可愛いΩのナカセカタ

三日月

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番外編

お酒に御用心 4

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 普段の由良は、優しくて可愛くて格好良くて自慢の孕親だ。僕と運動会のかけっこで一番になったら大好きなプリンを作ってくれる約束をしたときだって、いつもより特別にしてくれた。それを机に座った俺の前に置いてくれたとき。かけっこで一番になったときよりも、すっごく嬉しくなったんだ。今まで見たこともないくらいのサッカーボールより大きなプリンを作ってくれて、周りを生クリームやフルーツで盛り付けてくれた。
 しかも、嵐達が「俺も食べたい」って大騒ぎしても、「これは、凪のだ」って。僕の特別のままを守ってくれた。いつも分けるのが当たり前だったから、そう言って貰えただけでも十分嬉しかったし。食べきれないのが初めからわかっていたからね。皆で分けるって僕から言ったら。由良は顔をくしゃくしゃにして笑って、大きな手で何度も頭を撫でて抱き締めて。「凪は本当に優しいなぁ」って、何度も何度も誉めてくれた。
 兄や妹より一歩引いてしまう僕なのに、いつも由良は見逃さずに小さいことでも手放しで誉めてくれる。モジモジしていたら、何があったかちゃんと聞いてくれる二人だけの時間を持ってくれる。
 友達の親からも「由良ちゃん」って呼ばれて好かれてるし、由良が孕親で良いなと友達からだって羨ましがられるくらい人気者だ。

 そんな、由良が・・・


「疾風は、モテすぎなんれすぅ~
 もぉ、わかってるんれすかぁ?
 なんれ、こんなに・・・かっこいいんすか??
 ん?かっこいい??
 ・・・んふふ、可愛いにゃぁあ」


 話し方もおかしいし。疾風様の顔をジーッと見て、りょ、両手でワシワシ疾風様の頭を、髪を、グチャグチャにするとかっっ!もう、いつ疾風様がキレてもおかしくない事態に身をすくませていると。硬直した僕達の前で、由良は疾風様への暴挙を越えるとんでもないことを、とんでもないことを、したっっ
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