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33 興奮の王子様
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それでも清人様は、身じろぎもしなくて。
黙ってされるがままで。
ずっと見上げられてると、居心地の悪さが増してくる。
目を逸らしたいんだけど、もう、無理なんだよねっ
清人様の漆黒の瞳に、何もかも見透かされて。
のまれちゃう。
「あの......忘れててごめんなさぃ」
清人様は気にしなくて良いと、僅かに目を細めてくださった。
キラキラ瞼にも化粧がされていて。
切れ長の目が赤いラインでさらに鋭く見えて。
清人様に許されていても、俺が触っちゃいけないんじゃないかなって。
俺が触ることで、汚しちゃうんじゃないかなって。
指先がフルフル震えちゃうから、パッと手を広げて離したよ。
俺を見据えたまま、一歩、一歩、特にどこに向かうとか目的もないみたいに、清人様はセットの中を歩かれているみたいなんだけど。
俺の身体は、全然揺れない。
静かで洗練された動きのせいか、足音もしていない。
次第に、スタジオ一帯に厳かな雰囲気が出来上がっていて。
頭の中が真っ白になって。
俺は、ここがどこか、とか。
なんでいるのか、とか。
そんなことをすっかり忘れて。
目の前の清人様に、真っ白になった頭を埋め尽くされていた。
黙ってされるがままで。
ずっと見上げられてると、居心地の悪さが増してくる。
目を逸らしたいんだけど、もう、無理なんだよねっ
清人様の漆黒の瞳に、何もかも見透かされて。
のまれちゃう。
「あの......忘れててごめんなさぃ」
清人様は気にしなくて良いと、僅かに目を細めてくださった。
キラキラ瞼にも化粧がされていて。
切れ長の目が赤いラインでさらに鋭く見えて。
清人様に許されていても、俺が触っちゃいけないんじゃないかなって。
俺が触ることで、汚しちゃうんじゃないかなって。
指先がフルフル震えちゃうから、パッと手を広げて離したよ。
俺を見据えたまま、一歩、一歩、特にどこに向かうとか目的もないみたいに、清人様はセットの中を歩かれているみたいなんだけど。
俺の身体は、全然揺れない。
静かで洗練された動きのせいか、足音もしていない。
次第に、スタジオ一帯に厳かな雰囲気が出来上がっていて。
頭の中が真っ白になって。
俺は、ここがどこか、とか。
なんでいるのか、とか。
そんなことをすっかり忘れて。
目の前の清人様に、真っ白になった頭を埋め尽くされていた。
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