例えβに生まれても

20 復習の王子様

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早々に諦めそうになったカメラモードをオフに戻す目標達成に向けて、心の中で気合いをいれる。

こんな、こんな、恥ずかしいこと、止めなくちゃっ
清人様には、ありがとうございましたってちゃんと御礼を言って。
もう、お手を煩わせないようにしなくっちゃ！


｢ああぁあ、あの、ですね、清人様？｣


ベットの上で正座する。
緊張して声がどもっちゃったよ。

画面の向こうの清人様に、ちゃんと話をしないとっ
俺は、深い深呼吸を一回してから、もう一度息を肺の隅々までイキワタルクライ意識して吸い込んで。
溜めた息を吐き出しながら、胸くらいの高さに置いたスマホへ言いたいことを一編に詰め込み放った。


｢俺、ちゃんとむ、剥けたんでっ
今までありがとうございましたっ
今日、最後に確認していただけたら、カメラオフにしたいですっ｣


言い終わると、夏用パジャマの裾を引っ張って、白茶の境界線をギリギリ隠しながら一気に頭も下げる。
よし、言えた！　
遂に言えたよ！