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20 夏休み side 翔
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三枝先輩のお母さんは、俺が誰も隣に座らないよう、わざと置いていた鞄を持ち上げて。
空いた席に座ると、さっさと目の前のコップホルダーを出してそこに引っ掻けてしまった。
・・・ああ、そうだ、挨拶返さないと!
まさか、こんな近くにいるなんて思っていなかったし、あまりに驚きすぎて対応が遅れた。
こちらを興味津々で見つめて笑う顔が、三枝先輩に似ていて。
じっくり見たくなってしまったのもあるけど。
うわぁ、初対面から格好がつかないな。
挨拶も返さないなんて、礼儀を知らないとか、悪い印象をもたれているんじゃないだろうか。
顔を引き締めて、軽く会釈。
「初めまして、桂木です」
「フフッ、渡から聞いてんで!
αの一年の子と友達になったって。
休みの日も、渡に付き合って出掛けてくれたりしてんねんやろ?
そやそや、渡のこと、初日から応援しに乗ってくれてんねんやんなぁ。
ありがとうっ
それに、部活の荷物を運んだりまでしてくれてるんやんなぁ!
道成君、あ、コレ渡の父親なんやけどな。
道成君も来たがっててんけど、許可が出ぇへんくてな。
今日は二人分、頑張って声あげるのにのど飴いっぱい持ってきてるし、欲しなったら言うてな!
あ、そやそや。
さっき、ここに入る前にな。
入口んとこで、苗代さんから聞いたん。
渡が出るたんびに、声援してくれてたんやろ?
おばちゃんもおじちゃんも、仕事でなかなか休めへんかったしな。
凄い助かるわぁ!
ありがとうっ」
どこか、区切りの良さそうなところで「いえ、とんでもありません」と謙遜するつもりだったんだけどなぁ。
区切りが・・・連想ゲームのように、話の内容も変わっていくので入りづらい。
結局、三枝のお母さんは、全員揃っての最終点呼が始まる前まで喋り通し。
ころころと変わる表情と軽快な口調で、三枝先輩のことから始まり学園生活やなぜか俺の話まで引き出されていた。
空いた席に座ると、さっさと目の前のコップホルダーを出してそこに引っ掻けてしまった。
・・・ああ、そうだ、挨拶返さないと!
まさか、こんな近くにいるなんて思っていなかったし、あまりに驚きすぎて対応が遅れた。
こちらを興味津々で見つめて笑う顔が、三枝先輩に似ていて。
じっくり見たくなってしまったのもあるけど。
うわぁ、初対面から格好がつかないな。
挨拶も返さないなんて、礼儀を知らないとか、悪い印象をもたれているんじゃないだろうか。
顔を引き締めて、軽く会釈。
「初めまして、桂木です」
「フフッ、渡から聞いてんで!
αの一年の子と友達になったって。
休みの日も、渡に付き合って出掛けてくれたりしてんねんやろ?
そやそや、渡のこと、初日から応援しに乗ってくれてんねんやんなぁ。
ありがとうっ
それに、部活の荷物を運んだりまでしてくれてるんやんなぁ!
道成君、あ、コレ渡の父親なんやけどな。
道成君も来たがっててんけど、許可が出ぇへんくてな。
今日は二人分、頑張って声あげるのにのど飴いっぱい持ってきてるし、欲しなったら言うてな!
あ、そやそや。
さっき、ここに入る前にな。
入口んとこで、苗代さんから聞いたん。
渡が出るたんびに、声援してくれてたんやろ?
おばちゃんもおじちゃんも、仕事でなかなか休めへんかったしな。
凄い助かるわぁ!
ありがとうっ」
どこか、区切りの良さそうなところで「いえ、とんでもありません」と謙遜するつもりだったんだけどなぁ。
区切りが・・・連想ゲームのように、話の内容も変わっていくので入りづらい。
結局、三枝のお母さんは、全員揃っての最終点呼が始まる前まで喋り通し。
ころころと変わる表情と軽快な口調で、三枝先輩のことから始まり学園生活やなぜか俺の話まで引き出されていた。
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