可愛いΩのナカセカタ

三日月

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番外編

嵐に舞う雪 22

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 雪さんから、ぎこちなく腕を回され抱き締め返される。その心地よい重みに、ほっと身体から力が抜け、驚いた。どうやら無意識に緊張状態だったらしい。よっぽど今日のことが引っ掛かっていたのか。


「・・・ったく、やっと機嫌直ったのかよぉ」


 はぁーっ

 本人よりも先に見抜いていた雪さんは、大げさなくらい大きな溜め息をついて俺に体重を預けてくる。よしよしと、包み込むように優しく頭を撫でられ不覚にも甘えたくなったが。
 俺は、別に機嫌が悪かったわけじゃ・・・雪さんを見たら、俺と目があっただけで何を考えたのかわかった見抜いたらしい。


「おめぇな、いっつもいっつも、一回へそ曲げたらすんげぇ長くピリピリしっぱなしじゃねぇか。
息がつまんだよ、根暗小僧が」

「小僧という年じゃありませんよ」


 雪さんに年のことを言われるのは好きじゃない。だいたい、根暗なんて雪さん以外から言われたことはない。


「へぇへぇ」


 適当に聞き流そうとする雪さんの後頭部を掌で包み、降りてきた冷たい唇に舌を這わせ、そのまま咥内に差し入れる。
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