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4章
69話 国王との面会
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***ヴィクトリア視点***
「お嬢様。緊急のお手紙です」
「手紙?」
「はい。こちらをどうぞ」
屋敷の中で歩いていたヴィクトリアを呼び止めたのはメイドだ。
普段、ヴィクトリアへの手紙はまとめておかれるはずだ。
しかし、ある人物の名前だけは何をおいても直ぐに渡すようにと言われているので、メイドはこうして届けに来た。
その事を分かっているヴィクトリアは包帯の上からでも分かるほどに喜びを見せ、その手紙を受け取った。
「私室に戻ります」
「畏まりました」
ヴィクトリアはその手紙を大事そうに抱え、急いで部屋に戻る。
すれ違った兵士たちは見たことのないヴィクトリアの雰囲気に目を丸くしていた。
「流石に今回はエミリオからの手紙でしょう。前回は少々驚いてしまいましたが、今回はきっと……」
そう一抹の不安を抱えながらも、胸を膨らませて手紙を開く。
「まぁ……まぁまぁまぁ……」
そこにはエミリオからの手紙が入っていた。
それには彼は彼で今頑張っていること。
マスランが連れて来たジェラルドのお陰で多くの事を習っていること。
そして……何よりヴィーに会いたい。
そう言ってくれていること。
「ん~!! これは……これは……私も行くべきだったかしら」
中央でやることがあったヴィクトリアは、回復術師達の護衛などはフィーネに任せていた。
しかし、自分も行くべきだったかもしれないと思えてくる。
「ああ……でも今中央はこれですぐにはいけませんし……。どうしたら……ん?」
エミリオの手紙は終わっている様だったけれど、その下にもう1枚入っていた。
不思議に思いその宛名を見ると、あの【奇跡】からだ。
手紙には、レイアが来ていて、不穏な気配がすると言っていたこと。
そして、領地で拡がっている流行り病がスタンピードが原因かもしれないこと。
至急、出来るだけの兵士を送ってほしいことが書かれていた。
「まだ何かあるのですか……。あの領地は一体どうなっているのでしょうか。いえ、こんな事を言っている場合ではありませんね。まずは……」
ヴィクトリアはある人物に向けての手紙を書く。
彼女はそれとジェラルドからの手紙を持って部屋の外に出た。
そして、近くにいた目当ての兵士を捕まえて、話しかける。
「貴方、少しよろしいかしら」
「はい? 何でしょうか?」
「貴方。王宮の女騎士と付き合っている。その認識で間違っていないかしら?」
「え……それは……どこで?」
問われた騎士はいきなりの私事で目を見開く。
ヴィクトリアは仕事をしっかりとやっている限り私生活には決して踏み込んでこないからだ。
「どこでもよろしいでしょう。それで、どうなのですか?」
「そ、その通りです。危険だからやめてほしい。そう言っているのですが……」
「分かりました。この手紙をその方に渡してきなさい。今日の仕事は必要ありません」
「今からですか?」
「ええ、今すぐに。そして、目の前で開かせなさい」
「畏まりました」
兵士はよくわからないと首を傾げながらも、ヴィクトリアの言われた通りに行動した。
彼の背を見送ったヴィクトリアは、一応と思いロベルトの部屋に向かう。
コンコン
「どうぞ」
ガチャリ
中に入ると、そこには少しげっそりとしたロベルトがいた。
彼は宣言通りにかなり厳しい教育を受けていて、今もその真っ最中だ。
そんな彼に向けて、ヴィクトリアは詰問する。
「ロベルト、貴方、また何かやらかしてませんか?」
「やらかす……? 流石に俺はここから動けませんので……」
「そうですか。では励みなさい」
「え? それだけで……」
パタン
ロベルトが最後まで言い切る前に、彼女は扉を閉めて次の場所に足を向ける。
コンコン
「入れ」
「失礼します」
彼女が入ったのは父であるゴルーニ侯爵の部屋だ。
部屋の中には濃い群青色をした髪の男がイスに座っていた。
彼は机を挟んでヴィクトリアと同じ金色の鋭い視線をこちらに向けている。
「どうした。ヴィクトリア」
「父上、緊急事態です。至急、国王陛下に会えるように手配して頂きたい」
「本当にどうしたのだ」
「話すよりも見せた方が早いですね」
彼女は手に持っていた手紙を父に渡した。
彼はそれをサッと一瞥して、深いため息を溢す。
「またしても騒動か……。1か月も経っていないと思うが?」
「少し前から魔物が増えている。という兆候はありました。それよりも、あの方が言ってきているのであれば今すぐに対処が必要かと思います」
「……そうだな。分かった。ワシも行く。付いてくるがいい」
「よろしいのですか?」
「ああ、その方が話が早い」
「畏まりました」
それから2時間も経たない内に、ゴルーニ侯爵の計らいで国王夫妻との面談を取りつけた。
もちろん大広間等では無く、あまり目立たない部屋ではあったが。
「それでゴルーニ侯爵、こんな急になんの用かな? 余もそれなりに忙しいのだ」
豪華なソファに踏ん反り返り、ちょび髭を引っ張っている40台くらいの男がこの国の国王だ。
少々覇気は足りないけれど、したたかに政敵の足をくじき続けて国王になった男。
頭はほとんど禿げあがっているけれど、それは王冠を常に被ることでごまかしていた。
隣に座る女性は王妃で、30台後半とは思えない佇まいだ。
若く見えて美しい。
庶民全てだけではなく、多くの貴族からの羨望の眼差しを集める女性。
ヴィクトリアもこの2人と直接話す事はほとんどない。
しかし緊張するほど、彼女の肝は小さくなかった。
先に口を開くのは侯爵自身。
誰からも求められていないのに、勝手に話し出すほどヴィクトリアは礼儀知らずではない。
「国王陛下。この度は相談を御了承してくださり真にありがとうございます」
「よい。それで本題はなんだ?」
「それについては我が娘、ヴィクトリアの口から話させて頂きます」
「よろしくお願いいたします。国王陛下、王妃様」
「はようせい」
「それではすぐに。まずは早急に、出来ることであれば、今日中にバルトラン男爵領に兵をお送りください」
「……突然だな。一体なぜだ?」
「【奇跡】であるジェラルド卿からスタンピードの可能性があるとの知らせが届きました」
「あくまで可能性があると言っているだけであろう? すぐに動かす訳には行かぬ」
国王はしっかりとヴィクトリアに言葉を返す。
しかし、ヴィクトリアもそれは当然と言った様子で言葉を返した。
「ですが、あの【奇跡】の方が可能性が低いから、という理由でこんなことを送ってくるでしょうか? 確信はないが、心のどこかではほぼ確実だと思っているのでは?」
「それも全て推測に過ぎぬ」
「それでもしも起きたらどうされます」
「その時に派遣する」
「間に合わなかったら? バルトラン男爵領は大部分を森林が占めています。発見が遅れる可能性は高いです」
「だから何だと言っている。男爵領への派遣はそうそうせぬ」
「【奇跡】を失うことになってもですか?」
「失う……?」
ヴィクトリアがそう言うと同時に、国王夫妻の雰囲気が重たくなった。
彼女は気にせずに更に続きを話す。
「彼はそのつもりですよ。14年前、あの砦での籠城の時の様に、逃げる可能性はありません」
「なぜそんな事が分かる」
「彼の手紙に書いてありましたから」
「ジェラルドめ……。立場をまだ理解しておらんのか」
国王が頭を抱えようとするところに、王妃が口を開く。
「陛下。彼は協会の集まりにもほとんど出席しない方です。最初からそんな事を期待するのは無駄かと」
「それもそうだな……時に、ヴィクトリア嬢」
「何でしょう」
「そこまでバルトラン男爵領を守りたい理由でもあるのか?」
「……当然です。我が派閥の領地ですよ? それを守らずに何を守ると?」
ヴィクトリアはなぜ国王がこんなことを言い出すのか。
理解できなかった。
「そうか……では……一つ聞きたい」
「はい」
「バルトラン男爵家の事で何か隠し事はないか?」
「……」
国王は全てを見透かしたような視線を彼女に向ける。
ドクン
ヴィクトリアは国王に、心臓をワシ掴みにされている感覚を味わった。
「お嬢様。緊急のお手紙です」
「手紙?」
「はい。こちらをどうぞ」
屋敷の中で歩いていたヴィクトリアを呼び止めたのはメイドだ。
普段、ヴィクトリアへの手紙はまとめておかれるはずだ。
しかし、ある人物の名前だけは何をおいても直ぐに渡すようにと言われているので、メイドはこうして届けに来た。
その事を分かっているヴィクトリアは包帯の上からでも分かるほどに喜びを見せ、その手紙を受け取った。
「私室に戻ります」
「畏まりました」
ヴィクトリアはその手紙を大事そうに抱え、急いで部屋に戻る。
すれ違った兵士たちは見たことのないヴィクトリアの雰囲気に目を丸くしていた。
「流石に今回はエミリオからの手紙でしょう。前回は少々驚いてしまいましたが、今回はきっと……」
そう一抹の不安を抱えながらも、胸を膨らませて手紙を開く。
「まぁ……まぁまぁまぁ……」
そこにはエミリオからの手紙が入っていた。
それには彼は彼で今頑張っていること。
マスランが連れて来たジェラルドのお陰で多くの事を習っていること。
そして……何よりヴィーに会いたい。
そう言ってくれていること。
「ん~!! これは……これは……私も行くべきだったかしら」
中央でやることがあったヴィクトリアは、回復術師達の護衛などはフィーネに任せていた。
しかし、自分も行くべきだったかもしれないと思えてくる。
「ああ……でも今中央はこれですぐにはいけませんし……。どうしたら……ん?」
エミリオの手紙は終わっている様だったけれど、その下にもう1枚入っていた。
不思議に思いその宛名を見ると、あの【奇跡】からだ。
手紙には、レイアが来ていて、不穏な気配がすると言っていたこと。
そして、領地で拡がっている流行り病がスタンピードが原因かもしれないこと。
至急、出来るだけの兵士を送ってほしいことが書かれていた。
「まだ何かあるのですか……。あの領地は一体どうなっているのでしょうか。いえ、こんな事を言っている場合ではありませんね。まずは……」
ヴィクトリアはある人物に向けての手紙を書く。
彼女はそれとジェラルドからの手紙を持って部屋の外に出た。
そして、近くにいた目当ての兵士を捕まえて、話しかける。
「貴方、少しよろしいかしら」
「はい? 何でしょうか?」
「貴方。王宮の女騎士と付き合っている。その認識で間違っていないかしら?」
「え……それは……どこで?」
問われた騎士はいきなりの私事で目を見開く。
ヴィクトリアは仕事をしっかりとやっている限り私生活には決して踏み込んでこないからだ。
「どこでもよろしいでしょう。それで、どうなのですか?」
「そ、その通りです。危険だからやめてほしい。そう言っているのですが……」
「分かりました。この手紙をその方に渡してきなさい。今日の仕事は必要ありません」
「今からですか?」
「ええ、今すぐに。そして、目の前で開かせなさい」
「畏まりました」
兵士はよくわからないと首を傾げながらも、ヴィクトリアの言われた通りに行動した。
彼の背を見送ったヴィクトリアは、一応と思いロベルトの部屋に向かう。
コンコン
「どうぞ」
ガチャリ
中に入ると、そこには少しげっそりとしたロベルトがいた。
彼は宣言通りにかなり厳しい教育を受けていて、今もその真っ最中だ。
そんな彼に向けて、ヴィクトリアは詰問する。
「ロベルト、貴方、また何かやらかしてませんか?」
「やらかす……? 流石に俺はここから動けませんので……」
「そうですか。では励みなさい」
「え? それだけで……」
パタン
ロベルトが最後まで言い切る前に、彼女は扉を閉めて次の場所に足を向ける。
コンコン
「入れ」
「失礼します」
彼女が入ったのは父であるゴルーニ侯爵の部屋だ。
部屋の中には濃い群青色をした髪の男がイスに座っていた。
彼は机を挟んでヴィクトリアと同じ金色の鋭い視線をこちらに向けている。
「どうした。ヴィクトリア」
「父上、緊急事態です。至急、国王陛下に会えるように手配して頂きたい」
「本当にどうしたのだ」
「話すよりも見せた方が早いですね」
彼女は手に持っていた手紙を父に渡した。
彼はそれをサッと一瞥して、深いため息を溢す。
「またしても騒動か……。1か月も経っていないと思うが?」
「少し前から魔物が増えている。という兆候はありました。それよりも、あの方が言ってきているのであれば今すぐに対処が必要かと思います」
「……そうだな。分かった。ワシも行く。付いてくるがいい」
「よろしいのですか?」
「ああ、その方が話が早い」
「畏まりました」
それから2時間も経たない内に、ゴルーニ侯爵の計らいで国王夫妻との面談を取りつけた。
もちろん大広間等では無く、あまり目立たない部屋ではあったが。
「それでゴルーニ侯爵、こんな急になんの用かな? 余もそれなりに忙しいのだ」
豪華なソファに踏ん反り返り、ちょび髭を引っ張っている40台くらいの男がこの国の国王だ。
少々覇気は足りないけれど、したたかに政敵の足をくじき続けて国王になった男。
頭はほとんど禿げあがっているけれど、それは王冠を常に被ることでごまかしていた。
隣に座る女性は王妃で、30台後半とは思えない佇まいだ。
若く見えて美しい。
庶民全てだけではなく、多くの貴族からの羨望の眼差しを集める女性。
ヴィクトリアもこの2人と直接話す事はほとんどない。
しかし緊張するほど、彼女の肝は小さくなかった。
先に口を開くのは侯爵自身。
誰からも求められていないのに、勝手に話し出すほどヴィクトリアは礼儀知らずではない。
「国王陛下。この度は相談を御了承してくださり真にありがとうございます」
「よい。それで本題はなんだ?」
「それについては我が娘、ヴィクトリアの口から話させて頂きます」
「よろしくお願いいたします。国王陛下、王妃様」
「はようせい」
「それではすぐに。まずは早急に、出来ることであれば、今日中にバルトラン男爵領に兵をお送りください」
「……突然だな。一体なぜだ?」
「【奇跡】であるジェラルド卿からスタンピードの可能性があるとの知らせが届きました」
「あくまで可能性があると言っているだけであろう? すぐに動かす訳には行かぬ」
国王はしっかりとヴィクトリアに言葉を返す。
しかし、ヴィクトリアもそれは当然と言った様子で言葉を返した。
「ですが、あの【奇跡】の方が可能性が低いから、という理由でこんなことを送ってくるでしょうか? 確信はないが、心のどこかではほぼ確実だと思っているのでは?」
「それも全て推測に過ぎぬ」
「それでもしも起きたらどうされます」
「その時に派遣する」
「間に合わなかったら? バルトラン男爵領は大部分を森林が占めています。発見が遅れる可能性は高いです」
「だから何だと言っている。男爵領への派遣はそうそうせぬ」
「【奇跡】を失うことになってもですか?」
「失う……?」
ヴィクトリアがそう言うと同時に、国王夫妻の雰囲気が重たくなった。
彼女は気にせずに更に続きを話す。
「彼はそのつもりですよ。14年前、あの砦での籠城の時の様に、逃げる可能性はありません」
「なぜそんな事が分かる」
「彼の手紙に書いてありましたから」
「ジェラルドめ……。立場をまだ理解しておらんのか」
国王が頭を抱えようとするところに、王妃が口を開く。
「陛下。彼は協会の集まりにもほとんど出席しない方です。最初からそんな事を期待するのは無駄かと」
「それもそうだな……時に、ヴィクトリア嬢」
「何でしょう」
「そこまでバルトラン男爵領を守りたい理由でもあるのか?」
「……当然です。我が派閥の領地ですよ? それを守らずに何を守ると?」
ヴィクトリアはなぜ国王がこんなことを言い出すのか。
理解できなかった。
「そうか……では……一つ聞きたい」
「はい」
「バルトラン男爵家の事で何か隠し事はないか?」
「……」
国王は全てを見透かしたような視線を彼女に向ける。
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