断罪なんて嘘でしょ!?

あい

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海外生活

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 あれから私は外国で充実した日々を送っている。

 興味のあった文化や歴史について学べたり、レベルの高い授業を受けられたりと日々忙しさで余計な事を考えている時間がない。


 来て早々は生活に慣れるまでに時間がかかり、その後私が日本にいない事に気づいた人達から続々と連絡が入るようになった。なんと答えて良いものか・・・。元気に過ごしている事だけを伝えた。




 そうして私の傷は癒えていった。




 海外での生活は私にあったようで帰るまでもう少しとなった今はとても悲しい気持ちとなった。そして、もし隼人と主人公ちゃんが付き合っていたりしても嫉妬はしても耐えられると思う。気持ちは整理できたと思う。もし2人が付き合っており、耐えられないと思ったら、大学は海外の学校を受験しても良いかもしれない。



  今日はクリスマスイブ。こっちに来てから出来た友達達にパーティーに誘われたが今日はそんな気分でなかったので自分の部屋で過ごしていた。


 あれから1年。早かったような、長かったような・・・。


 コンっコン。部屋で休んでいるとノック音が聞こえ、扉を開く。

 そこには寮母さんが立っており、手紙を渡された。

 その手紙には19時にドレスコードで時計台に集合

 とだけ書かれていた。意味がわからずどんな人が持ってきたかと尋ねる。その手紙を渡してきた人は帽子を深くかぶっていてよくわからなかったが、若い男の人だと思うとのことだった。

 今日は全部約束を断ったと思ったが断り切れていなかったのだろうか?

 お断りに行くために、取り敢えずはドレスコードで待ち合わせ場所に向かうことにした。


 歩いて紙に書かれた待ち合わせ場所へ向かう。メイド等をつけてくれると両親には言われたが、自立への第一歩だと思いそれらを全て断った。なので今は公共交通機関やタクシーなどを使えるようになっていた。

 こちらへ来てから今まで努力していた事が全て役に立っており嬉しく思う。努力が無駄でなかったと思えたのは、こちらへ来て1番良かったと思う事だ。


 歩きながらこの1年間を振り返る。

 勉強がメインだったため意外と直ぐに終わってしまい、日本での生活を振り返った。

 そう、きっかけは5歳の誕生日の前日にはしゃぎすぎて熱が出て倒れ、次に起きた時には私は前世の事を思い出したのだった。

 小学生に入り今生きている世界が前世で私がプレーしたゲームの中の悪役令嬢だと思い、そのゲームでの断罪ENDを回避するため努力を始めたのだった。そんな小さい時からしてきた努力が今では断罪とは関係のないところで身を結んでいるのだ。運命とは面白いものだ。


 昔の事を色々思い出していると待ち合わせ場所についた。方向音痴が治ったのか?いいえ。携帯を上手く使えるようになっただけです。

 そこにはスーツ姿に帽子を被っている変な人が立っていた。多分この人で間違いだろう。何故ならその人以外人を見かけないからだ。
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