ヘタレαにつかまりまして ２

9 水泳

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｢かなちゃん、菊川君、おはよう～
プールでごめんな？
大騒ぎになったんちゃう？
かなちゃんも菊川君も、デートやったんちゃうの？
わざわざ駆け付けて、病院まで案内して貰って・・・ほんまにごめんな｣


三枝は、桂木と廊下で別れ教室に入ってくると、何度も俺達に謝る。
ヤマは気にするなと笑い、俺も頷く。
顔色はいつも通りで気分も悪くないようだ。


｢三枝、保険証は持ってきてくれた？｣

｢・・・あっ！
なんや忘れてると思ったら、それやんっっ
おかんから、お金と保険証預かって玄関に置いてきたぁ｣


｢ごめんっ｣と両手を合わせまた謝る三枝。
倒れた三枝を桜宮財閥の系列病院に念のため運び込み、他に異常がないか気を失っている間に検査させた。
特に外傷も脳にも異常は見当たらず、過度のストレスが発作に繋がったんだろうと診断された。

費用は全額桜宮財閥が負担して良かったんだが、三枝からそこまで甘えたら友達で居にくいと言われてしまった。
特に急ぎでもないし、今月中に時間があるときに一緒に行こうとこのときの話では落ち着いた。