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38 記憶 side 陸
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「俺、初めてやし、最初はそんなにおっきくならんといてな?」
渡の指が、宥めるように優しく表面を上から下へと何度も撫でる。
俺の一部だってこと、わかってんのか?
んなことされたら、逆効果だっつーのっ
血管が脈打ち、あっという間に頭をもたげて渡の掌を押し上げていた。
「わぁ・・・」
流石の渡も、手の中で急成長を遂げるその変化に驚き声が上擦っていた。
なのに、手を離さず、キュッと包んで緩くしごき始める。
そのあからさまな動きに、俺は目を剥いた。
「おまっ」
「お、俺も陸のこと気持ち良くしたいねんっ」
これ以上煽ってどうする気だ、このエロ天っ
考え無しに行動すんなと、手首を掴み距離を取ろうとしたが・・・出来なかった。
両膝を着いて腰を上げ、恐る恐るといった手付きで両手を上下させている渡の表情は真剣そのもの。
興味本位なだけじゃねぇ。
俺と渡、αとΩ、その現実と正面から向き合おうとしてんのが伝わってきたからだ。
掴もうと伸ばしていた手で、渡の頭を優しく撫で胸に引き寄せる。
「ん、気持ちぃーぜ」
慣れていない辿々しさがもどかしぃ。
ゆらゆらと小さな快感を重ねてきたと思えば、跡形も無くスッと引かれてじれったくもある。
けど、身体的な刺激より、渡が本当に抱かれようとしてくれているのを実感した喜びに身体が反応し先走りが滲む。
渡の気持ちに気付けた自分への安堵と、渡の決意を軽んじていた自分を恥入る気持ちで情けねぇのに身体は正直だ。
「でっ、出てきたっ」
化学実験でなんか発見でもしたみてぇに、声を上げて騒ぐ色気のねぇ渡に苦笑い。
そりゃ、出るだろう。
お前に触られてんだから。
顔を上げて俺に報告してくるが、それに俺は何を言えっていうんだ。
油断している渡の下半身に手を伸ばし、下着の中へそのまま突っ込み目当てのものを捕まえた。
クチュッと濡れた音がたち、渡が身を縮めた。
「ええっ、お、俺はもぉえぇよぉ。
一回だけやったのに、もぉ、さ、三回もイッてしもてるし」
途端に及び腰になった渡から白状された回数に嗤ってしまう。
俺の知らねぇ内に、一回増えてんのかよ。
まだ緩く芯の残った茎を握り、親指の腹でゆるゆると刺激。
直ぐにムクムクと勃ってきたから二度嗤っていた。
「しゃ、しゃぁないやんっ
陸の手、魔法の手ぇやねんもんっ」
魔法の手?
なんだそりゃ。
馴染みのねぇ言葉に首を傾げたが、まぁ、うん、なんでも良いわ。
今はそんなこと気にしてるときじゃねぇし。
味見がてら摘んでた俺と違い、渡の腹がいつまで待ってくれるかわかんねぇしな。
「俺を気持ち良くしてくれんだろ?
どこが良いか、コレで教えてやるよ」
あぐらをかいてその上に跨がらせ、向かい合わせになるよう座らせる。
わざとバランスがとりづれぇ格好を選んだから下手に動けねぇし、うまい具合に傾斜と段差で二本のてっぺんが近付く。
「お、重ない?」
「全然」
俺は二本まとめて握ると動かし始めた。
形も大きさもだが、こうやって重ねると色の違いも目立つ。
「や、陸、タンマぁっ、わけわからへんなるからっ」
グニグニと俺の手の中で押し合う様を目にした渡は、のっけから興奮して息を弾ませ身体を震わせる。
俺の言葉を信じて覚えようとしていた渡には悪かったが、渡が感じる場所を優先してしまうのはどうしようもねぇよ。
渡の指が、宥めるように優しく表面を上から下へと何度も撫でる。
俺の一部だってこと、わかってんのか?
んなことされたら、逆効果だっつーのっ
血管が脈打ち、あっという間に頭をもたげて渡の掌を押し上げていた。
「わぁ・・・」
流石の渡も、手の中で急成長を遂げるその変化に驚き声が上擦っていた。
なのに、手を離さず、キュッと包んで緩くしごき始める。
そのあからさまな動きに、俺は目を剥いた。
「おまっ」
「お、俺も陸のこと気持ち良くしたいねんっ」
これ以上煽ってどうする気だ、このエロ天っ
考え無しに行動すんなと、手首を掴み距離を取ろうとしたが・・・出来なかった。
両膝を着いて腰を上げ、恐る恐るといった手付きで両手を上下させている渡の表情は真剣そのもの。
興味本位なだけじゃねぇ。
俺と渡、αとΩ、その現実と正面から向き合おうとしてんのが伝わってきたからだ。
掴もうと伸ばしていた手で、渡の頭を優しく撫で胸に引き寄せる。
「ん、気持ちぃーぜ」
慣れていない辿々しさがもどかしぃ。
ゆらゆらと小さな快感を重ねてきたと思えば、跡形も無くスッと引かれてじれったくもある。
けど、身体的な刺激より、渡が本当に抱かれようとしてくれているのを実感した喜びに身体が反応し先走りが滲む。
渡の気持ちに気付けた自分への安堵と、渡の決意を軽んじていた自分を恥入る気持ちで情けねぇのに身体は正直だ。
「でっ、出てきたっ」
化学実験でなんか発見でもしたみてぇに、声を上げて騒ぐ色気のねぇ渡に苦笑い。
そりゃ、出るだろう。
お前に触られてんだから。
顔を上げて俺に報告してくるが、それに俺は何を言えっていうんだ。
油断している渡の下半身に手を伸ばし、下着の中へそのまま突っ込み目当てのものを捕まえた。
クチュッと濡れた音がたち、渡が身を縮めた。
「ええっ、お、俺はもぉえぇよぉ。
一回だけやったのに、もぉ、さ、三回もイッてしもてるし」
途端に及び腰になった渡から白状された回数に嗤ってしまう。
俺の知らねぇ内に、一回増えてんのかよ。
まだ緩く芯の残った茎を握り、親指の腹でゆるゆると刺激。
直ぐにムクムクと勃ってきたから二度嗤っていた。
「しゃ、しゃぁないやんっ
陸の手、魔法の手ぇやねんもんっ」
魔法の手?
なんだそりゃ。
馴染みのねぇ言葉に首を傾げたが、まぁ、うん、なんでも良いわ。
今はそんなこと気にしてるときじゃねぇし。
味見がてら摘んでた俺と違い、渡の腹がいつまで待ってくれるかわかんねぇしな。
「俺を気持ち良くしてくれんだろ?
どこが良いか、コレで教えてやるよ」
あぐらをかいてその上に跨がらせ、向かい合わせになるよう座らせる。
わざとバランスがとりづれぇ格好を選んだから下手に動けねぇし、うまい具合に傾斜と段差で二本のてっぺんが近付く。
「お、重ない?」
「全然」
俺は二本まとめて握ると動かし始めた。
形も大きさもだが、こうやって重ねると色の違いも目立つ。
「や、陸、タンマぁっ、わけわからへんなるからっ」
グニグニと俺の手の中で押し合う様を目にした渡は、のっけから興奮して息を弾ませ身体を震わせる。
俺の言葉を信じて覚えようとしていた渡には悪かったが、渡が感じる場所を優先してしまうのはどうしようもねぇよ。
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