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18 運命の人
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大方、柿崎という名前のβが入学者名簿にいれば、自分がすぐに転校でもすればいいくらいに考えていたんだろう。
笹部が相手のことを珍しく考え、会わないようにしていたというのに。
灯台もと暗し、βの中で一番近くにいる三枝だったとはな。
これに関しては、俺も一役かってしまっている。
二人の事情を知らなかったとは言え、三枝を群れに入れて引き合わせてしまった。
笹部は、あの幼馴染み以外とつるむ姿を見たことがない。
βもフェロモンを出していなくても笹部の強面を怖がって近付かないしな。
俺が間に立たなければ、笹部は自分からβと接点を持つことはなかっただろう。
「それでも出会って仲良くしてるんだから、二人は惹かれあってるんだねぇ」
こら、樟葉!
そんなほんわかした言葉でくるんで、三枝を煽るなっっ
三枝も、照れ笑い浮かべている場合かっっ
「向こうが柿崎だと思い込んでいればいるほど、お前は問題外の存在なんだぞ?
本当に言わないで待つつもりなんだな?」
発情期が来る方が、絶対に早いぞ。
真剣な顔で三枝に最終確認。
「うん、言わへん」
三枝も真面目な顔で答える。
決意は固いようだ。
さっきまで、あんなにふわふわ二次元の境界線まで漂っていたのに。
三枝も、自分達のことについて何か考えがあるのかもしれないな。
俺は、頼子さんと道成さんに向き直る。
「渡君がΩであることは、桜宮系列の病院を両親に断り使用しましたから私の親とその場にいたボディガードの萩野は知っています。
これは、事前に三枝から許可を得ましたが、βから変異種Ωになった境遇の近い遥馬さんとその番の清人さんにも、渡君の相談相手に適任なので伝えました。
それと合わせて、学校での渡君の保障のために群れのリーダー菊川倭人にも知らせる必要があります。
それ以上の人間には、笹部が気付くまで絶対に口外しません」
笹部が相手のことを珍しく考え、会わないようにしていたというのに。
灯台もと暗し、βの中で一番近くにいる三枝だったとはな。
これに関しては、俺も一役かってしまっている。
二人の事情を知らなかったとは言え、三枝を群れに入れて引き合わせてしまった。
笹部は、あの幼馴染み以外とつるむ姿を見たことがない。
βもフェロモンを出していなくても笹部の強面を怖がって近付かないしな。
俺が間に立たなければ、笹部は自分からβと接点を持つことはなかっただろう。
「それでも出会って仲良くしてるんだから、二人は惹かれあってるんだねぇ」
こら、樟葉!
そんなほんわかした言葉でくるんで、三枝を煽るなっっ
三枝も、照れ笑い浮かべている場合かっっ
「向こうが柿崎だと思い込んでいればいるほど、お前は問題外の存在なんだぞ?
本当に言わないで待つつもりなんだな?」
発情期が来る方が、絶対に早いぞ。
真剣な顔で三枝に最終確認。
「うん、言わへん」
三枝も真面目な顔で答える。
決意は固いようだ。
さっきまで、あんなにふわふわ二次元の境界線まで漂っていたのに。
三枝も、自分達のことについて何か考えがあるのかもしれないな。
俺は、頼子さんと道成さんに向き直る。
「渡君がΩであることは、桜宮系列の病院を両親に断り使用しましたから私の親とその場にいたボディガードの萩野は知っています。
これは、事前に三枝から許可を得ましたが、βから変異種Ωになった境遇の近い遥馬さんとその番の清人さんにも、渡君の相談相手に適任なので伝えました。
それと合わせて、学校での渡君の保障のために群れのリーダー菊川倭人にも知らせる必要があります。
それ以上の人間には、笹部が気付くまで絶対に口外しません」
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