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豹変
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「すいませ~ん、わたくし、刑事の定岡というものですが、成瀬さんですか?」
「はい、そうですが。」
刑事はそう言うと、続けて口を開いた。
「Y区で連続殺人事件が起きてるんですが、この顔に見覚えないですか?」
美香は3人の写真を見せられた。
「あー、会った事ありますけど、何か?」
手に汗をかきながら、冷静さを保とうとした。
「タワーマンションのエントランスの防犯カメラに犯行時刻と思われる時間帯にあなたが映ってたんでね?」
「確かに行きましたけど、私は何もしてませんし、ただお酒を呑んで帰りましたよ?」
しかし、刑事は美香の言い分に聞く耳を持たない。
「とりあえず、署でゆっくり聞きますので、ご同行お願い出来ますか?」
そして、私は怒りをあらわにした。
「あ?やってないって言ってんだろ!私がやったっていう証拠あんのかよ!」
刑事の2人組は目を合わせて頷いた。
そして、私は強引に署へと連行された。
取調室にて、刑事は美香へ問いただす。
「成瀬さん、最初に殺害された25歳男性、杉内 拓哉さんの携帯から、あなたとのやり取りがあるんですが、あなたは最後に会った次の日に、お酒に酔っていて覚えていないと送信していますね?つまり、殺していたとしても覚えていないということにもなりますよね?」
「それは、もう1回会うのはやめておこうと思っての嘘ですよ…」
しかし、刑事は続けて問いただす。
「そうですか、しかしね?被害者の携帯3台から、あなたの指紋と一致した指紋が検出されてるんですよ。」
「殺害された3人は、全員"毒殺"、何か知ってますよね?」
私は否定をし続けた。
「だって、私やってないもん…」
数十時間に及ぶ、取り調べは遂に終わりを迎えた。
そのまま、警察病院へと連行され、精神鑑定を受けることとなった。
翌日、鑑定結果は異常なし。
私はやっとの思いで解放された。
美香が逮捕されなかったのは、犯行動機が無く、唯一の証拠だった指紋は一致したが、出会い系アプリで知り合い、会ってる観点から、携帯を触るという行為はあり得ないと言い切れない、見つかった頭髪もあったが、会っている為、頭髪がある事は矛盾はないとして、釈放されたのだ。
私は急いで会社の上司へ連絡、事情説明をし、明日から出社することを伝えたが、精神面的な部分も考慮し、3日間休むこととなった。
直也に連絡し、直也と真由美と3人でご飯を食べることとなった。
直也宅へ。
これまでの経緯を説明した私は堪えていた涙が崩れ落ちた。
そんな私に、直也は優しく声掛けてくれた。
「大変なことがあったな。嫁は研究の仕事があって、俺も日中は仕事に行くけど、それでも良かったら、しばらくの間は俺の家に居ると良い。」
2人は私を心配して家に泊めてくれることになった。
2人の優しさに安堵した。
気持ちが柔らいだ。
そして、私は"裏切り者"へと変わっていった。
「はい、そうですが。」
刑事はそう言うと、続けて口を開いた。
「Y区で連続殺人事件が起きてるんですが、この顔に見覚えないですか?」
美香は3人の写真を見せられた。
「あー、会った事ありますけど、何か?」
手に汗をかきながら、冷静さを保とうとした。
「タワーマンションのエントランスの防犯カメラに犯行時刻と思われる時間帯にあなたが映ってたんでね?」
「確かに行きましたけど、私は何もしてませんし、ただお酒を呑んで帰りましたよ?」
しかし、刑事は美香の言い分に聞く耳を持たない。
「とりあえず、署でゆっくり聞きますので、ご同行お願い出来ますか?」
そして、私は怒りをあらわにした。
「あ?やってないって言ってんだろ!私がやったっていう証拠あんのかよ!」
刑事の2人組は目を合わせて頷いた。
そして、私は強引に署へと連行された。
取調室にて、刑事は美香へ問いただす。
「成瀬さん、最初に殺害された25歳男性、杉内 拓哉さんの携帯から、あなたとのやり取りがあるんですが、あなたは最後に会った次の日に、お酒に酔っていて覚えていないと送信していますね?つまり、殺していたとしても覚えていないということにもなりますよね?」
「それは、もう1回会うのはやめておこうと思っての嘘ですよ…」
しかし、刑事は続けて問いただす。
「そうですか、しかしね?被害者の携帯3台から、あなたの指紋と一致した指紋が検出されてるんですよ。」
「殺害された3人は、全員"毒殺"、何か知ってますよね?」
私は否定をし続けた。
「だって、私やってないもん…」
数十時間に及ぶ、取り調べは遂に終わりを迎えた。
そのまま、警察病院へと連行され、精神鑑定を受けることとなった。
翌日、鑑定結果は異常なし。
私はやっとの思いで解放された。
美香が逮捕されなかったのは、犯行動機が無く、唯一の証拠だった指紋は一致したが、出会い系アプリで知り合い、会ってる観点から、携帯を触るという行為はあり得ないと言い切れない、見つかった頭髪もあったが、会っている為、頭髪がある事は矛盾はないとして、釈放されたのだ。
私は急いで会社の上司へ連絡、事情説明をし、明日から出社することを伝えたが、精神面的な部分も考慮し、3日間休むこととなった。
直也に連絡し、直也と真由美と3人でご飯を食べることとなった。
直也宅へ。
これまでの経緯を説明した私は堪えていた涙が崩れ落ちた。
そんな私に、直也は優しく声掛けてくれた。
「大変なことがあったな。嫁は研究の仕事があって、俺も日中は仕事に行くけど、それでも良かったら、しばらくの間は俺の家に居ると良い。」
2人は私を心配して家に泊めてくれることになった。
2人の優しさに安堵した。
気持ちが柔らいだ。
そして、私は"裏切り者"へと変わっていった。
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