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4章
48話 大切な話
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お待たせしました。
その分良い物が出来たので、お楽しみください。
*************************
ヴィーや兄さん達が中央に戻ってから1週間。
今までずっと中央にいたマスラン先生が帰って来てくれた。
「マスラン先生!」
僕はベッドの上にいるだけだけれど、先生が来てくれたのならベッドから出ない訳にはいかない。
「そのままでいい」
「しかし……」
「調子が悪いんだろう? 無理はしなくてもいい」
「先生……」
先生は扉を閉めて僕の隣に腰を降ろす。
先生が僕の側にいてくれる事がこんなにも嬉しいなんて。
とても……とっても嬉しい。
「さて、エミリオ。今回、大事な話があってきた」
「大事な話……」
そう聞いて僕は顔がサッと青くなった。
今回の貴族が押しかけてきた騒動の時に、フィーネさんやカーミラさんには回復魔法を使ってしまっていた。
もしかしてそのことを……。
僕の様子を見たのか、先生が優しく首を振る。
「怖がらなくてもいい。本当であれば……嬉しい事だ」
「嬉しいこと……ですか?」
「ああ、嬉しくて……ほんのちょっぴり寂しい事だ」
「……?」
何だろう。
寂しい事……。
1人考えていると、先生はそっと口を開く。
ただし、その口調はとても鋭い。
「エミリオ」
「は、はい」
「これから……試験を始める」
「試験……ですか?」
「ああ、君が回復術師として、どの程度の実力があるかの試験だ。何か問題は?」
「……ありません。先生が言うのであれば、僕はこなして見せます」
「よし。それで……まずは自分に『体力増強』を使え」
「はい」
先生に言われるままに、僕は自分に魔法を使う。
「其の体は頑強なり、其の心は奮い立つ。幾億の者よ立ち上がれ『体力増強』」
体が緑色に光り、力が漲ってくる。
「出来ました」
「よし。では今まで習った魔法を……私で試せ」
「え?」
僕は先生の言っている意味が分からなかった。
先生で試す? でも、先生は一切怪我をしていない所か調子も良さそうだ。
それなのに、どうしてなのだろうか。
僕がそんな事を思っていると、先生はどこから出したのかナイフを取り出して、自分の腕を……。
ドスリ
「先生!」
僕は思わず悲鳴の様な声をあげてしまう。
しかし、先生は顔中に脂汗をかきながらも、何でもないこと……と耐えている。
「エミリオ。この様な状況ではどうする……」
「先生だったらそんなこと!」
「今は君に聞いているんだ!」
「……」
「答えろエミリオ!」
「……まずは腕を抑えてこれ以上血が出ないようにします。それから先生には横になってもらい、患部を確認、それから……」
僕は習った通りの事を先生に伝える。
何度も繰り返し習ったこと、ちゃんとどんな時でも思いだせるように出来ていた。
「よし……では治してくれ」
「分かりました」
僕の答えを聞いた先生は納得して、口を開く。
僕は先生の腕を治療出来る様に目を閉じて集中する。
「根源より現れし汝の礎よ、かの者を呼び戻し癒やせ『回復魔法』」
先生の傷を負った腕が塞がっていく。
良かった。
どうしてかは分からないけれど、こんな事はやめて欲しい。
というか、どうしてそんなことを……。
「治りました」
「そうか……うん。いい腕だな」
先生は手を広げたり、動かしてみたりしていて、手の感覚を確かめていた。
けれど、直ぐに満足したのか頷いてくれる。
「ありがとうございます。これも先生の指導のお陰です」
「……それを言うのはまだ早い。では次だな」
「次?」
「ああ、こうする……」
「先生!?」
先生は自分を傷つけ始める。
何度もやめてほしい。
僕はそう言い続けたけれど、先生はお構いなしにやり続けた。
だけど、僕も数回やるようになってからなんとなく気が付く。
これは……今までの集大成ではないのだろうか。
集大成というと少し違うかも知れないけれど、今までやってきたことの復習と、確認の様な事をしている。
そんなことを思考の隅で思いながらも、何とか先生の出す問題に答えきる。
「よし……まさか本当に火傷をあんな簡単に治せるとは思わなかった。凄いな……」
「先生が教えてくださったからですよ」
僕は先生が焼いた跡をみながらそう返す。
先生とはずっと一緒にいた。
かなり長い間一緒に居過ぎて、ある意味家族の様に思っているかもしれない。
しかし、先生は少し寂しそうに話す。
「エミリオ。大事な話があると言ったね」
「はい。お聞きしました」
「君に……これを渡そう」
先生はそう言って、紙袋を渡してくる。
「中を見ても?」
「もちろん」
僕が中を見ると、そこには人形らしき物が入っていた。
人形を送る……まるで自分の子供だとでも言うことだろうか?
「中々に金額を使ってしまった。それでも後悔はしていない」
「後悔……?」
「ああ、それは君の為に作らせたものだ」
「……」
その言葉を聞いて、僕は人形を取り出す。
人形。
銀色の髪をしていて、顔などは全体的に優しい雰囲気だ。
瞳は僕と同じ赤色、体つきもどこかほっそりとしているような気がする。
ただ、最初に見た時はそうだとは気が付けなかった。
よくよく目を凝らして見ると、何か違っている様な気がする。
でも、本当にこれがそうなのか分からない。
先生にこんな風に渡されたから、それと何度なくだが、コクラの人形かもしれない。
そう思った。
「これは……」
「ああ、そこまでみれば分かると思うが……コクラの人形だ。ただ、他の人形と違って普通の人形の様に作らせている。他にも、普通のコクラの人形にはない認識阻害効果もある。だから、それを見られただけでは君が回復術師とバレないものだ」
「先生……いいのでしょうか?」
僕は先生に聞いてしまう。
こんな……こんな高価な物を受け取っていいのかと。
コクラの人形は魔道具だ。
しかも、それに追加効果が付いているということであれば、金額も跳ねあがる。
そんな物を気軽にくれるなんてどうかしている。
でも、先生は気にするなと言うように笑う。
「ああ。気にするな。それにこれがどういう意味か分かるか?」
「どういう意味……ですか?」
「……エミリオ。今日、たったこの時をもって、君を私の弟子から卒業させる」
「そつ……ぎょう……?」
「そうだ。この1年を通してずっと教え続けて来た。だからこれ以上教えることはない。先ほどの治療などは……昔の者がやっていた回復術師を卒業させる為の試練だ。自分の弟子に回復させるように、師匠の責任として任せる。そんな……今では廃れた風習だけれど」
「そんな……でも、僕は……先生の教え子で……もっと……一緒に居たいです」
まるで家族だと思っていた。
それなのに、それなのに……。
「エミリオ。君はもう十分立派な回復術師だ。私が出来る事は、君なら出来るだろう。だから、いつまでも私の所にい続けてはいけない。より高みへ登るんだ」
「先生……」
「エミリオ。私は……君と出会って変われたと思う。今までは……回復する時は真剣にやってはいつつも、どうせ全ては救えないと諦めていた。でも、君の生きる姿を見て、病と戦いながらも、真っすぐ進む姿を見て、私も……もう少しあがいてみようと決めた。だから……今更ながらだが、修行の旅に出る」
「先生……」
これからも……教えてもらえると思っていたのに……。
なのに……でも……先生の決意を……無駄にはしたくない。
先生は、泣きそうになる僕を見ても笑っていた。
「エミリオ。そんな泣くんじゃない。君が……病を治し、自由に動き回れる時が来たら……。一緒に旅でもしよう。その時の為に、私もより素晴らしい回復術師になっておくよ」
「先生……分かりました。今まで……ありがとうございました!」
「ああ、私も君を弟子に持てて誇りに思う。まぁ……私以上だと言うことはおいておいてね」
「そんな事はありません! 多くの人を瞬時に判断したり、自分から動き回る事は僕には出来ません」
「ふふ……そうだな。そういうことはあるかもしれない。戦争や……スタンピードでもない限りないから心配はしなくてもいい。ただそれでも心配なら、それはこれから覚えていけばいい。今は……ゆっくりでも、自分で自分を治す道を進む事が私からの最後のアドバイスだ」
「はい……」
僕がそう言うと、先生はゆっくりと席を立つ。
「さて、これで私の出番は終了……いや、少しだけやらないといけない事があるが……。エミリオ。これから……いつ名乗れるか分からないが、君は立派な回復術師だ。私が命をかけて保証しよう」
「先生……」
僕は……それしか言うことができない。
「ではなエミリオ。最後に……」
先生は、そう言って僕を優しく抱き締めてくれる。
母とは違って少し固いけれど、その力加減はとても優しい。
「エミリオ。元気でな」
「はい……先生こそ」
「ではな」
「はい……今まで……本当にありがとうございました!」
先生はそう言ってそっと別れ、部屋から出て行った。
僕は……先生がいなくなっても頭を下げ続けた。
******
「おい、マスラン。なんて空気にしてくれたんだ。これじゃあ1人で入ることも出来ないじゃないか。というかおれを紹介すると聞いていたのだが?」
「……すいません師匠。すぐにやりますから」
その分良い物が出来たので、お楽しみください。
*************************
ヴィーや兄さん達が中央に戻ってから1週間。
今までずっと中央にいたマスラン先生が帰って来てくれた。
「マスラン先生!」
僕はベッドの上にいるだけだけれど、先生が来てくれたのならベッドから出ない訳にはいかない。
「そのままでいい」
「しかし……」
「調子が悪いんだろう? 無理はしなくてもいい」
「先生……」
先生は扉を閉めて僕の隣に腰を降ろす。
先生が僕の側にいてくれる事がこんなにも嬉しいなんて。
とても……とっても嬉しい。
「さて、エミリオ。今回、大事な話があってきた」
「大事な話……」
そう聞いて僕は顔がサッと青くなった。
今回の貴族が押しかけてきた騒動の時に、フィーネさんやカーミラさんには回復魔法を使ってしまっていた。
もしかしてそのことを……。
僕の様子を見たのか、先生が優しく首を振る。
「怖がらなくてもいい。本当であれば……嬉しい事だ」
「嬉しいこと……ですか?」
「ああ、嬉しくて……ほんのちょっぴり寂しい事だ」
「……?」
何だろう。
寂しい事……。
1人考えていると、先生はそっと口を開く。
ただし、その口調はとても鋭い。
「エミリオ」
「は、はい」
「これから……試験を始める」
「試験……ですか?」
「ああ、君が回復術師として、どの程度の実力があるかの試験だ。何か問題は?」
「……ありません。先生が言うのであれば、僕はこなして見せます」
「よし。それで……まずは自分に『体力増強』を使え」
「はい」
先生に言われるままに、僕は自分に魔法を使う。
「其の体は頑強なり、其の心は奮い立つ。幾億の者よ立ち上がれ『体力増強』」
体が緑色に光り、力が漲ってくる。
「出来ました」
「よし。では今まで習った魔法を……私で試せ」
「え?」
僕は先生の言っている意味が分からなかった。
先生で試す? でも、先生は一切怪我をしていない所か調子も良さそうだ。
それなのに、どうしてなのだろうか。
僕がそんな事を思っていると、先生はどこから出したのかナイフを取り出して、自分の腕を……。
ドスリ
「先生!」
僕は思わず悲鳴の様な声をあげてしまう。
しかし、先生は顔中に脂汗をかきながらも、何でもないこと……と耐えている。
「エミリオ。この様な状況ではどうする……」
「先生だったらそんなこと!」
「今は君に聞いているんだ!」
「……」
「答えろエミリオ!」
「……まずは腕を抑えてこれ以上血が出ないようにします。それから先生には横になってもらい、患部を確認、それから……」
僕は習った通りの事を先生に伝える。
何度も繰り返し習ったこと、ちゃんとどんな時でも思いだせるように出来ていた。
「よし……では治してくれ」
「分かりました」
僕の答えを聞いた先生は納得して、口を開く。
僕は先生の腕を治療出来る様に目を閉じて集中する。
「根源より現れし汝の礎よ、かの者を呼び戻し癒やせ『回復魔法』」
先生の傷を負った腕が塞がっていく。
良かった。
どうしてかは分からないけれど、こんな事はやめて欲しい。
というか、どうしてそんなことを……。
「治りました」
「そうか……うん。いい腕だな」
先生は手を広げたり、動かしてみたりしていて、手の感覚を確かめていた。
けれど、直ぐに満足したのか頷いてくれる。
「ありがとうございます。これも先生の指導のお陰です」
「……それを言うのはまだ早い。では次だな」
「次?」
「ああ、こうする……」
「先生!?」
先生は自分を傷つけ始める。
何度もやめてほしい。
僕はそう言い続けたけれど、先生はお構いなしにやり続けた。
だけど、僕も数回やるようになってからなんとなく気が付く。
これは……今までの集大成ではないのだろうか。
集大成というと少し違うかも知れないけれど、今までやってきたことの復習と、確認の様な事をしている。
そんなことを思考の隅で思いながらも、何とか先生の出す問題に答えきる。
「よし……まさか本当に火傷をあんな簡単に治せるとは思わなかった。凄いな……」
「先生が教えてくださったからですよ」
僕は先生が焼いた跡をみながらそう返す。
先生とはずっと一緒にいた。
かなり長い間一緒に居過ぎて、ある意味家族の様に思っているかもしれない。
しかし、先生は少し寂しそうに話す。
「エミリオ。大事な話があると言ったね」
「はい。お聞きしました」
「君に……これを渡そう」
先生はそう言って、紙袋を渡してくる。
「中を見ても?」
「もちろん」
僕が中を見ると、そこには人形らしき物が入っていた。
人形を送る……まるで自分の子供だとでも言うことだろうか?
「中々に金額を使ってしまった。それでも後悔はしていない」
「後悔……?」
「ああ、それは君の為に作らせたものだ」
「……」
その言葉を聞いて、僕は人形を取り出す。
人形。
銀色の髪をしていて、顔などは全体的に優しい雰囲気だ。
瞳は僕と同じ赤色、体つきもどこかほっそりとしているような気がする。
ただ、最初に見た時はそうだとは気が付けなかった。
よくよく目を凝らして見ると、何か違っている様な気がする。
でも、本当にこれがそうなのか分からない。
先生にこんな風に渡されたから、それと何度なくだが、コクラの人形かもしれない。
そう思った。
「これは……」
「ああ、そこまでみれば分かると思うが……コクラの人形だ。ただ、他の人形と違って普通の人形の様に作らせている。他にも、普通のコクラの人形にはない認識阻害効果もある。だから、それを見られただけでは君が回復術師とバレないものだ」
「先生……いいのでしょうか?」
僕は先生に聞いてしまう。
こんな……こんな高価な物を受け取っていいのかと。
コクラの人形は魔道具だ。
しかも、それに追加効果が付いているということであれば、金額も跳ねあがる。
そんな物を気軽にくれるなんてどうかしている。
でも、先生は気にするなと言うように笑う。
「ああ。気にするな。それにこれがどういう意味か分かるか?」
「どういう意味……ですか?」
「……エミリオ。今日、たったこの時をもって、君を私の弟子から卒業させる」
「そつ……ぎょう……?」
「そうだ。この1年を通してずっと教え続けて来た。だからこれ以上教えることはない。先ほどの治療などは……昔の者がやっていた回復術師を卒業させる為の試練だ。自分の弟子に回復させるように、師匠の責任として任せる。そんな……今では廃れた風習だけれど」
「そんな……でも、僕は……先生の教え子で……もっと……一緒に居たいです」
まるで家族だと思っていた。
それなのに、それなのに……。
「エミリオ。君はもう十分立派な回復術師だ。私が出来る事は、君なら出来るだろう。だから、いつまでも私の所にい続けてはいけない。より高みへ登るんだ」
「先生……」
「エミリオ。私は……君と出会って変われたと思う。今までは……回復する時は真剣にやってはいつつも、どうせ全ては救えないと諦めていた。でも、君の生きる姿を見て、病と戦いながらも、真っすぐ進む姿を見て、私も……もう少しあがいてみようと決めた。だから……今更ながらだが、修行の旅に出る」
「先生……」
これからも……教えてもらえると思っていたのに……。
なのに……でも……先生の決意を……無駄にはしたくない。
先生は、泣きそうになる僕を見ても笑っていた。
「エミリオ。そんな泣くんじゃない。君が……病を治し、自由に動き回れる時が来たら……。一緒に旅でもしよう。その時の為に、私もより素晴らしい回復術師になっておくよ」
「先生……分かりました。今まで……ありがとうございました!」
「ああ、私も君を弟子に持てて誇りに思う。まぁ……私以上だと言うことはおいておいてね」
「そんな事はありません! 多くの人を瞬時に判断したり、自分から動き回る事は僕には出来ません」
「ふふ……そうだな。そういうことはあるかもしれない。戦争や……スタンピードでもない限りないから心配はしなくてもいい。ただそれでも心配なら、それはこれから覚えていけばいい。今は……ゆっくりでも、自分で自分を治す道を進む事が私からの最後のアドバイスだ」
「はい……」
僕がそう言うと、先生はゆっくりと席を立つ。
「さて、これで私の出番は終了……いや、少しだけやらないといけない事があるが……。エミリオ。これから……いつ名乗れるか分からないが、君は立派な回復術師だ。私が命をかけて保証しよう」
「先生……」
僕は……それしか言うことができない。
「ではなエミリオ。最後に……」
先生は、そう言って僕を優しく抱き締めてくれる。
母とは違って少し固いけれど、その力加減はとても優しい。
「エミリオ。元気でな」
「はい……先生こそ」
「ではな」
「はい……今まで……本当にありがとうございました!」
先生はそう言ってそっと別れ、部屋から出て行った。
僕は……先生がいなくなっても頭を下げ続けた。
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「おい、マスラン。なんて空気にしてくれたんだ。これじゃあ1人で入ることも出来ないじゃないか。というかおれを紹介すると聞いていたのだが?」
「……すいません師匠。すぐにやりますから」
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