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第2章_人の絶望は零の希望
第8話_最低な帝王
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ロガンが、口にした内容は酷いものだった。モンバルト帝星軍の、司令官兼帝王のオーディン・ヴォルティスは、愚行が絶えない最低な王らしい。逆らったら殺す、気に入らなかったら殺す、そんな我が儘の極みのような王で、常に部下を怒鳴り、暴行は日常茶飯事。金は国民や兵隊からガッポリもらい、その金は自分が遊ぶために注ぎ込む。戦うときはいつも卑怯な手を使った。人質を取ったり、強力な爆弾を何の害もない星に落としたり、とにかく自由極まりなく、誠な心を持っていない。それなのに、魔法の使い手としては相当な腕、腕力や脚力も尋常ではない。武力では、オーディンの右に出る者は居ない。その話を聞いた零は、怒りが込み上げてきた。薙も憤慨し、厳つい顔を真っ赤にして、「なんだそのクソ野郎!腹が立ってしょうがねぇ。」と地面を殴った。零もただでは居られなかった。そのオーディンとか言うクソ野郎を、倒すことしか頭になかった。それで、オーディンがいるモンバルト星群に旅立つ事にした。そして、三人で殴りかかるのだ。薙とロガンは、それなり実力を持っているが、流石にうん億もいる兵隊の中に飛び込むのは危ないため、武装することにした。また30分ぐらい瞬きを繰り返し、レベルを50000にして、瞬き法を解放したままにした。ここで、ステータスを見てみよう。lv 50007 攻撃力 エラーB++〥 防御力 エラーB++〥 体力 エラーB+ スピード 120973839 戦力 159003654 頭脳力 28930 MP 193879903 潜在能力 rank S 特殊能力 韋坐薙の増撃札 亜弓拏の護符 待って、護符?亜弓拏?なんて読む?《アテナの護符と読みます。あなたの後ろにアテナの化身がいます》じゃあ、あれやるか。∴無き体魂に物体の理を吹き込む∴ すると麗らかな女性が現れた。「こんにちは」と言ってみる。「あら、可愛い子。何歳?」なんて奴だ。初対面のやつに、最初に言った言葉とは思えない。まぁ別に答えてやってもいいか。「26歳ですけど。」と答えた。すると、「随分年下やなあ。ってここ何処なん?」「オメェ、アテナでねぇか?」おっ、薙とアテナお知り合い?「あら、薙さんやないの!どこ行ってましたの?久しぶりやぁ。」「この真っ黒な奴に呼ばれたんだ。名前は零。俺の相棒だ。」すると、「あらぁ、うちの薙がお世話になりました。」ん?うちの?お母さん?いや違うよな...。となると、...夫婦!?嘘!この二人が。「どうしたんやろ?零くーん?」「はい?」すると、ロガンが「アテナっての?よろしく。俺ロガンってんだ。」するとアテナが、「あら男前やないの。男前三人に囲まれてしもたな。」と頬を赤らめた。「あのー。アテナさん?ちょっと、状況を説明したいんですけ...」「あぁええよ。神やもん、そない聞かれんでもわかるわ。」なにこのノリ?この話し方。《アテナさんは麗らかで美しい外見とは裏腹に、ノリのいい関西人のような内面を持っている女神です。最初は接し方に困るかもしれませんが、慣れたらもう親しくなれるような性格ですので、ご心配はなさらず。》あぁなるほど。ところで、この三人を武装せねば。魔法詳細を開いて、防御力をupさせる魔法や、武装する魔法がたくさんあった。重複できないやつもあるので、これが最高の武装魔法だろう。 研磨鋼鎧召喚魔法 武装硬化魔法 防御力up魔法(時間制限 三時間) 皮膚硬化術 魔法の加護 ダメージ低下魔法(時間制限 三時間) この6個の魔法だ。それと、もう一つ名案がある。「アテナさん。薙。頼みがある。」「「なんや?」」三人で話をしていたらしく、向き合ったまま顔だけこちらを向いている。「アテナさんは、自分も含め、薙とロガンに護符をつけてほしい。薙は、自分も含め、アテナさんとロガンに増撃札をつけてほしい。」すると、なんだそんなこと?という顔をし、「いいぜ」「いいよ」と快く引き受けてくれた。「だが、それには大量のMPが必要なんだ。時間をくれねぇか?」そこで俺は自慢気な顔をして、「それは問題ない。俺のMPを、二人に転移させる。」さっきそんな魔法を見つけたのである。「本当に大丈夫か?結構必要やで?」アテナが心配そうに、俺の顔を覗く。「いくらすか?」「1000万」なるほど。大丈夫だ。何故ならば、二億あるからな。「あぁ余裕っす。じゃあ、MPリーフするよ!3000万ずつ。」そして、二人に3000万ずつMPリーフした後、時間制限がない防御武装魔法を施行し、準備を整えた。後は、乗り物だな。船艦はボロボロにしてしまったからなぁ。あぁでも、復元魔法使えるんだった。この大きさは少しでかすぎるな。「一番早い戦艦ってどれ?」とロガンに聞いてみる。「あぁ、最速は 船艦疾風。光の4万倍の早さで飛行できる。ただ、それなりMPと体力を要するうえに、戦力が高くないと操縦しても、最高速度はでないんだ。俺でも、最高速度は一日もたない。もって半日だ。」まぁ、MPと体力は大丈夫。戦力も一億五千万あるから大丈夫。しかも、瞬きでレベルが上がるんだ。「操縦は俺に任せろ。瞬きでレベルが上がる俺のことだ。大丈夫。ところで、何日間で着く?」ロガンは、「一週間ちょっと。ただ、寝ずの作業をした場合。寝る時間も考えると、二週間かからないくらいだ。」「了解。」まぁ、二週間かからないなら、早い方だな。670光年(光年とは、光が一年にどれくらい進むのか距離に表すと、一光年。つまり、光が670年かけて到達する距離にモンバルト星群がある。光は月まで4秒で到達するほど速いが、その光でさえ670年かかるのだから、とてつもなく遠いのである。)を、二週間かからないのは相当な速さだ。さあて、皆で美味いもん鱈腹食って、旅に出掛けるとするか。そこで、零が自分のご褒美にたまーーに行くレストランで(今まで三回ぐらい)、前祝いとして美味いもんを沢山食べた。そして、船艦疾風を復元魔法で元通りにして、乗船した。速い移動のため船艦は小さかった。ただ、四人だと少し広く感じた。「よし!皆。準備はいいか?これから、モンバルト星群に向かい、帝星軍をボコボコにして帰ってくる。いいか!」「「「おう!」」」といい返事が聞けたところで、一行はモンバルト星群へ向かった。
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