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32 挨拶 side 渡
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「笹部君、待ってるって」
「そっか・・・よし、まずは俺ん家な」
「笹部君の家って、ここから近いんやっけ?
海ちゃんと空ちゃんに会ったら、さぼったん謝らあかんな」
「一人暮らししてるから、アイツらはいねーよ」
階段を上がって、電車に乗ってる間にな。
笹部君は、一年生の4月から一人暮らししてることを教えてくれた。
凄いなぁ、高校から一人暮らしなんてっ
お洒落なデザイナーズマンションとかやろか?
菊川君とこみたいに、笹部君の家もめっちゃ金持ちやもんな。
去年の夏に遊びに行ったとこも、笹部君の家が管理してるとこやって聞いてるし。
きっとマンションの上の方なんやろなぁ。
俺が住んでる社宅より、めっちゃ広くて景色も良さそうや。
想像してたら、ワクワクしてくる。
そんな俺に、笹部君は苦笑い。
「まぁ、期待はすんなよ。
どうせ、寝るだけだしって、俺の家が管理してる物件の中で安くて学校から近いとこを選んだからな」
またまた、そんなん謙遜やんってこのときは思っててん。
でもな、一駅目で降りて、大通りから少し外れた道を進んだ場所に連れてかれて。
それが、謙遜やないってすぐにわかった。
笹部君の住んでるとこは・・・なんて言うか、年季が入った・・・趣きのある、横に4部屋並んだ2階建てのアパート。
階段の鉄骨は塗装が剥げて、錆びてボロボロ。
二階の玄関横の洗濯機、落っこちひんやろかって心配になるくらい見上げた床がなんや曲がってへん?
壁も蔦が絡んでえらいことになってるで・・・敷地内の電柱に着いてる灯りがチカチカしとるのは、古さの演出にしては出来過ぎや。
まるでドラマのセットみたいや。
俺が住んどるとこ、新しくできた地区やし古い住宅は無いしな。
見慣れんくて、ポカーンって口開いてしもた。
「まぁ、心配すんなよ。
お前の親の許可が取れたら、もっとマシな物件、一緒に住むとこを見つけに行くからさ」
一番手前の一階の角の部屋、101号室の鍵を開けた笹部君に、入れって言われてんけど・・・
「え、一緒に住むん??」
「そりゃそうだろう。
あんなとこに・・・βしか住まないことを前提にした地区に、発情期前のお前を置いとけるかよ」
当たり前みたいに言われてんけど、俺、そんなとこまで考えてへんで?!
だって、今日付き合い始めたとこやん??
先に部屋に入った笹部君は、玄関で棒立ちになってた俺に「着替える前にシャワー浴びてくるし、こっちの部屋で待っててくれ」って言ってな。
横の扉に着替え持って消えてしもた・・・
「そっか・・・よし、まずは俺ん家な」
「笹部君の家って、ここから近いんやっけ?
海ちゃんと空ちゃんに会ったら、さぼったん謝らあかんな」
「一人暮らししてるから、アイツらはいねーよ」
階段を上がって、電車に乗ってる間にな。
笹部君は、一年生の4月から一人暮らししてることを教えてくれた。
凄いなぁ、高校から一人暮らしなんてっ
お洒落なデザイナーズマンションとかやろか?
菊川君とこみたいに、笹部君の家もめっちゃ金持ちやもんな。
去年の夏に遊びに行ったとこも、笹部君の家が管理してるとこやって聞いてるし。
きっとマンションの上の方なんやろなぁ。
俺が住んでる社宅より、めっちゃ広くて景色も良さそうや。
想像してたら、ワクワクしてくる。
そんな俺に、笹部君は苦笑い。
「まぁ、期待はすんなよ。
どうせ、寝るだけだしって、俺の家が管理してる物件の中で安くて学校から近いとこを選んだからな」
またまた、そんなん謙遜やんってこのときは思っててん。
でもな、一駅目で降りて、大通りから少し外れた道を進んだ場所に連れてかれて。
それが、謙遜やないってすぐにわかった。
笹部君の住んでるとこは・・・なんて言うか、年季が入った・・・趣きのある、横に4部屋並んだ2階建てのアパート。
階段の鉄骨は塗装が剥げて、錆びてボロボロ。
二階の玄関横の洗濯機、落っこちひんやろかって心配になるくらい見上げた床がなんや曲がってへん?
壁も蔦が絡んでえらいことになってるで・・・敷地内の電柱に着いてる灯りがチカチカしとるのは、古さの演出にしては出来過ぎや。
まるでドラマのセットみたいや。
俺が住んどるとこ、新しくできた地区やし古い住宅は無いしな。
見慣れんくて、ポカーンって口開いてしもた。
「まぁ、心配すんなよ。
お前の親の許可が取れたら、もっとマシな物件、一緒に住むとこを見つけに行くからさ」
一番手前の一階の角の部屋、101号室の鍵を開けた笹部君に、入れって言われてんけど・・・
「え、一緒に住むん??」
「そりゃそうだろう。
あんなとこに・・・βしか住まないことを前提にした地区に、発情期前のお前を置いとけるかよ」
当たり前みたいに言われてんけど、俺、そんなとこまで考えてへんで?!
だって、今日付き合い始めたとこやん??
先に部屋に入った笹部君は、玄関で棒立ちになってた俺に「着替える前にシャワー浴びてくるし、こっちの部屋で待っててくれ」って言ってな。
横の扉に着替え持って消えてしもた・・・
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