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第二章公爵として

王都混乱

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「うっわ……すごいことになっているな…。」

聖堂の外に出ると辺り一面は瓦礫の山になっていた。

(そっか!文明レベルが低いんだ!だからこんな揺れでもこんなに家が倒壊するんだ。城は…大丈夫だろうか…。いや、そんなことよりも…)

「「陛下!!」」

「エカ!メリア!」

二人共無事なようだった。そしてエラクレスが心配で聖堂まで来てくれたようだ。瓦礫で馬が通れないためなのかフサリア達も徒歩で来た。

「ああ、二人共俺は大丈夫だ。二人こそ大丈夫そうで良かった。悪いがこのまま直ぐに行くところがある。付いて来い。」

「「はい!♪」」

エラクレスが歩き出そうとした時、とある人達の会話が入ってきた。

「おーい!ここにも埋まって居たぞ!瓦礫をどけるの手伝ってくれ!教会か聖堂に運んで治療を!」

「あいよ!」

「「そおーれっ!!」」

ドゴン!

「よしっ!運ぶぞ!」

「おい、まずは血を止めてから……あれ?」

「そうだな傷を確かめて……どうした?」

「見ろよ……。」

「おい……」

「まさか…」

「「…傷無くない?」」

「と、とりあえず運ぼう…そ、そうだ……ないしゅっけつ(内出血)ってのも聞いたことあるぞ…。」

「おおう…そうだな……。」




「これが王都で多発していると考えるとおもろいな。気絶した沢山の怪我人が次々に運び込まれる。いざ見てみたら全員無傷ってなwww」


「何かおっしゃいましたか?」

エラクレスの少し右後ろを歩いていたエカが聞いてきた。

「いやなんでもない。大変だなと思っただけだ。」

慌ててごまかす。

(やっべ。狼人の聴力をナメてた。それにしても、どう始末をつけようかな。)

「突然の雷と地震…雷龍と地龍でも現れたのでしょうか。」

左後ろを歩いていたメリアが言った。

(おお、メリア良いことを言ったな。よし、そいつらのせいにしよう。)

エラクレスは今は自領の迷宮に居るであろう龍達を召喚することにした。

(召喚『ライキ』召喚『ジン』)

エラクレスは王都の上空と外に召喚した。ライキが雷龍で上空、ジンが地龍で外。

すると空が真っ暗になった。雷龍の特性で常に雷雲を引き連れているためその雷雲が集まった。

「お、おい、あれ…」

一人の青年が王都の外に指をさした。

「あん?あんな所に山ってあったか?」

「山?」

「あったんだよ、一瞬で山なんて作れるわけないだろう。」

「ん?」

「今…動いた?」

「山が動くわけないだろ、馬鹿なこと言ってないで瓦礫の撤去を……」

その時

「「「う、動いた!!!」」」

山が動いた確かに動いた。山の正体こそ地龍の『ジン』であるが、そんなこと知る由もない。ちなみにジンはとんでもなくデカいためちょっと動くだけでも地震が起こるが、エラクレスの魔法によってそれは防がれている。

更に…

ゴロゴロ…ドッガーン!

大きな落雷が発生。幸い落下地点は王都の外だった。

そして…

「ギエーーーー!」

耳を劈くような音がして空に一筋の光が王都を照らした。


「おい…あれ…」

「何だ?地震は起こるし、突然暗くなるし、山は動くし、今度は何が来ても驚かないぞ」

「「「竜だ!!!」」」

「あれは竜だ!間違いねえ!」

「ガキん頃ばあちゃんから聞いたが間違いねえ。」

「俺も知っている。」

「辺が急に暗くなり」

「落雷がおきて」

「耳を劈く音と共に現れる。」
 
「その姿は発光する黄金の鱗に囲まれ」

「常に周囲に雷を纏う。」

「まさに伝説だ…とな。」

そこで一同は顔を見合わせた。


「「「どうすんだよー!!!」」」



(よし、もう良いな。空間魔法『転送』っと…よし!これで犯人は奴らで決まりだな。)

「陛下!外の者達と合流し、脱出しましょう!1万騎もいれば脱出も不可能ではないはず…。それに…動く山はなんでしょうか……?」

「地龍だな、本で見た。」

突然の大怪獣の襲来で思考停止していたメリアがそう提案した。

「その後、狼人、獅子人を結集し決戦を挑みましょう!大海龍を倒した陛下ならどちらかには勝てると思いますが…ここは相手側に数の優位がございます。」

同じく思考停止していたエカも続けてそう提案した。

「大丈夫だ。いずれ奴らは帰る。」

「なぜわかるのですか!」

(一応それっぽい理由は考えてある。)

「雷龍も地龍も仲間ではない。その上、奴らは大海龍以上の俺の存在を感じて近づけないはずだ。」

「な、なるほど…強者は強者を知るですか…。」

「確かに自身と同等かそれ以上の者とは戦いたくない。龍同士ならお互いを知っているかもしれないが、陛下という未知の相手ならなおさら…。」

「ま、そういうわけだ。ほら!晴れてきた。」

(我ながら完璧な誤魔化しだと思う。)

だが、空からは太陽ではなく月の光が差し込んできた。

「もう完全に日が暮れてしまいましたね。」

「じゃあ、改めて行こっか。」

「「はぃ~。」」

騒動が多すぎて二人共精神的に疲れ果ててしまったようだ。

<雷光の落下地点>

「陛下、ここは…」

エラクレス達は彼が使った『雷光』の落下地点に居る。エカの着いてからの第一声がそれであった。

「ここは、第一王子フェンネの屋敷だ。」

「や、焼け焦げてますね。」

「そうだな、最初の揺れが起こる前の落雷の落下地点だからな全く見事に落ちる落雷もあったものだよ。」

「そうで…はっ!」

「どうした?メリア~。」

メリアはそうですねと言いそうになって気づいた。

「陛下…全部掌のうちだったということですね…。」

「何のことかな?」

エラクレスはとぼけたがニヤニヤと笑っていた。

「あ!まさか?!」

エカもようやく気づいたようだ。

「わかっても言うなよ。」

エラクレスは口に指を当てる仕草をした。

「「………。」」



「おい!どうして下賤な貴様がここに居る!?」

すると屋敷の主が現れた。言わずもがな第一王子フェンネである。

「これは殿下、先程は落雷や地震がありましたがご無事でしょうか?」

エラクレスは慇懃無礼に答えた。

(やっぱり落雷が堪えたんだろうな。昼間ほどの勢いがない。)

「なんだと?!さては貴様!ここぞとばかりに私の死体を確認し、王位継承順位を上げようとしたのではあるまいな!?」

(いや、それは無茶苦茶だし面倒だぞ。一度他家の者となった王族が王位を継承権を得られるのは第一から第三王子が全員死に絶え無ければならない。第一王子がくたばったからと言って元第四王子の俺が第三王子に格上げできるわけではないし。)

「いえいえ、そんな滅相もない。私ごときでは公爵の地位でも身に余ります。王位など、恐れ多いい。」

エラクレスはそう謙遜して頭を下げた。理由は笑いが隠せなくなったからだ。

(ホントは獣王にまでなっているがな。)

「ふん!そうか!そう思うか!」

フェンネは意外とあっさり引き下がった。

(つまらん、もう少し煽るか。)

「それにしても…こんなにも正確に殿下のお屋敷に落ちる落雷があるとは……何かの予兆ではないでしょうか…。」

「何が言いたい!」

フェンネは少し怒気を放った。

「古来より雷は神の意思と申しますれば、この度殿下のお屋敷に落ちた落雷もただの偶然ではなく、何か不吉な予兆と言わずには…」

「黙れ!下賤の者め!不吉だと!?たまたま落ちた落雷一つでなにを吐かす!たいしたことない!」

(いいぞー。その煽り耐性の無さ、それでこそフェンネだ。)

「だと良いのですが…。」

「おのれ~まだいうか!」

フェンネは今にも飛びつきそうだった。だがここでまたしても…

「殿下!お時間です!」

彼の側近が現れた。

「ぐぬぬ。仕方ない。こんな下賤の者よりも大事なことだ…。」

フェンネはそう言って側近に振り返った。

しかしやはりフェンネは最後に何かしら言わないと気が済まなかったようで…

「このような状態だが、新年の宴とそれに伴う様々な行事は王国の威信を高める重大なものであるとして予定通り行われるぞ!逃げられないぞ!既に私の方からお前が馬上槍試合に出ることは知らせてある!」

と言った。

(あ、そういうのもあったわ。神様方に怒られてすっかり忘れてたわ。)

そしてゆっくりと歩きながら言葉を重ねた。

「それでは!私はこれから遠縁の伯爵の社交界に招かれているから行くぞ!お前も一緒にどうだ?あーあーあーそうだったな!下賤な貴様には高貴な貴族の身内も居なければ支持者の一人も居ないんだったな!全く可哀想な奴だ!あー可哀想だ!」

「あ~。王族の血をひく者が哀れですなあ!」

「そう言うな。所詮商人の一族よ。」

「そうですな、我らがフェンネ殿下と違いレッキとした王族とは呼べませんな。」

「市場で貨幣を数えることが似合いますな!」

「「「はーはっはー!!!」」」

どうやら外では取り巻きの貴族の子弟が待ってたらしくエラクレスを罵倒した。そして気が済んだのかようやくフェンネは普通に歩いて馬車に乗った。

(なんか一人で言って一人で解決したぞ。おもしれ~。フェンネの奴はあれで煽っているつもりなのか?てっ言うか、そもそも客人たる二人の前でそれ言うか?普通。)

「こいつ…」

「生かしては…」

「「なんで止めるんですか!!陛下!!」」

エカとメリアがフェンネの煽りに耐えかねてフェンネに駆け出そうとしていたからエラクレスは彼女たちの足元を魔法でいじって土で拘束していた。

「あいつは陛下を…陛下を…愚弄したんですよ!」

「あのような無礼者に生きる価値はありません!」

「「これは我々の名誉の問題です!!」」

「ですから陛下の御手を煩わせることはいたしません!」

「許可を頂ければ…」

「すぐさま外の騎兵を突入させましょう!」

「同時に城内の精兵で王宮を占拠するのです!」

「「どうかご決断を!!」」

メリアはともかくエカはいつもの弾むような声ではないから本気だとわかる。

(本当にやればできるだろう。)

「だが駄目だ!」

(ただ攻めて落とした、兄達を殺して親父に譲位を迫り王になった…という転回はだろう。)

「「なぜですか!!」」

「しつこい!これは俺の進退がかかっているんだ!それに俺にも思惑がある!これ以上の進言は不要だ!帰るぞ!」

(必殺!逆ギレ!)

「「そうで……すか……。」」

二人は納得がいかない様子だったが、絶対者たる彼の言葉に逆らうことはしなかった。 

<宿>

「それが……」

「なんだ?隠すことなく言え。」

「地震で宿が倒壊してしまいました。」

「なんだそんな事か。」

「申し訳ございません。」

宿に戻ってきたエラクレス達は地震によって宿が壊れたことを知る。

「それじゃあ、みんな!外の仲間の所に行くぞ!まだ門はギリギリ閉まらないはずだ!」

「「「はっ!」」」

…というわけでこの夜は天幕で過ごした。

そんなエラクレス達に国王フェンネ二世から呼出しがかかったのは翌朝門が開いてからすぐのことだった。

<王都のとある1区>

「オラァ!」

バコッ!

「この野郎!」

バチッ!

「死ね!」

ドスッ!

人集りができてそこでは殴り合いが起きていた。

「ぐぁ…や、やめろぉ…」

「ヒーン!やめてよ~。」

「なんでこんな事するんだ!」

先程殴り合いと言ったが、語弊があったかもしれない。なぜなら、一方的だからだ。

殴られた男性は頭を抑え、娘と妻が駆け寄って来た。男性も妻も娘も大変整った顔をしていた。

「うるせえ!」

「なんで俺達の家は崩れたのにお前らの家は大して壊れてないんだよ!」

「前から気に入らねぇーんだよ!貴族様でもねーくせに金持ちだからよ!」

「お前らだろ!雷を呼び寄せ、地震をおこしたのは!?」

「聞いたところじゃ何だか訳がわからないが助かった奴が多いみたいだが、うちの弟は死んでたんだよ!」

エラクレスが即座に魔法で助けたが、当然それまでに死んでしまった者や即死した者も居たようだ

「「「お前らのせいだよ!!!」」」

そう怒鳴ると殴られていた男性に一斉に蹴りが見舞われた。

「アガッ!」

バタッ。

殴られていた男性は気絶した。

「おい、コラなに寝てーんだよ!ここで目覚めの一発…」

「何をしている!」

「ゲッ?!」

「逃げろ!」

「騎士団?!」

殴っていた男達はすぐさま逃げ散った。

「追え!」

「怪我人の手当て!」

騎士団の一人が倒れた男性の下に向う。

「こりゃ、ひでぇ。」

すぐに傷薬と包帯を巻こうとした騎士は…





空気の…








     乱れを感じた。






ザン!

「あっぶ、何をする!」

騎士は全力で飛び退いた

(か、風魔法!誰が…)

「穢れた手で触れるな!人族!」

倒れた男性の妻だった。

「穢れたって…おい、お前達って…」

騎士は男性と妻の顔の横を見た。






「長い耳……エルフ!」





「そうだ!この世で最も高貴で優れた生物、それが我らエルフだ!」



この日、このような騒動が各所で頻発していた。


【読んでいただきありがとうございます!またお気に入り登録していただきありがとうございます!まだの方はぜひとも登録していただきたいです!正直、書いている方でも全くストーリーが進んでないと感じているのでスピードアップしようと思います。これからもよろしくお願いいたします。】
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