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31 学園祭 side 渡
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二人だけの秘密にしたい気持ちもあるんやけど、かなちゃんらには心配かけてしもてるし。
ええやんな?
寝てる笹部君には悪いけど。
おかんとおとん、かなちゃんと。
それに、みこちゃんや遥馬さん、陽太さんには直接喋らせてな?
「えーっとな、笹部君、俺のこと好きって言ってくれてん」
わぁ、口に出したらなんやろ、嬉しい気持ちが倍増してニヤニヤだけでは止まらへん。
顔が溶けそうやわ。
しゃがんだまま、ほっぺたを押さえてフルフル震えてしまうわ。
「笹部が?
それは・・・良かったな」
背後のかなちゃんは、息を呑んで驚いてたみたい。
でも、人から良かったなって言われると、うん、なんや、実感湧いてきたわ。
ふふふ、笹部君に告白された~
「しかもな、番になってやって!
好きって言ってもらえたんもビックリやけど、番になってってなぁ~
思わず、俺もなりたいって言ってしもた」
一個話したら、もう口が止まらへん。
次々話してしまう。
笹部君、俺が喋ったことで嫌な気持ちにならんとえぇんやけど。
もう、笹部君に怒鳴られんのはいややもん。
じーっと寝てる笹部君。
起きて、もう一回好きって言って欲しいなぁ。
あー、ううん、違うわ。
俺から好きって言って、それをちゃんと受け止めて欲しい。
あの時みたいに、否定せんといてな?
「あー、そう、なのか。
まぁ、うん、良かった・・・んだよな。
三枝は、好きになって貰いたかったんだから。
それで、変異種Ωにしたことについては、謝罪の一つもあったのか?」
絨毯を踏む足音が聞こえて、着替え終わったかなちゃんが隣まで来てくれた。
チェックシャツの上にニットを重ねて、下は黒のスキニージーンズ。
終了宣言で、俺もかなちゃんも舞台の上に立つしな。
かなちゃんからは、ハメを外した格好は避けるようにって言われててんけど。
にゃんこのかなちゃんと、チェックも被ってるし、スキニージーンズもロングブーツと重なって見える。
ふふふっ、かなちゃん、あの格好恥ずかしいって言ってたけど実はお気に入りなんかもしれへんな。
「んー、それは無いよ。
だって、俺、一言も昔のこと言うてへんもん。
俺からもう一回好きって言おうと思ってたら、先にな」
そう、先にっ
「笹部君から、好きって言われてんでっ」
「・・・え?」
かなちゃんは、信じられんって一歩後ろに下がってる。
えぇー、そんなに驚くとこ?
俺も驚いたけど。
「いやいや、それは可笑しいだろう。
β風情が、とまでコイツは三枝に言ったんだぞ?
しかも、あんなフェロモンを投げつけておいて、一月も経ってないのに好きと言い出すとか・・・どう考えても結びつかない」
笹部君を見下ろすかなちゃんは、あの日のことを思い出して顔を引きつらせて怒ってくれてる。
額に血管浮いてるから、めっちゃ本気。
俺のことやのに、かなちゃんはほんまに優しいな。
でもな、心当たりが俺にはあるねん。
「あんな、今日のアリスの格好。
あれで笹部君のハートを射止めたんやで」
だって、去年は笹部君にスカート捲られたり、興味ありそうやったし。
桂木君は、一目惚れしたって言ってくれて。
今日も男子から声掛けられ、手紙も何通かもろてたし。
自信満々に言い切ったのに、かなちゃんは今度は俺を見ながら顔を引きつらせてた。
ええやんな?
寝てる笹部君には悪いけど。
おかんとおとん、かなちゃんと。
それに、みこちゃんや遥馬さん、陽太さんには直接喋らせてな?
「えーっとな、笹部君、俺のこと好きって言ってくれてん」
わぁ、口に出したらなんやろ、嬉しい気持ちが倍増してニヤニヤだけでは止まらへん。
顔が溶けそうやわ。
しゃがんだまま、ほっぺたを押さえてフルフル震えてしまうわ。
「笹部が?
それは・・・良かったな」
背後のかなちゃんは、息を呑んで驚いてたみたい。
でも、人から良かったなって言われると、うん、なんや、実感湧いてきたわ。
ふふふ、笹部君に告白された~
「しかもな、番になってやって!
好きって言ってもらえたんもビックリやけど、番になってってなぁ~
思わず、俺もなりたいって言ってしもた」
一個話したら、もう口が止まらへん。
次々話してしまう。
笹部君、俺が喋ったことで嫌な気持ちにならんとえぇんやけど。
もう、笹部君に怒鳴られんのはいややもん。
じーっと寝てる笹部君。
起きて、もう一回好きって言って欲しいなぁ。
あー、ううん、違うわ。
俺から好きって言って、それをちゃんと受け止めて欲しい。
あの時みたいに、否定せんといてな?
「あー、そう、なのか。
まぁ、うん、良かった・・・んだよな。
三枝は、好きになって貰いたかったんだから。
それで、変異種Ωにしたことについては、謝罪の一つもあったのか?」
絨毯を踏む足音が聞こえて、着替え終わったかなちゃんが隣まで来てくれた。
チェックシャツの上にニットを重ねて、下は黒のスキニージーンズ。
終了宣言で、俺もかなちゃんも舞台の上に立つしな。
かなちゃんからは、ハメを外した格好は避けるようにって言われててんけど。
にゃんこのかなちゃんと、チェックも被ってるし、スキニージーンズもロングブーツと重なって見える。
ふふふっ、かなちゃん、あの格好恥ずかしいって言ってたけど実はお気に入りなんかもしれへんな。
「んー、それは無いよ。
だって、俺、一言も昔のこと言うてへんもん。
俺からもう一回好きって言おうと思ってたら、先にな」
そう、先にっ
「笹部君から、好きって言われてんでっ」
「・・・え?」
かなちゃんは、信じられんって一歩後ろに下がってる。
えぇー、そんなに驚くとこ?
俺も驚いたけど。
「いやいや、それは可笑しいだろう。
β風情が、とまでコイツは三枝に言ったんだぞ?
しかも、あんなフェロモンを投げつけておいて、一月も経ってないのに好きと言い出すとか・・・どう考えても結びつかない」
笹部君を見下ろすかなちゃんは、あの日のことを思い出して顔を引きつらせて怒ってくれてる。
額に血管浮いてるから、めっちゃ本気。
俺のことやのに、かなちゃんはほんまに優しいな。
でもな、心当たりが俺にはあるねん。
「あんな、今日のアリスの格好。
あれで笹部君のハートを射止めたんやで」
だって、去年は笹部君にスカート捲られたり、興味ありそうやったし。
桂木君は、一目惚れしたって言ってくれて。
今日も男子から声掛けられ、手紙も何通かもろてたし。
自信満々に言い切ったのに、かなちゃんは今度は俺を見ながら顔を引きつらせてた。
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