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第三章 国別対抗戦編

01 王国代表

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朝の食堂。ハルトはセレスとサテラと共に朝食を食べていた。サテラは専属騎士のお抱え整備士という事で、寮の部屋が特別に用意されたのだ。
「何か今日みんな騒がしくないか?」
「それはそうでしょう…」
「どういう意味だよ」
「今日は国別対抗戦の代表メンバー発表の日だから騒がしいのですよ」
「国別対抗戦?」
「ええ、年に一度行われる祭りです。この世界の全ての国が参加するので、多くの祭りの中でも一番注目を集めるのですよ」
「ラルグリス王国の場合、ナンバーワンとツーの実力者は代表になるのは決まってるから、ハルトとセレスさんは代表入りが決まってるはずなのに。ハルトしらなかったの?」
「俺のとこにはそんな話しは来てないな」
するとセレスが少し難しい顔をした。
「もしかすると、国の官僚達が反対しているのかもしれませんね」
「なんで?ハルトは今王国で一番強いのに」
「それは私もそう思います。しかし、官僚の方々はハルトが余りに簡単に翡翠の黄昏の主力を殲滅、捕縛出来たのは、ハルト自身が翡翠の黄昏の仲間で何か企んでいるのでは?と疑っているようですね」
そう話したセレスの顔が急に驚いた顔に変わる。セレスはハルトの後ろを見ていた。セレスの視線につられて振り返ると、
「お話中にすまないね。君がハルト君かな?」
そう声をかけられた。歳は三十代後半だろか。紳士的な雰囲気の男だった。
「あなたは?」
「ああ、すまないね。申し遅れた、私はウェイド・リーネハイム。セレスの父親で、国王の側近だ」
「お父様…ハルトに何かご用でしょうか?」
「そうだ。すまないがハルト君。ついて来てもらえるかな?」
「もちろんです」
国別対抗戦絡みだろうと容易に予想出来たので俺はとりあえず大人しくついて行くことにした。
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