例えβに生まれても

27 流出の王子様

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｢あぁ、なるほどね。
清人信者の画像も見たわけね｣


納得したお姉さんは、ここから行動が早かった。　

座ったまま、その場でスマホを操作し電話をかけ始めて。
店員さんやお客さんが、チラチラ見てくるけど全然気にしなくて。

すぐに繋がった先に向かって、｢理由がわかったわよ｣と告げた。

ん、ってことは、電話の向こう側は清人様？


｢信者の記念写真、貴方の可愛い可愛いハルちゃんにバレました。
あのね、私は今、すごく忙しいの。
乗り掛かった船で多少フォローはするけど、こんなことで電話してこないでちょうだい｣


冷静に淡々と。
一方的に話終わると。
電源まで落としてカバンにスマホを封印。
お姉さんは、やれやれと小さく息をついて俺の前に座り直した。