可愛いΩのナカセカタ

三日月

文字の大きさ
上 下
159 / 461

156 Ω

しおりを挟む
 そ、そんな立て続けには、耐えられないっ!

 自分ばかりをイカせようなんて客は居なかったから、番になった後の疾風の執拗なまでの責めに自分は最初必死に抵抗した。力では敵わないと知っていても、なぜそんなことをされるのか理解できず受け入れることが出来なかったんだ。
 自分が受けていたα教育でも、アンダーグラウンドの常識でも、Ωに感じさせたがるαは居なかった。
 何より、番の疾風が発情していない状況で、自分だけイカされるなんて、Ωとして後ろめたいというか・・・番としての役割が果たせていない、必要ないんじゃないかと。正直気が滅入っていた時期もあった。

 そう、時期。初めの数回、くらいだろうか。

 気配もフェロモンも自在に操る疾風にとっては、発情さえコントロール下にあるんだと思い当たるのに時間はかからなかった。疾風も、自分の反応を面白がっていることを隠そうとしなかったしな。

 意識がトビそうになりながら、無意識に噛んでいた指を自分の膝に導かれ、上半身を無理矢理起こされる。ふらつきすぎて身体が後ろに反り返りそうになると、疾風は壁まで自分の身体を軽々抱き上げ背中を預けて座る姿勢を強制。足を広げたその間で妖艶に笑う姿から目が逸らせない。
 疾風愛用の眼鏡は熱気で曇り、自分の精液が着いてベタついている。そんな姿が艶かしく映り、息が更に上がった。


「由良、俺に舐められてるとこちゃんと見ときたいだろ?
 俺がお前に跪いて、お前のこのぺニスに奉仕してるの大好きだろ?」


 意地悪い笑みを浮かべ、唇の端に付着した白濁の露を舐める舌の動きに目が釘付けになる。疾風の舌で、自分のΩには不釣り合いな長大なペニスが舐められるのは初めてじゃない。疾風は、自分のペニスを口いっぱいに頬張り、何度もイカせてくれた。
 疾風の番になれただけでも幸せで、組み敷かれる悦び以上のものはないと思っていたのに。疾風に奉仕をさせてしまう逆転した状況にさえ、浅ましい自分は陶酔してしまう。
 また、疾風に舐めて貰えるのか・・・覚えてしまった快感を思いだし、ズクズク下腹の疼きが増していく。膝裏を掴んでいた手に力がこもった。
しおりを挟む
感想 103

あなたにおすすめの小説

どうやら俺は悪役令息らしい🤔

osero
BL
俺は第2王子のことが好きで、嫉妬から編入生をいじめている悪役令息らしい。 でもぶっちゃけ俺、第2王子のこと知らないんだよなー

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

執着攻めと平凡受けの短編集

松本いさ
BL
執着攻めが平凡受けに執着し溺愛する、似たり寄ったりな話ばかり。 疲れたときに、さくっと読める安心安全のハッピーエンド設計です。 基本的に一話完結で、しばらくは毎週金曜の夜または土曜の朝に更新を予定しています(全20作)

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

婚約者に会いに行ったらば

龍の御寮さん
BL
王都で暮らす婚約者レオンのもとへと会いに行ったミシェル。 そこで見たのは、レオンをお父さんと呼ぶ子供と仲良さそうに並ぶ女性の姿。 ショックでその場を逃げ出したミシェルは―― 何とか弁解しようするレオンとなぜか記憶を失ったミシェル。 そこには何やら事件も絡んできて? 傷つけられたミシェルが幸せになるまでのお話です。

君のことなんてもう知らない

ぽぽ
BL
早乙女琥珀は幼馴染の佐伯慶也に毎日のように告白しては振られてしまう。 告白をOKする素振りも見せず、軽く琥珀をあしらう慶也に憤りを覚えていた。 だがある日、琥珀は記憶喪失になってしまい、慶也の記憶を失ってしまう。 今まで自分のことをあしらってきた慶也のことを忘れて、他の人と恋を始めようとするが… 「お前なんて知らないから」

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

目が覚めたら囲まれてました

るんぱっぱ
BL
燈和(トウワ)は、いつも独りぼっちだった。 燈和の母は愛人で、すでに亡くなっている。愛人の子として虐げられてきた燈和は、ある日家から飛び出し街へ。でも、そこで不良とぶつかりボコボコにされてしまう。 そして、目が覚めると、3人の男が燈和を囲んでいて…話を聞くと、チカという男が燈和を拾ってくれたらしい。 チカに気に入られた燈和は3人と共に行動するようになる。 不思議な3人は、闇医者、若頭、ハッカー、と異色な人達で! 独りぼっちだった燈和が非日常な幸せを勝ち取る話。

処理中です...