例えβに生まれても

34 反則の王子様

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そんな、俺が誰と付き合うって言うんですか！

清人様、俺、清人様以外に好きだって言われたことないんですよ！
清人様みたいに、道を歩いてるだけで告白されちゃうような美貌とか持ってませんからね。

そそそそそそれに、俺が好きなのは清人様なんだからっ

そう考えただけで、ボンッと顔が熱くなって。
清人様の殺気に凍結していた気持ちも身体も緩んだ。

そうだよ。
清人様に好きだと言われて、俺も清人様が好きなのに誰と付き合うって言うんだろう。

一刻も早く、清人様の勘違いを正さないと。
清人様、俺が誰かの名前を言うまで本当に許してくれないかも。
この部屋から、一歩も出してもらえないかも。
このあと、清人様はお仕事が残ってるって言われていたよね？
それってすごく困るんじゃないかな。

あぁ、でもこんな状態の清人様の誤解を俺なんかが解けるんだろうか？
不安はあったんだけどね。
もう、なりふりなんて構っていられなかった。

それくらい、今の清人様は普通じゃない。

怒った清人様は、綺麗に凄みまで加わってかなりかなり怖かったけれど。
決意して、キッと見返した瞳の暗さに涙目になっちゃったけど。
躊躇っちゃ、ダメだ。
勢い、大事っ

エイヤッと、気合いで俺の唇を摘まんでいた右手首を捕まえて。


「お、俺は、き、ききっ、清人様がす、す、すす好きっ、なんですよっ
清人様以外と、なんて、つつつきあったり、しっしっしませぇんっ」


清人様は、衣装を着ていたけどおちんちんがぼろんと出ていて。
俺なんて、前の一部が濡れて身体に張り付いてるオフショルダーのシャツ一枚の格好で。

しかも、噛みまくりのどもりまくり。

とんでもない告白になっちゃった...