ヘタレαにつかまりまして ２

11 修学旅行 side 渡

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冬馬達から、就寝時間まで女子部屋に行くし良かったら来いよって風呂場で言われてたんやけど。
とても言い出せる雰囲気じゃないわ。
どんな話をすんのか、気になってたんやけどなぁ・・・修学旅行の醍醐味やん？
明日のテーマパーク一緒に回りたくて、告白する男子とかいそう。

俺、β同士の普通の恋ばなも聞くの好きやし。
番みたいな強固な結び付きはないけど、好きな人のことにキラキラしてるんはβも変わらへんもん。

あぁ・・・でも、梛木さんやったら、きっとかなちゃんと菊川君を連れてきて欲しいって思ってるやろうなぁ。
浴衣姿で二人が立ってる姿見ただけで、間違いなくイラストに起こしそう！
部屋の風呂使ってるから、俺ら同室メンバーしか見れへんレアな服装やで。

菊川君、寝る前にな。
自分のことは、胸が浴衣の隙間からはだけてるん構わへんのに、かなちゃんには安全ピンでわざわざ止めてあげたりしてるねん。

安全ピンは、芝浦君が自分からフロントに貰いに行った。
万一、かなちゃんの寝相が悪くてうっかり肌見たらヤバいって、身の危険を感じたらしい。

かなちゃん、菊川君が落ち込んでたけど。
明日のテーマパークの方が気になるみたい。
しおりと、あとこの日のために買ったガイドブックを皆が見えるようにみこちゃんと芝浦君の枕をずらして真ん中に並べてな。
｢これに乗ってみたい！｣ってリクエスト始めた。

菊川君と家から行ける遊園地には何回か行ったけど、こんだけ大きなテーマパークは初めてなんやて。
みこちゃんは、身長制限の数字とにらめっこ。
小さい言うても150cmにちょっと足りひんくらいやし、全部乗れるってわかってほっとしてた。

それから、かなちゃんとみこちゃんの二人が、何に乗るか中心になって話しててな。
俺も一緒になって話してたら、気いついたら寝てた・・・