可愛いΩのナカセカタ

三日月

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番外編

高嶺のΩちゃん 3

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 萩野家の家族構成は全員で8人。

 親父様の疾風様46歳は、かの有名な桜宮財閥でバリバリ働くサラリーマン。仕事の内容は全然話さないし、今は一緒に住んでないからたまにしか会わない。とにかく、暴君、絶対君主。我が家の掟、疾風様。

 「そろそろ出ていけ」と、10歳で兄姉が住んでるマンションに追い出されました。いやいや、あり得ないだろう?でも、疾風様だから受け入れるしかない。本当はもっと早く追い出そうとしていたのを、由良が止めての10歳だからそんなの俺に拒否権あるわけがない。
 疾風様にお願いをして、無条件で叶えてもらえるのは由良に限る。由良経由でお願いしすぎると、あとが怖い。

 俺の担任になった歴代の先生全てを面談で虜にするくらいおもてになるし、運動会の親子競技に参加したら子どもそっちのけで黄色い声援を送られる。αとしては、近所で最強と一目置かれてる兄姉が束になっても敵わないレベルなんだとか。

 まぁ、由良に八つ当たりして殺されかけたときは、魂が凍る殺気に二度と逆らわないと誓いましたよ。えぇ、それでも俺はファザコンですけど、何か?

 孕親の由良は64歳。見た目はそんなに歳いってるようには見えないけどね。無農薬野菜で知る人ぞ知る農地所有適格法人『ゆらファーム』代表取締役会長。名ばかりだって本人は謙遜するけど、由良ファンは根強い。今は毎日行かないみたいだけど、たまに一緒に行くときなんか客もスタッフも群がってくる。

 身体は細マッチョで身長もでかいし、αにしか見えないんだけど。親父様といるときはΩにしか見えないから不思議。更にお酒に酔うと、子どもが見ていても親父様にメロメロになって手がつけられない。

 青嵐兄貴曰く、永遠の新婚さん。

 Ωの俺としては、格好良いαの疾風様と番になって、めちゃめちゃ愛されてる由良はすごく羨ましい。俺もさぁ。高嶺のΩちゃんと呼ばれてることに気付くまでは、いつか俺にもって夢見ていたさ・・・αが近寄って来ないと、話にもならないけどねっ
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