上 下
4 / 26

4 持たざる者・・・

しおりを挟む
卵を割ろうとしたら、取り上げられた。そのままベッドに運ばれた、苦い薬を問答無用で、リアに飲まされ・・そのまま、またぐっすり眠りについた。

リアとアロイス様は、その卵を大事そうに抱えた。ハイツの皆も、絶叫に気がつき手に武器を持って駆けつける。

ドアを乱暴に蹴り上げ、「「「泥棒かーーーーー」」」と武器を振り上げるが、リアとアロイス様の腕を見る。

「「「それを、産んだのか?」」」と指を指された。首を振るが、ベッドのヒカリを見る。

皆さんで卵を見る。「爬人か?」「鳥人か?」「ヒカリは何て言ってるんだ」と話し合いが行われていた。卵は、カゴに入れ、ベッドの横に置く。

「知らん。食おうとしていたぞ。」と話すとベッドのカゴをヒカリから遠ざけた。「ヒカリの番は、何種族だったんだ?」と話すが皆 ヒカリのことをよく知らない・・・・・皆首を振る。


リアが話す。「亡くなったて、聞いたわ」皆、静かになる。「困ったら、手をかそう。」それで、話し合いは、終わる。

目が覚めると 体が軽い。するとスープを持ってきたリアがいた。「何があったか、覚えている?」と聞かれた。「リアが卵持ってきてくれて・・・・・」首を傾ける。「その後倒れたのよ。それでね、あれ。」と指を指した。

そのカゴを見ると、卵だな。「ありがとう。お裾分けの卵かな?」と話すとあたまを叩かれた。「何言ってんの、ヒカリのでしょ。亡くなった。番の方との・・・・」ここまでで、リアは号泣してしまった。

ああああ。もしかして、卵って、卵はって産めるのか?私の体の構造どうなったんだ。うろたえていると、玄関のドアが開いた、アロイス様だ。カゴを見てアロイス様も、ああと顔をされた。

「ヒカリ。お前の番って種族は何だ?」と聞かれたが、かの方の種族も何も聞いたことが無い。名前だって、通称しかしら無い。その答えには、答えられない。それに、もしかしてと思ってたときには、もうお別れだったのだから・・・・唇を噛み、下を向くしか無かった。明日にはここを出て行く、準備をしないと、ベッドの下の鞄を見つめる。

頭をなでられ、困惑顔のアロイス様が「卵は定期的に、魔力がいる。俺やリアがあげられるが、足らなくなるだろう。悪いが、持たざる物のお前だけでは、卵は育てられない。ここにいる奴らと話したが、皆快く引き受けてくれた。だから、お前は気にしないで良い。お前の番は、持ちし者だろう?番がすることだが、番を無くした者には、周りが分ける。だから、気にしなくて良い。皆 巡り巡ってくるんだ。な。安心しろ」と話された。

ヒックヒックと鼻水を垂らしながら泣いてるリアも「大丈夫だよ。ちゃんと、あげるからああああ。」と泣き出した。それを見ると、笑ってしまった。「ありがとうございます。ご迷惑ばかりおかけして申し訳ありません。」と頭を下げる。

首を振るアロイス様「ヒカリ。卵には定期的に、魔力をやるから、毎日連れてこい。良いな。」と肩をぽんぽん叩かれた。

それから毎日、アロイス様やリアとハイツの大家さんのドワーフ夫婦 職場で一緒に働いてる人達に、魔力を分けてもらっていた。二個の卵は、そのまますくすく育ち。今か今かと皆が待ち望んでいた。

「「「「名前はどうする?」」」と皆鼻息が荒い。「まだ産まれませんし。・・・」「「「そうか」」」とがっかりしていた。リアが「私がお姉さんだ。」と毎日呪文のように唱えて魔力を込めてくれる。他の人も、負けじと「じいちゃんだよ」「お婆ちゃんだよ。」「「「お兄さんだよ」」」」と様々な言葉をかけ 卵を守ってくださった。

人と同じで 赤ちゃんで産まれると思っていたけど、種族によって違うんだな。人だけど、この世界で 人の形が変わったのか?それは分からない。番同士でしか、子供をなせない。番が現れたら、周りの女性には見向きもしない・・・・だからか、納得した。私は この世界の者でないから、なせたのかも知れない。仕方の無いことだ、

今は文献も調べることが出来ないから、でも だろう かもでしか分からない。そして、この2個の卵のために、頑張っていこう。もう、一人じゃ無いから・・・・・だから私は、ここに来て少しずつ、この世界のことを知べて行こう。

吸血族 鬼族 淫魔 獣人 竜人 ドワーフ 巨人 コビト エルフなど様々な種族がある。この世界の国は 種族の長がいて、それぞれの領地を(国)を治めている。その領主の力国には全て八候がいる。持ちし者の能力と種族は様々である。か・・・・


かの方の名も種族も知らない。今は その手がかりさえも・・・・・あの書類を手にする。真名だからか、教えられていない私には、一切読めない。名を知ってる者だけが、分かるのだから・・・

私の名も 分からないだろう。ヒカリでは無く、フールと呼ばれていたのだから。町の皆が小さくて可愛いの意味で 名を呼んでいた。そのまま、かの方も呼んでいたのだから・・・・

ここで、この魔国で生きていこう。その 覚悟をしていかないと・・・・・




しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

妹がいなくなった

アズやっこ
恋愛
妹が突然家から居なくなった。 メイドが慌ててバタバタと騒いでいる。 お父様とお母様の泣き声が聞こえる。 「うるさくて寝ていられないわ」 妹は我が家の宝。 お父様とお母様は妹しか見えない。ドレスも宝石も妹にだけ買い与える。 妹を探しに出掛けたけど…。見つかるかしら?

「不吉な子」と罵られたので娘を連れて家を出ましたが、どうやら「幸運を呼ぶ子」だったようです。

荒瀬ヤヒロ
恋愛
マリッサの額にはうっすらと痣がある。 その痣のせいで姑に嫌われ、生まれた娘にも同じ痣があったことで「気味が悪い!不吉な子に違いない」と言われてしまう。 自分のことは我慢できるが娘を傷つけるのは許せない。そう思ったマリッサは離婚して家を出て、新たな出会いを得て幸せになるが……

彼女が望むなら

mios
恋愛
公爵令嬢と王太子殿下の婚約は円満に解消された。揉めるかと思っていた男爵令嬢リリスは、拍子抜けした。男爵令嬢という身分でも、王妃になれるなんて、予定とは違うが高位貴族は皆好意的だし、王太子殿下の元婚約者も応援してくれている。 リリスは王太子妃教育を受ける為、王妃と会い、そこで常に身につけるようにと、ある首飾りを渡される。

〈完結〉八年間、音沙汰のなかった貴方はどちら様ですか?

詩海猫
恋愛
私の家は子爵家だった。 高位貴族ではなかったけれど、ちゃんと裕福な貴族としての暮らしは約束されていた。 泣き虫だった私に「リーアを守りたいんだ」と婚約してくれた侯爵家の彼は、私に黙って戦争に言ってしまい、いなくなった。 私も泣き虫の子爵令嬢をやめた。 八年後帰国した彼は、もういない私を探してるらしい。 *文字数的に「短編か?」という量になりましたが10万文字以下なので短編です。この後各自のアフターストーリーとか書けたら書きます。そしたら10万文字超えちゃうかもしれないけど短編です。こんなにかかると思わず、「転生王子〜」が大幅に滞ってしまいましたが、次はあちらに集中予定(あくまで予定)です、あちらもよろしくお願いします*

婚約者を想うのをやめました

かぐや
恋愛
女性を侍らしてばかりの婚約者に私は宣言した。 「もうあなたを愛するのをやめますので、どうぞご自由に」 最初は婚約者も頷くが、彼女が自分の側にいることがなくなってから初めて色々なことに気づき始める。 *書籍化しました。応援してくださった読者様、ありがとうございます。

妻と夫と元妻と

キムラましゅろう
恋愛
復縁を迫る元妻との戦いって……それって妻(わたし)の役割では? わたし、アシュリ=スタングレイの夫は王宮魔術師だ。 数多くの魔術師の御多分に漏れず、夫のシグルドも魔術バカの変人である。 しかも二十一歳という若さで既にバツイチの身。 そんな事故物件のような夫にいつの間にか絆され絡めとられて結婚していたわたし。 まぁわたしの方にもそれなりに事情がある。 なので夫がバツイチでもとくに気にする事もなく、わたしの事が好き過ぎる夫とそれなりに穏やかで幸せな生活を営んでいた。 そんな中で、国王肝入りで魔術研究チームが組まれる事になったのだとか。そしてその編成されたチームメイトの中に、夫の別れた元妻がいて……… 相も変わらずご都合主義、ノーリアリティなお話です。 不治の誤字脱字病患者の作品です。 作中に誤字脱字が有ったら「こうかな?」と脳内変換を余儀なくさせられる恐れが多々ある事をご了承下さいませ。 性描写はありませんがそれを連想させるワードが出てくる恐れがありますので、破廉恥がお嫌いな方はご自衛下さい。 小説家になろうさんでも投稿します。

婚約者は聖女を愛している。……と、思っていたが何か違うようです。

恋愛
セラティーナ=プラティーヌには婚約者がいる。灰色の髪と瞳の美しい青年シュヴァルツ=グリージョが。だが、彼が愛しているのは聖女様。幼少期から両想いの二人を引き裂く悪女と社交界では嘲笑われ、両親には魔法の才能があるだけで嫌われ、妹にも馬鹿にされる日々を送る。 そんなセラティーナには前世の記憶がある。そのお陰で悲惨な日々をあまり気にせず暮らしていたが嘗ての夫に会いたくなり、家を、王国を去る決意をするが意外にも近く王国に来るという情報を得る。 前世の夫に一目でも良いから会いたい。会ったら、王国を去ろうとセラティーナが嬉々と準備をしていると今まで聖女に夢中だったシュヴァルツがセラティーナを気にしだした。

(完)妹が全てを奪う時、私は声を失った。

青空一夏
恋愛
継母は私(エイヴリー・オマリ伯爵令嬢)から母親を奪い(私の実の母は父と継母の浮気を苦にして病気になり亡くなった) 妹は私から父親の愛を奪い、婚約者も奪った。 そればかりか、妹は私が描いた絵さえも自分が描いたと言い張った。 その絵は国王陛下に評価され、賞をいただいたものだった。 私は嘘つきよばわりされ、ショックのあまり声を失った。 誰か助けて・・・・・・そこへ私の初恋の人が現れて・・・・・・

処理中です...