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「はぁ、は、早すぎる‥」




やっぱり、スノウが気になって、
俺も教室を飛び出してきてしまったけど


スノウは獣人だから‥早すぎてトロい俺は追いつけない。



‥疲れた。



「‥はぁ‥諦めよう‥後で聞いて、それで‥」







「や、!!た、‥け、て!?!?」



「ッ、」




ふいに、目の前の空き教室から声がして、
俺は急いでその扉を開ける。


鍵はかかってなくて、
開いた扉の先の光景に眉を潜めた。






「おい‥何してる‥」




「え、人?!」

「おい!ちゃんと見張っとけって言っただ、ろ‥」



驚く赤の髪は、王家に従える騎士の証。
彼に怒鳴る緑は、同じく王家専属の‥


平民が逆らえる相手ではない。
それが分かっているのだろう。
一瞬、怯んだものの、舐め腐った視線が俺を捉える。
‥はあ、なんだかめんどくさそう。


だけど


「ふ、ぅ‥グスッ‥たす‥け、てッ」



この人‥


王子さんが泣いているからーー




不思議なことに
また、タオルを貸してあげたくなっちゃうんだよね‥





「‥その子を、離してくれない?じゃないと‥酷い目にあうよ‥」

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