断罪なんて嘘でしょ!?

あい

文字の大きさ
上 下
82 / 138

家族旅行(2)

しおりを挟む
 大阪のホテルに泊まった私達。昨夜あんなに食べて動けないと言っていたが、朝になればお腹は空くものだ。

 ここのホテルの朝食はビュッフェ形式で、フレンチトーストが美味しいと有名な所なのである。お腹ペコペコであるが、どんな状態の時にでも1度は食べておきたい1品である。

 私はそれを楽しみに準備をした。

 両親はホテルサービスを使うとのことで、私、お兄様、メイドの歌恋だけでレストランへ向かった。高層階に宿泊する人は、その有名なフレンチトーストも運んでもらえるのである。しかし、私は折角なので、フレンチトーストだけでなく、色々見てまわりたいと思っている。

 会場に到着する。会場はまずまずの大きさで、混み合っているようだった。席を探さなくては行けないと思ったが、係の人に部屋番号を伝えると案内してくれ、無事に着席出来た。

 ビュッフェ形式のお店は何度か行っており、お手の物である。

「「「いただきます」」」

「美味しいー。」

 有名になるだけのことはあり、フレンチトーストは絶品だった。


 まず見た目も可愛い。イチゴやブルーベリーがのっており、さらにアイスまでトッピングされていた。フレンチトースト本体は、甘さも程よく、噛まなくても食べれそうな程柔らかい。焼き具合はお任せにした。絶品である。しかし私は、カリカリに焼いたフレンチトーストも好きなため、家に帰ったらコックに作ってもらわねば!と決心をする。

 フレンチトーストだけでも、結構お腹は一杯になったため、少しずつ持ってきていた他の料理を食べるのに苦戦した。お兄様が手伝ってくれ無事に完食することが出来た。やはり、少しずつ取ってきて食べるべきであったと反省した。


 今日は大きな水族館に行くことになった。

 お父様とお母様は仕事のため別行動である。大阪では一緒に行動できなさそうだが、京都では一緒に観光できると信じたい。

 お昼ご飯をホテルのレストランでとった私達は早速出かけることにしたのだ。

 大阪では定番となったお馴染み3人組で水族館へ。水族館に行ったのは小さな時以来だと思いワクワクした。
イルカとペンギンのショーは中々の迫力で、最初から最後まで見入ってしまった。アザラシとイルカ、ペンギンのぬいぐるみをお土産にすることにしたのだが、私が選んだ物はサイズが大きすぎると歌恋に怒られた。荷物を送れば良いというも却下されてしまい、仕方なく手のひらサイズのものにした。

 水族館に満足したのだが疲れてしまい、私は今日泊まるホテルに先に帰ることにした。本当は同じ場所に宿泊予定だったのだが、色々珍しい朝食が食べたいとわがままを言い、違うところにしてもらっちゃいました。歌恋は当たり前のように私についてこようとしたのだが、慣れない地でお兄様を1人にするなんて!と思いお兄様の同行を頼んだ。

 中々首を縦に振ってくれなかったので、私はタクシーにホテルの場所を伝えているのでこのまま乗っていれば問題ない。しかも、当たり前過ぎて気付いていなかったのだが、荷物を運んだ記憶はないが、もう既にホテルにあると歌恋が知っていることや、空港から乗った車もタクシーではなかったし、今日お父様とお母様が乗って行った車もタクシーではなかった。そう思うと、大阪に従業員がいるのか、東京からきてくれているのかはわからないが、従業員が他にも来てくれ、サポートしてくれているみたいなので問題ないと伝えた。その代わりと言ってはなんだが、お土産をお願いした。

 説得がうまくいき、お兄様と歌恋を街中でおろし、ホテルに行った。ちなみに。今日泊まるホテルは、オムレツが有名なホテルである。今から楽しみだ。

 ホテルの部屋でくつろいでいると、他の皆も次第に帰宅した。歌恋にお土産の栞をもらった。本屋にでも行ったのだろう。帰ってきてから歌恋の頬が少し赤い気がしたため、オデコに手を当て確認するも大丈夫そうであった。歌恋に自分の体調を気遣うように伝える。体調は問題無いとのことだった。ではなんなのだろう?質問をしたかったが、歌恋からそれ以上聞かないでオーラが出ていたので口を閉じた。


 今日の夕飯は、他のお店を見るために有名な料亭に足を運んだ。

 一見さんお断りのお店なのだが、経営者がお父様の知り合いらしく今回予約することが出来たのだ。やはり料理は絶品であった。大人組はお酒を飲み進めている。途中で、ここのお店の経営者の方も、名古屋まで来ていたため、ついでに視察も兼ねて来てくれた。が、浴びるようにお酒を飲んでいる・・・。

 子供組はデザートまでしっかりと食べ、暇を持て余していたため先に帰らせてもらった。

 2日目も充実して過ごせた。明日は、アミューズメントパークに行く予定のため早く寝ることにした。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

悪役令嬢は婚約破棄され嘘の恋に沈み、廃嫡された元皇太子の詐欺師は復讐を果たす

駆威命(元・駆逐ライフ)
恋愛
赤ん坊のころに家族を殺され、盗賊に連れさられたダンテは、今や悪徳貴族相手に詐欺を働く義賊となっていた。 そんなダンテはブルームバーグ伯爵家の美しい一人娘であるアンジェリカに狙いを定め、婚約破棄による一儲けを企んでいた。 しかし、アンジェリカに近づくため入学した学園で、ダンテは一人の地味な少女、ベアトリーチェと出会う。 純粋で優しい少女にだんだんと惹かれていったダンテだったが、両親の殺害を命じたのがアンジェリカの父親だと知ってしまい……。 これは、嘘つきによる真実の愛を求める物語 この作品はカクヨム、アルファポリス、小説家になろう、ノベルアップ+で連載しております

悪役令嬢は処刑されないように家出しました。

克全
恋愛
「アルファポリス」と「小説家になろう」にも投稿しています。 サンディランズ公爵家令嬢ルシアは毎夜悪夢にうなされた。婚約者のダニエル王太子に裏切られて処刑される夢。実の兄ディビッドが聖女マルティナを愛するあまり、歓心を買うために自分を処刑する夢。兄の友人である次期左将軍マルティンや次期右将軍ディエゴまでが、聖女マルティナを巡って私を陥れて処刑する。どれほど努力し、どれほど正直に生き、どれほど関係を断とうとしても処刑されるのだ。

今世は絶対、彼に恋しない

恋愛
前々世、婚約者を男爵令嬢に奪われ、婚約破棄をされ、殺された。 前世、将来を誓い合った彼氏を見知らぬ女性に奪われ、彼を殺して自殺した。 今世は前々世の自分であり、前世の友人がハマっていた乙女ゲームの悪役令嬢になった。 今世は絶対、彼に恋しない

王太子が悪役令嬢ののろけ話ばかりするのでヒロインは困惑した

葉柚
恋愛
とある乙女ゲームの世界に転生してしまった乙女ゲームのヒロイン、アリーチェ。 メインヒーローの王太子を攻略しようとするんだけど………。 なんかこの王太子おかしい。 婚約者である悪役令嬢ののろけ話しかしないんだけど。

悪役令嬢によればこの世界は乙女ゲームの世界らしい

斯波
ファンタジー
ブラック企業を辞退した私が卒業後に手に入れたのは無職の称号だった。不服そうな親の目から逃れるべく、喫茶店でパート情報を探そうとしたが暴走トラックに轢かれて人生を終えた――かと思ったら村人達に恐れられ、軟禁されている10歳の少女に転生していた。どうやら少女の強大すぎる魔法は村人達の恐怖の対象となったらしい。村人の気持ちも分からなくはないが、二度目の人生を小屋での軟禁生活で終わらせるつもりは毛頭ないので、逃げることにした。だが私には強すぎるステータスと『ポイント交換システム』がある!拠点をテントに決め、日々魔物を狩りながら自由気ままな冒険者を続けてたのだが……。 ※1.恋愛要素を含みますが、出てくるのが遅いのでご注意ください。 ※2.『悪役令嬢に転生したので断罪エンドまでぐーたら過ごしたい 王子がスパルタとか聞いてないんですけど!?』と同じ世界観・時間軸のお話ですが、こちらだけでもお楽しみいただけます。

やり直し令嬢の備忘録

西藤島 みや
ファンタジー
レイノルズの悪魔、アイリス・マリアンナ・レイノルズは、皇太子クロードの婚約者レミを拐かし、暴漢に襲わせた罪で塔に幽閉され、呪詛を吐いて死んだ……しかし、その呪詛が余りに強かったのか、10年前へと再び蘇ってしまう。 これを好機に、今度こそレミを追い落とそうと誓うアイリスだが、前とはずいぶん違ってしまい…… 王道悪役令嬢もの、どこかで見たようなテンプレ展開です。ちょこちょこ過去アイリスの残酷描写があります。 また、外伝は、ざまあされたレミ嬢視点となりますので、お好みにならないかたは、ご注意のほど、お願いします。

婚約者の様子が(かなり)おかしい。

西藤島 みや
ファンタジー
私はマルセル家の嫡男、クローディアス。父は今の女王マリアテレサの義兄であり侯爵だ。 それはまあいいんだけれど、最近できたばかりの婚約者が、どうにも扱いづらい女性…何をいったい私にさせたいのかよくわからないが、とりあえず言っておこう。 「私に男色の趣味は、ない」 よくあるお話です。転生悪役令嬢に、散々巻き込まれてしまう幼な馴染みの婚約者主人公と、ご友人数名によるちょっとカオスな青春活劇。 (転生令嬢曰くの)お定まりのハッピーエンドまで、駆け抜けられるでしょうか? 少々暴力表現、BLエンドではありませんが、腐女子令嬢によるBL的な妄想発言などが登場しますので苦手なかたはご注意下さい。

乗っ取られた令嬢 ~私は悪役令嬢?!~

しろ卯
恋愛
公爵家に生まれたケセディアーナ。母の遺言を受け、悪しき精霊が封じられたアンバーを守る。 父から不遇の扱いを受けながら、ダルムニドル王子と心を通わせていくケセディアーナ。 しかし異母妹にアンバーを触られた直後、彼女の体は悪しき精霊に乗っ取られてしまう。 ダルムニドル王子を嫌悪し、別の男性と婚約を結ぶ悪しき精霊。 ケセディアーナは体を取り戻すことができるのか? 転生者に乗っ取られた側のお話。 ※最終話まで予約済み。

処理中です...