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しおりを挟むどうすれば
どうすればと、何度も繰り返して
次第にめんどくさくて考えるのをやめた。
「ふう‥っ、何か、言え!!」
ついに何も言わなくなった俺に、不機嫌そうな声が胸の中から飛んでくる。
「うん‥えっ?」
「ヒック、はや、く!!」
な、なにか‥
何かって何だ‥
む、無茶振り‥
ニィがクイッと、顎を王子さんの頭に向ける。
慰めろって、こと‥?
「ゔ‥ふえ‥」
どんどん溢れ出す雫に焦る。
俺、ほんと、こういうの苦手なのに。
「っだ、大丈夫‥だ。お、俺がそばにいるから‥ずっと‥側にいる‥だから‥もう、怯えないで‥」
人にやったことないから‥効果があるか分からないけれど‥
小魔獣達にするように、頭を優しく撫でる。
壊れないように、脅かさないようにそっと‥
「っ‥ん」
ギュッと力を込めて俺の胸に顔を埋める王子さん。
ひとまず、満足したようでホッとする。
サラサラと手のひらに感じる感触。
やっぱり、不思議な色
指に絡めたり、解いたり、くしゃりとその綺麗な金髪で遊んだ
‥
どれくらい経っただろうか。
「‥俺の髪‥好きなの‥?」
ふと、そんなことを聞かれて返答に困った。
涙、止まってる
でも、少し頬が赤い‥?
「うん‥魔動物の‥毛並みの感触が好きなんだ」
もう、大丈夫、なのかな‥?
そっと、熱がないかどうか額に手を当てる。
体温は正常で、だけど赤い頬がどうしても気になった
「ま、どう、ぶつ‥」
「うん‥アンタの髪も好き‥サラサラしてて、不思議な色‥すごい綺麗だと思う」
「ッ、~、」
「‥?」
更に顔を真っ赤にする王子さんに首をかしげる。そういう、体質?
それとも
俺、何か怒らせるような事を言ったとか?
どうしよう、それはそれでめんどくさい
「す、好きならッ、仕方ないなっ!特別に、俺の髪を自由に触る許可をやろう!!」
ぐわっと俺の方に顔を向ける王子さんにビックリする。
「う、ん‥?ありがと?」
とりあえず、怒ってないみたい‥?
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