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6章
136話 ディオンの処遇
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***ジェラルド視点***
おれは国王に呼ばれ、急いで孤児院へ来ていた。
そして、言われるままに進むと、サシャが見えてくる。
「サシャ! どこだ!」
「こちらです!」
サシャはおれが来ることに気が付いていたのか、扉を開けて呼んでいる。
おれはサシャが開いている扉の中に飛び込む。
そこでは、エミリオとディオンが地面にぐったりと横たわっていた。
「エミリオ!」
「エミリオ様!」
おれの後ろでサシャが叫ぶが、構わずに彼らの元に駆け寄る。
「大丈夫か!?」
「うぅ……」
エミリオの容体を診ると息はしているし、外傷もない。
ただ、酷い汗をかいている。
「なんだ……これは……ん?」
そして、おれは不思議な感覚に囚われる。
「魔力が……吸われている? どこから?」
おれの魔力が吸われている感覚。
そして、それをしているのは……。
「エミリオ……お前が魔力を吸っているのか?」
何が起きたのか。
なんでこんなことになっているのか。
どうしてこんなことになっているのか。
理由は分からない。
でも、今は……。
「サシャ。エミリオを頼む」
「かしこまりました!」
おれはエミリオをサシャに任せて、倒れているディオンの様子を見る。
「これは……」
彼には傷一つついておらず、魔法を使って調べても聞いていたマーキュリーはどこにもなく、健康そのものだ。
「……一度屋敷に連れて行くぞ! 姿は見えないようにしっかりと隠して運べ!」
「あ! 院長もマーキュリーで倒れていたんです! 早く治療を!」
「なに!? 分かった!」
それからおれ達は彼らを連れて屋敷に戻った。
******
「ここ……は……」
僕は目が覚めると、そこはドルトムント伯爵の屋敷の部屋だった。
体は重くてあんまり動かないけど、首位は動かせる。
目がかすむのであんまり遠くは見えないけれど、近くの様子はわかった。
部屋には数人いるようで、近くにはサシャがいる。
「エミリオ様!」
「サシャ……?」
「はい! よくぞご無事で……」
「僕は……どれくらい寝てたの?」
なんだかすっごく長く寝ていたような気がする。
僕の側にいてくれたであろうサシャに視線を向けると、彼女は少しまゆを落として答えてくれた。
「3日ほどです。その間……。様々な事がありました」
「様々な……こと?」
「ええ……。マーキュリーのこと……ディオン様の処遇、院長先生の処遇……等について……です」
「処遇……?」
サシャの言い方に不穏な気配を感じる。
サシャは少し迷った後に、口を開いた。
「ディオン様は処刑されました」
「でぃ……しょ……なんで!?」
僕は重たい体をなんとか動かそうとして、それで動けずに横向きになる。
「エミリオ様!」
「どう……して……。どうし……て……ディオンさんが!」
僕がサシャを問い詰めるように聞くと、サシャは口を閉じる。
その代わりに答えてくれる人がいた。
「当然だ。あれだけの事件を起こしたのだぞ? せめて首謀者の首を取らねば他の貴族も黙ってはいない」
「師匠……」
「エミリオ。そう落ちこむな」
「でも……でも……ディオンさんは……きっと……この街のことを思って……」
「そうだな。クレア殿もそれは知っていよう」
「なら! ならなんで処刑なんて!」
僕はそう言っても、師匠が言う様に貴族として、責任を取らせなければならないことがあるのだという事は分かる。
でも……でも……。
言葉にできない気持ちがあふれてくる。
彼はこの街の事を考えて少しでもできることをしようとしたのに。
なのに……なのに処刑だなんて……。
僕は悔しくて涙がでてくる。
何もできなかった。
救ったと思ったのに、ただ処刑するのを手伝っていただけだなんて……。
「あの……そんな空気にされると話しづらいのですが……」
「!?」
僕の耳に、ディオンさんの声が聞こえてくる。
「ディオンさん!?」
僕は声の聞こえた方を見ると、そこには仮面を被ったディオンさんらしき人が立っていた。
「あれ……でも……処刑……されたって……」
「あーそれなんですが、クレア様が温情を下さって……。わたくしを処刑したことにして、屋敷から秘密裏に追い出してくれたのです」
「クレアさんが……」
ディオンさんは目を優しそうにすると、話しを続ける。
「ええ、わたくしがマーキュリーにかかっていた事を利用して、孤児院に残っていたプルモーの死体からマーキュリーを取り、死刑囚に使って身代わりにしてくださったのです。顔が酷く真っ黒になってしまえば、そこまでは分からないですからね」
「そういう……ことなんですか……」
「ええ、その代わり、これ以後二度と屋敷には入れませんが……」
「そんな……ディオンさんがいなくなったら……」
「ですが心配ありませんよ。わたくしはこれ以降孤児院で仕事をすることになりますから。それもこれも……クレア様のお陰です」
「そうなんですね。僕も……お礼にいかないと……」
「その必要はありませんよ」
「クレアさん!?」
クレアさんの声が聞こえ、彼女の方を向くと扇子で口を隠すように言っていた。
かすんでいた目はいつの間にかハッキリと見れるようになっている。
驚きすぎたせいだろうか。
「全く……何か隠していると思っていましたが……こんな事を隠していたなんて……。本来であれば本当に処刑だったのですからね? 分かっているのですか?」
「申し訳ありません」
「まぁ……この街の格差をここまで拡げてしまった私が言っていいものかはあるのですが……。その話はいいでしょう、エミリオ殿にはしっかりと感謝なさい」
「はい。もし彼の力になれることがある場合は、全てを投げだしても行きましょう」
ディオンさんはそうはっきりと言ってくれる。
でも、クレアさんがそれを止めた。
「認められる訳ないでしょう? あなたは私の元でこの街で死ぬまで働くのです。分かっていますか?」
「しかし……」
「その代わり、私が彼に協力をしましょう」
「クレア様!?」
僕は驚いてクレアさんを見ると、彼女は目元をスッと細めて話す。
「私の部下が撒いた種ですもの。責任は取ります。エミリオ様が求められた時は、私……一級回復術師であり、【翡翠の真珠】ドルトムント伯爵が力を貸すとお約束しましょう」
「クレアさん……」
僕がそう言うと、彼女は目元を緩めてウインクをしてくれる。
「さ、そういう訳でこの街のパーティーを楽しんでいって下さい」
「え……」
良かった。
ということは思う。
だけれど、なんと言っていいのか口が開かない。
そこに、師匠が口を挟む。
「何を勝手に話を終わらせている。まだ……やることがあるだろう?」
そう話す師匠の瞳には強い力が宿っていた。
******
***ロベルト視点***
「ふぅ……危なかった……」
エミリオに頼まれて国王陛下を孤児院の部屋から連れ出して数日。
俺は国王の言葉をぼかすのに忙しかった。
やれ親衛隊に入らないかだの。
やれ王宮でこの国をよくしようだの。
やれ懐刀として共に敵を打ち滅ぼそうだの。
一体何と戦っているのかと聞きたくなった程だ。
「第一そんなのに頷いたらゴルーニ……いや、ヴィクトリア様になんと言われるか……」
そんな事があったのでなんとかぼかして、今は自室で休んでいる。
コンコン
「? はい。どうぞ」
俺はすぐに許可を出す。
そこにいるのは国王だろうか。
最近は何度も入ってくるからだ。
面倒だと思いつつも、立って出迎える。
「……」
ドルトムント伯爵の屋敷の扉は音なんてしない。
でも、今はその扉がなにか重たさを感じる。
そして、そこに立っていたのは……。
おれは国王に呼ばれ、急いで孤児院へ来ていた。
そして、言われるままに進むと、サシャが見えてくる。
「サシャ! どこだ!」
「こちらです!」
サシャはおれが来ることに気が付いていたのか、扉を開けて呼んでいる。
おれはサシャが開いている扉の中に飛び込む。
そこでは、エミリオとディオンが地面にぐったりと横たわっていた。
「エミリオ!」
「エミリオ様!」
おれの後ろでサシャが叫ぶが、構わずに彼らの元に駆け寄る。
「大丈夫か!?」
「うぅ……」
エミリオの容体を診ると息はしているし、外傷もない。
ただ、酷い汗をかいている。
「なんだ……これは……ん?」
そして、おれは不思議な感覚に囚われる。
「魔力が……吸われている? どこから?」
おれの魔力が吸われている感覚。
そして、それをしているのは……。
「エミリオ……お前が魔力を吸っているのか?」
何が起きたのか。
なんでこんなことになっているのか。
どうしてこんなことになっているのか。
理由は分からない。
でも、今は……。
「サシャ。エミリオを頼む」
「かしこまりました!」
おれはエミリオをサシャに任せて、倒れているディオンの様子を見る。
「これは……」
彼には傷一つついておらず、魔法を使って調べても聞いていたマーキュリーはどこにもなく、健康そのものだ。
「……一度屋敷に連れて行くぞ! 姿は見えないようにしっかりと隠して運べ!」
「あ! 院長もマーキュリーで倒れていたんです! 早く治療を!」
「なに!? 分かった!」
それからおれ達は彼らを連れて屋敷に戻った。
******
「ここ……は……」
僕は目が覚めると、そこはドルトムント伯爵の屋敷の部屋だった。
体は重くてあんまり動かないけど、首位は動かせる。
目がかすむのであんまり遠くは見えないけれど、近くの様子はわかった。
部屋には数人いるようで、近くにはサシャがいる。
「エミリオ様!」
「サシャ……?」
「はい! よくぞご無事で……」
「僕は……どれくらい寝てたの?」
なんだかすっごく長く寝ていたような気がする。
僕の側にいてくれたであろうサシャに視線を向けると、彼女は少しまゆを落として答えてくれた。
「3日ほどです。その間……。様々な事がありました」
「様々な……こと?」
「ええ……。マーキュリーのこと……ディオン様の処遇、院長先生の処遇……等について……です」
「処遇……?」
サシャの言い方に不穏な気配を感じる。
サシャは少し迷った後に、口を開いた。
「ディオン様は処刑されました」
「でぃ……しょ……なんで!?」
僕は重たい体をなんとか動かそうとして、それで動けずに横向きになる。
「エミリオ様!」
「どう……して……。どうし……て……ディオンさんが!」
僕がサシャを問い詰めるように聞くと、サシャは口を閉じる。
その代わりに答えてくれる人がいた。
「当然だ。あれだけの事件を起こしたのだぞ? せめて首謀者の首を取らねば他の貴族も黙ってはいない」
「師匠……」
「エミリオ。そう落ちこむな」
「でも……でも……ディオンさんは……きっと……この街のことを思って……」
「そうだな。クレア殿もそれは知っていよう」
「なら! ならなんで処刑なんて!」
僕はそう言っても、師匠が言う様に貴族として、責任を取らせなければならないことがあるのだという事は分かる。
でも……でも……。
言葉にできない気持ちがあふれてくる。
彼はこの街の事を考えて少しでもできることをしようとしたのに。
なのに……なのに処刑だなんて……。
僕は悔しくて涙がでてくる。
何もできなかった。
救ったと思ったのに、ただ処刑するのを手伝っていただけだなんて……。
「あの……そんな空気にされると話しづらいのですが……」
「!?」
僕の耳に、ディオンさんの声が聞こえてくる。
「ディオンさん!?」
僕は声の聞こえた方を見ると、そこには仮面を被ったディオンさんらしき人が立っていた。
「あれ……でも……処刑……されたって……」
「あーそれなんですが、クレア様が温情を下さって……。わたくしを処刑したことにして、屋敷から秘密裏に追い出してくれたのです」
「クレアさんが……」
ディオンさんは目を優しそうにすると、話しを続ける。
「ええ、わたくしがマーキュリーにかかっていた事を利用して、孤児院に残っていたプルモーの死体からマーキュリーを取り、死刑囚に使って身代わりにしてくださったのです。顔が酷く真っ黒になってしまえば、そこまでは分からないですからね」
「そういう……ことなんですか……」
「ええ、その代わり、これ以後二度と屋敷には入れませんが……」
「そんな……ディオンさんがいなくなったら……」
「ですが心配ありませんよ。わたくしはこれ以降孤児院で仕事をすることになりますから。それもこれも……クレア様のお陰です」
「そうなんですね。僕も……お礼にいかないと……」
「その必要はありませんよ」
「クレアさん!?」
クレアさんの声が聞こえ、彼女の方を向くと扇子で口を隠すように言っていた。
かすんでいた目はいつの間にかハッキリと見れるようになっている。
驚きすぎたせいだろうか。
「全く……何か隠していると思っていましたが……こんな事を隠していたなんて……。本来であれば本当に処刑だったのですからね? 分かっているのですか?」
「申し訳ありません」
「まぁ……この街の格差をここまで拡げてしまった私が言っていいものかはあるのですが……。その話はいいでしょう、エミリオ殿にはしっかりと感謝なさい」
「はい。もし彼の力になれることがある場合は、全てを投げだしても行きましょう」
ディオンさんはそうはっきりと言ってくれる。
でも、クレアさんがそれを止めた。
「認められる訳ないでしょう? あなたは私の元でこの街で死ぬまで働くのです。分かっていますか?」
「しかし……」
「その代わり、私が彼に協力をしましょう」
「クレア様!?」
僕は驚いてクレアさんを見ると、彼女は目元をスッと細めて話す。
「私の部下が撒いた種ですもの。責任は取ります。エミリオ様が求められた時は、私……一級回復術師であり、【翡翠の真珠】ドルトムント伯爵が力を貸すとお約束しましょう」
「クレアさん……」
僕がそう言うと、彼女は目元を緩めてウインクをしてくれる。
「さ、そういう訳でこの街のパーティーを楽しんでいって下さい」
「え……」
良かった。
ということは思う。
だけれど、なんと言っていいのか口が開かない。
そこに、師匠が口を挟む。
「何を勝手に話を終わらせている。まだ……やることがあるだろう?」
そう話す師匠の瞳には強い力が宿っていた。
******
***ロベルト視点***
「ふぅ……危なかった……」
エミリオに頼まれて国王陛下を孤児院の部屋から連れ出して数日。
俺は国王の言葉をぼかすのに忙しかった。
やれ親衛隊に入らないかだの。
やれ王宮でこの国をよくしようだの。
やれ懐刀として共に敵を打ち滅ぼそうだの。
一体何と戦っているのかと聞きたくなった程だ。
「第一そんなのに頷いたらゴルーニ……いや、ヴィクトリア様になんと言われるか……」
そんな事があったのでなんとかぼかして、今は自室で休んでいる。
コンコン
「? はい。どうぞ」
俺はすぐに許可を出す。
そこにいるのは国王だろうか。
最近は何度も入ってくるからだ。
面倒だと思いつつも、立って出迎える。
「……」
ドルトムント伯爵の屋敷の扉は音なんてしない。
でも、今はその扉がなにか重たさを感じる。
そして、そこに立っていたのは……。
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