


「夢‥」


シオンもルーも、リオンさんも
そして俺も
笑ってた。

なんて幸せな‥



ズキリと痛む頭と、
目が回る様な浮遊感。



「はは、‥ストレスかな、これ‥」



俺は頭を押さえようと、手をあげる。



ジャラーーー



「ッ、は、？なに、これ‥」


繋がれた鎖は、俺の手と、頑丈な柱に繋がれていて


まて、
ここ、どこ？
どこからが現実だった？
それすらも曖昧で
頭痛が邪魔をする‥


「くそっ、」

は、
確か、寮の前でルーに会った

それから？




〝エル‥約束破ったよね‥お仕置き、しなくちゃ‥




「ッ、」


あの時、

何かで頭を





「あ、起きたんだ？エル、心配したんだよ？なかなか目を覚まさないから‥もしかしたら、このまま一生‥ふふ、それはそれで、僕の側にエルの綺麗な死体をずっと飾っててあげられるからいいんだけど‥」



「ッルー」


隣の部屋らしき所にいたのだろう、
ルーが俺を見つけては、高揚した顔で、
そう呟いた。


ああ、
夢の中は幸せだったな

いくら現実逃避をしても、逃れられない鎖のジャラジャラ音。そして、ルーの小悪魔な笑み。



はは‥
そんな


完全に
病んじゃってるよーー