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31 学園祭 side 渡
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お腹は空いててんけどな。
バスケ部の今年のお菓子は、個包装の目玉キャンディーと血みどろリップグミやってんっ
しかも、リアルなヤツッ
俺、スプラッタとか苦手やしな。
うぇぇーって顔に出してしもたら、桂木君が笑いながら「妹のお土産にします」って引き受けてくれた。
桂木君の妹、小学生でな。
こういうので、一緒に男子とイタズラしあったりキャーキャー喜んでるんやて。
お転婆さんなんやな。
代わりにって、その場でこっそり俺のクラスで買ってくれたクッキーを開けてくれてな。
持ち込みはあんまり良くないんやろうけど、俺の胃が飲みもんだけやともの足りひんって悲鳴上げてたし。
こっそりと、まぁ、気づかれてるぽかってんけど空腹には勝てずに食べてしもた。
「ウサ耳アリスの三枝先輩と、肉球クッキーって可愛いしか出て来ませんっ」
って。
目を輝かせた桂木君から、こそこそ声顰めながら力説されたわ。
この肉球クッキー、イチゴとバニラの生地で出来てんねんけど甘過ぎず美味しいねん。
全部食べたら悪いしな。
桂木君の口にも、「ハイッ」て持っていったら、「お、美味しいです」て、めっちゃ味わって食べてくれた。
後で、これ作った子らに伝えよっ
午前中はほぼ立ちっぱなしやったし、ちょっとお腹も満たしたしな。
冬馬から追い出されるまで、テーブルでこれからどこ行く~って、空ちゃんのアプリで口コミと混み具合とか事前に確認してん。
もちろん、机にチョークで書いてたスプラッタ映画のリアルスケッチは見ぃひんふりしたで。
回るんやったらな。
折角やし、いろんなもん食べたいやん?
桂木君にお願いしてな。
半分こしながら食べ歩くことにしてん。
人気投票には入らへんけど、口コミがめっちゃ良かったんがカフェテリアからの特別出店のハンバーグカレー。
『300円でこのボリュームにクオリティは食べるしかない』って書かれてたらな。
売り切れるまでに行くしかないやんなっ
お昼休みの混雑に慣れてはるから、並んでても次々渡してくれはるしな。
「そんなに時間かからへんな」って、桂木君とわくわく並んで待ってたんやけど。
ぷにっ
「うひゃあっ」
後ろにいた家族連れの子どもにな。
尻尾を掴まれて下着につけてたキャップが押されたから変な声出たわ。
桂木君が引きつるくらい怒るし、両親が恐縮してしもて。
「すみません、すみません」って頭下げられてんけど。
ちょうど、その子の顔の高さに丸い白いのがフワフワ、フワフワ動いてたらな。
触りたくなるの、わかるし。
「どうもないですよ」って、言ったんやけどカレーを奢ってくれはってん。
逆に悪いことした気がするわ。
それ以降はな。
桂木君、並ぶときは必ず後ろでガードしてくれてん。
俺、男やしそんなん気にせぇへんのに大袈裟やなぁって笑ってんけど。
「俺が気にします」って、キッパリ言い切られてしもた。
バスケ部の今年のお菓子は、個包装の目玉キャンディーと血みどろリップグミやってんっ
しかも、リアルなヤツッ
俺、スプラッタとか苦手やしな。
うぇぇーって顔に出してしもたら、桂木君が笑いながら「妹のお土産にします」って引き受けてくれた。
桂木君の妹、小学生でな。
こういうので、一緒に男子とイタズラしあったりキャーキャー喜んでるんやて。
お転婆さんなんやな。
代わりにって、その場でこっそり俺のクラスで買ってくれたクッキーを開けてくれてな。
持ち込みはあんまり良くないんやろうけど、俺の胃が飲みもんだけやともの足りひんって悲鳴上げてたし。
こっそりと、まぁ、気づかれてるぽかってんけど空腹には勝てずに食べてしもた。
「ウサ耳アリスの三枝先輩と、肉球クッキーって可愛いしか出て来ませんっ」
って。
目を輝かせた桂木君から、こそこそ声顰めながら力説されたわ。
この肉球クッキー、イチゴとバニラの生地で出来てんねんけど甘過ぎず美味しいねん。
全部食べたら悪いしな。
桂木君の口にも、「ハイッ」て持っていったら、「お、美味しいです」て、めっちゃ味わって食べてくれた。
後で、これ作った子らに伝えよっ
午前中はほぼ立ちっぱなしやったし、ちょっとお腹も満たしたしな。
冬馬から追い出されるまで、テーブルでこれからどこ行く~って、空ちゃんのアプリで口コミと混み具合とか事前に確認してん。
もちろん、机にチョークで書いてたスプラッタ映画のリアルスケッチは見ぃひんふりしたで。
回るんやったらな。
折角やし、いろんなもん食べたいやん?
桂木君にお願いしてな。
半分こしながら食べ歩くことにしてん。
人気投票には入らへんけど、口コミがめっちゃ良かったんがカフェテリアからの特別出店のハンバーグカレー。
『300円でこのボリュームにクオリティは食べるしかない』って書かれてたらな。
売り切れるまでに行くしかないやんなっ
お昼休みの混雑に慣れてはるから、並んでても次々渡してくれはるしな。
「そんなに時間かからへんな」って、桂木君とわくわく並んで待ってたんやけど。
ぷにっ
「うひゃあっ」
後ろにいた家族連れの子どもにな。
尻尾を掴まれて下着につけてたキャップが押されたから変な声出たわ。
桂木君が引きつるくらい怒るし、両親が恐縮してしもて。
「すみません、すみません」って頭下げられてんけど。
ちょうど、その子の顔の高さに丸い白いのがフワフワ、フワフワ動いてたらな。
触りたくなるの、わかるし。
「どうもないですよ」って、言ったんやけどカレーを奢ってくれはってん。
逆に悪いことした気がするわ。
それ以降はな。
桂木君、並ぶときは必ず後ろでガードしてくれてん。
俺、男やしそんなん気にせぇへんのに大袈裟やなぁって笑ってんけど。
「俺が気にします」って、キッパリ言い切られてしもた。
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