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動きを止め、由良の足首を掴んでいた手からゆっくり力を抜き、同時に息も吐いて気を散らす。ったく、由良のことになると抑制が効かなくなる。
由良は、散々啼かされ力が入らずくったり。両足を吊り上げられ、俺をくわえこんだまま痙攣の収まらない身体を持て余していた。辛そうに眉を寄せ、尖った舌が引き付けを起こしたように口から伸びていて腕は万歳したままだ。
就職してから、奏様の専属になって固まった休みはほとんど取れてない。表向きは、桜宮財閥正規社員なんだし有休は山ほど残ってる。あのポンコツが奏様を部屋に閉じ込めている間に、数日間申請してみるか。基本契約は奏様の護衛になっているが、今回の番契約後は菊川家の中で起こったことはあちらの意思を尊重するよう指示されている。奏様が解放されるまで、由良とこの家でゆっくり過ごすのも悪くない。
ただ、あの湊様に、どこまで受理していただけるのかはわからないが。
そうすると、ますますここで抱き潰してる場合じゃないな。休みがとれなくても、毎晩気兼ねなく抱けるなんてここを逃せば次がいつになるかわからない。
「由良、イッパイ欲しいんだろ?」
「う、ん・・・欲しい」
「明日からもイッパイ出来るから、今日は一回だけだ」
クハッ、言葉通り受け取った由良は物足りないと下唇を無意識に噛んで俺を見上げる。快感に酔った瞳が、ゆらゆら揺れて俺を映す。ガツガツ啼きどころを容赦なく抉った直後なのに、全く満足していないのか。俺が一回イクのさえ、初めはついてこれなかったのに。身体は限界を過ぎていても、貪欲に求める由良ににやけてしまう。すっかり俺専用、番らしくなっちゃったな。
由良は、散々啼かされ力が入らずくったり。両足を吊り上げられ、俺をくわえこんだまま痙攣の収まらない身体を持て余していた。辛そうに眉を寄せ、尖った舌が引き付けを起こしたように口から伸びていて腕は万歳したままだ。
就職してから、奏様の専属になって固まった休みはほとんど取れてない。表向きは、桜宮財閥正規社員なんだし有休は山ほど残ってる。あのポンコツが奏様を部屋に閉じ込めている間に、数日間申請してみるか。基本契約は奏様の護衛になっているが、今回の番契約後は菊川家の中で起こったことはあちらの意思を尊重するよう指示されている。奏様が解放されるまで、由良とこの家でゆっくり過ごすのも悪くない。
ただ、あの湊様に、どこまで受理していただけるのかはわからないが。
そうすると、ますますここで抱き潰してる場合じゃないな。休みがとれなくても、毎晩気兼ねなく抱けるなんてここを逃せば次がいつになるかわからない。
「由良、イッパイ欲しいんだろ?」
「う、ん・・・欲しい」
「明日からもイッパイ出来るから、今日は一回だけだ」
クハッ、言葉通り受け取った由良は物足りないと下唇を無意識に噛んで俺を見上げる。快感に酔った瞳が、ゆらゆら揺れて俺を映す。ガツガツ啼きどころを容赦なく抉った直後なのに、全く満足していないのか。俺が一回イクのさえ、初めはついてこれなかったのに。身体は限界を過ぎていても、貪欲に求める由良ににやけてしまう。すっかり俺専用、番らしくなっちゃったな。
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