81 / 313
第二章 はずれスキルの冒険者
2-8 蜂の巣はいろいろ美味しいのです。ハチミツや蜂の子でいっぱいの山の幸
しおりを挟む
「ショウ、次に止まる村はどこなんだい?」
俺は過ぎゆく風景に心を任せながら、ゆったりとペットボトルの御茶を口にした。
ショウの奴も、同じようにお茶のペットボトルを持っている。スポーツドリンクはよいものだが、飲み過ぎると体によくないと言ってやったので。
それにスッキリとした日本茶の飲み味が優秀な商人の心の琴線に触れたようだ。ここの夏は日本のように殺人的に蒸し暑くないのでいいのだが、やはり夏が暑いのは変わりない。
空に月は二個なのだが、太陽は一個だけで助かったな。あれは空に浮かぶというか、この星系の中心に鎮座ましている巨大な核融合炉なのだから、あれで連星だったら堪った物ではない。
夜は幾千の命の煌めきと二つの暖かく見守ってくれる眼を持つが、昼の父なる溶鉱炉はただ一つ。
冬にはそれも愛おしい命の暖炉でもあるのだが、今は夏なんで溶鉱炉の季節かな。
何が言いたいかと言うと、要するに屋根がない荷馬車なので暑いというか熱い。
エアコン付きのオフロード車が欲しいぜ、ついでに助手席のすこぶるつきの涼し気な美貌の美女もオプションでお願い。
「そうですねえ。昼食を一回、休憩を昼前と昼から一回ずつのペースで行く予定です。フォミオが頑張ってくれていますから時間に余裕がありますが、どこでもそう変わりませんし、今回は僕がいつも馴染みのところなんかを中心に行きましょう。
商売で回っていますので定期で回ったり一回おきに行ったりするところもありますが、まあ、あなた方にとっては慣れない旅なので、比較的僕の顔の利く感じのところで滞在するようにします。
ペースによっては先に進んでしまうのもよいですし、その辺は道の状態や混み具合など、この馬車の性能がどれだけ引き出せるかにもよりますので」
「ああ、任せた」
いやあ、ガイド付きの旅行はいいねえ。
気ままな自由旅行というのも悪くはないのだが、それは僅かな金で世界中を楽しく旅できる、快適な地球世界でやるに限る。
こっちでは交通機関さえ自前で用意しないといけないんだ。やる事もない俺は暇なので、道中の道行きを観察していく事にした。
確かにこのベンリ村の周辺は森や山が少ない。しかし、それは裏返せば平地が多く、有効利用可能な土地を十分持っているという事だ。
付近に比較的大きめな川も有り、畑も多く作られ、村も広げる余地がある。その代わりに村を支えてくれる燃料となる薪は少なかったりするので、その需要が周辺の村を潤したりもするのだ。
穏やかで長閑で、時折近くの村の人間なのか何かの作業をしているのが見受けられる。
手を振ってあげると、気付いたら手を振り返してくれる。いいねえ、田舎って奴は人も風景ものんびりしていてさ。
この世界に魔王なんているものなのか俄かには信じられない。でも、あの宗篤姉妹が逃げ出すような現状が、そしてあのザムザのような奴が俺を殺そうとした事態が、この世界の紛うことなき現実なのだった。
やだやだ殺伐としちゃって、日本に帰れないと言うのなら、せめてのんびりと生きたいものだ。
そして、一回小さめの村で休憩した後でお昼御飯を食べる村に向けて出発した。それなりにいいペースで来られたので、ゆっくりできるだろう。
そこがショウのお勧めの昼食スポットだ。そこからはしばらく行かないと大きな村がないらしいし、そっちには夕方までには着けるようだ。やがて緩やかな起伏を越えると少し先に大きめの林が見えてきた。
「あの林を越えると村がありますので、そこで休憩にしますか」
「そうだな」
だが俺の頭の上でのんびりしていたエレが、突然飛び上がって叫んだ。
「魔物だ」
「何ー」
またかよ! 俺とショウは慌ててエレが見ている方向を見たが何も見えない。
「どこだ」
「林の中、これはたくさんいるねえ。ははあ、さてはあの中でも【ネスト】が湧いたね。勇者召喚の影響なのか、この前のザムザの力なのか、あるいは魔王の影響がここまで及んだものか。しかもこれは」
「これは?」
「蜂の巣だ」
ズルっと俺は荷馬車の上でズッコケた。
「あのなあ、てっきりあの魔物穴が湧いたのかと思ってびっくりしたじゃないか。脅かすな」
「いや、基本的には同じ物だよ。君の頭の中に浮かんでいる、君の言うところの『生物学的なハニカム状の蜂の巣』なんかじゃあないんだ。あのネストの小型版さ。
特に蜂の巣は、特殊な蜂系の魔物を大量に延々と湧かせる代物なのさ。あれは結構性質が悪いよ、こいつは大型のカラス蜂だ。
全長四十センチほどの肉食魔物で超強力な毒を持ち、すぐに再生する厄介な大型の毒針を魔法の力で放ってくるから凄い威力さ。そいつのせいで、当たり所が悪いと命中しただけで死ぬ人もいる」
「何ー、カラス蜂だと~!」
あの世界凶悪毒持ち生物ベストテンに堂々とランクインしている悪魔のような殺人生物、悪名高い日本国産魔物のオオスズメバチが可愛い蜜蜂みたいに見えてきそうなレベルの凶悪さだな。
なんというか弾に猛毒を塗ったライフルを装備したような、毒針付きのカラスの群れを相手にするようなものだ。
「切ってもあっさりと体が再生するので、細切れにしてやるか潰すか燃やすかくらいしないと倒せないぞ。君の有効な武器は槍と火焔武器かな。
へたに強力な奴を使うと、村の生活を支える林が吹き飛んでしまってえらい事になる。どうする?
ちなみに更に悪い事に今現在、薪拾いに来ている幼い子供達が十人ほど、奴らに囲まれて風前の灯だ。逃げられない楽な獲物なので、今舌なめずりをしてじっくりと取り囲んでいるところさ。どうする?
子煩悩な勇者カズホ。子供達を助けるか、それとも見捨てて逃げるか。カラス蜂の大群、その数およそ八百。しかも援軍はネストからいくらでも湧いてくるときたもんだ。そっちの二人は戦えないし、へたに巣を突いてこっちへ向かってきたらまた大変な事になるよ」
「げ!」
俺の脳裏には、あのマーシャとアリシャが狼に囲まれていた時の姿が浮かんでいた。
そして魔物の恐怖に震える十人の幼い子供達だと。本来であれば、連れの二人の命を優先して逃げ出すべきなのだが、俺はもう心を決めていた。二人の方に振り向いたが、彼らは黙って頷いてくれた。
「行ってください、主。子供達を助けてやって」
「カズホさん、ご武運を。我々がいたら足手纏いになってしまうでしょうから村へ退避し、魔物出現を報せに行きます。村へは歩いてすぐですが、子供達が歩けない状態なら呼びに来てください」
「わかった。すまんな、本当なら見捨てて逃げるのが正解なんだが」
「何を仰いますか、我らの勇者カズホ様が。いってらっしゃい」
ショウは眩しくなるような信頼を込めた笑顔で見送ってくれた。エレはこっちへ残ってくれた。戦闘はこいつと組まないと俺が不利になるからな。
俺は過ぎゆく風景に心を任せながら、ゆったりとペットボトルの御茶を口にした。
ショウの奴も、同じようにお茶のペットボトルを持っている。スポーツドリンクはよいものだが、飲み過ぎると体によくないと言ってやったので。
それにスッキリとした日本茶の飲み味が優秀な商人の心の琴線に触れたようだ。ここの夏は日本のように殺人的に蒸し暑くないのでいいのだが、やはり夏が暑いのは変わりない。
空に月は二個なのだが、太陽は一個だけで助かったな。あれは空に浮かぶというか、この星系の中心に鎮座ましている巨大な核融合炉なのだから、あれで連星だったら堪った物ではない。
夜は幾千の命の煌めきと二つの暖かく見守ってくれる眼を持つが、昼の父なる溶鉱炉はただ一つ。
冬にはそれも愛おしい命の暖炉でもあるのだが、今は夏なんで溶鉱炉の季節かな。
何が言いたいかと言うと、要するに屋根がない荷馬車なので暑いというか熱い。
エアコン付きのオフロード車が欲しいぜ、ついでに助手席のすこぶるつきの涼し気な美貌の美女もオプションでお願い。
「そうですねえ。昼食を一回、休憩を昼前と昼から一回ずつのペースで行く予定です。フォミオが頑張ってくれていますから時間に余裕がありますが、どこでもそう変わりませんし、今回は僕がいつも馴染みのところなんかを中心に行きましょう。
商売で回っていますので定期で回ったり一回おきに行ったりするところもありますが、まあ、あなた方にとっては慣れない旅なので、比較的僕の顔の利く感じのところで滞在するようにします。
ペースによっては先に進んでしまうのもよいですし、その辺は道の状態や混み具合など、この馬車の性能がどれだけ引き出せるかにもよりますので」
「ああ、任せた」
いやあ、ガイド付きの旅行はいいねえ。
気ままな自由旅行というのも悪くはないのだが、それは僅かな金で世界中を楽しく旅できる、快適な地球世界でやるに限る。
こっちでは交通機関さえ自前で用意しないといけないんだ。やる事もない俺は暇なので、道中の道行きを観察していく事にした。
確かにこのベンリ村の周辺は森や山が少ない。しかし、それは裏返せば平地が多く、有効利用可能な土地を十分持っているという事だ。
付近に比較的大きめな川も有り、畑も多く作られ、村も広げる余地がある。その代わりに村を支えてくれる燃料となる薪は少なかったりするので、その需要が周辺の村を潤したりもするのだ。
穏やかで長閑で、時折近くの村の人間なのか何かの作業をしているのが見受けられる。
手を振ってあげると、気付いたら手を振り返してくれる。いいねえ、田舎って奴は人も風景ものんびりしていてさ。
この世界に魔王なんているものなのか俄かには信じられない。でも、あの宗篤姉妹が逃げ出すような現状が、そしてあのザムザのような奴が俺を殺そうとした事態が、この世界の紛うことなき現実なのだった。
やだやだ殺伐としちゃって、日本に帰れないと言うのなら、せめてのんびりと生きたいものだ。
そして、一回小さめの村で休憩した後でお昼御飯を食べる村に向けて出発した。それなりにいいペースで来られたので、ゆっくりできるだろう。
そこがショウのお勧めの昼食スポットだ。そこからはしばらく行かないと大きな村がないらしいし、そっちには夕方までには着けるようだ。やがて緩やかな起伏を越えると少し先に大きめの林が見えてきた。
「あの林を越えると村がありますので、そこで休憩にしますか」
「そうだな」
だが俺の頭の上でのんびりしていたエレが、突然飛び上がって叫んだ。
「魔物だ」
「何ー」
またかよ! 俺とショウは慌ててエレが見ている方向を見たが何も見えない。
「どこだ」
「林の中、これはたくさんいるねえ。ははあ、さてはあの中でも【ネスト】が湧いたね。勇者召喚の影響なのか、この前のザムザの力なのか、あるいは魔王の影響がここまで及んだものか。しかもこれは」
「これは?」
「蜂の巣だ」
ズルっと俺は荷馬車の上でズッコケた。
「あのなあ、てっきりあの魔物穴が湧いたのかと思ってびっくりしたじゃないか。脅かすな」
「いや、基本的には同じ物だよ。君の頭の中に浮かんでいる、君の言うところの『生物学的なハニカム状の蜂の巣』なんかじゃあないんだ。あのネストの小型版さ。
特に蜂の巣は、特殊な蜂系の魔物を大量に延々と湧かせる代物なのさ。あれは結構性質が悪いよ、こいつは大型のカラス蜂だ。
全長四十センチほどの肉食魔物で超強力な毒を持ち、すぐに再生する厄介な大型の毒針を魔法の力で放ってくるから凄い威力さ。そいつのせいで、当たり所が悪いと命中しただけで死ぬ人もいる」
「何ー、カラス蜂だと~!」
あの世界凶悪毒持ち生物ベストテンに堂々とランクインしている悪魔のような殺人生物、悪名高い日本国産魔物のオオスズメバチが可愛い蜜蜂みたいに見えてきそうなレベルの凶悪さだな。
なんというか弾に猛毒を塗ったライフルを装備したような、毒針付きのカラスの群れを相手にするようなものだ。
「切ってもあっさりと体が再生するので、細切れにしてやるか潰すか燃やすかくらいしないと倒せないぞ。君の有効な武器は槍と火焔武器かな。
へたに強力な奴を使うと、村の生活を支える林が吹き飛んでしまってえらい事になる。どうする?
ちなみに更に悪い事に今現在、薪拾いに来ている幼い子供達が十人ほど、奴らに囲まれて風前の灯だ。逃げられない楽な獲物なので、今舌なめずりをしてじっくりと取り囲んでいるところさ。どうする?
子煩悩な勇者カズホ。子供達を助けるか、それとも見捨てて逃げるか。カラス蜂の大群、その数およそ八百。しかも援軍はネストからいくらでも湧いてくるときたもんだ。そっちの二人は戦えないし、へたに巣を突いてこっちへ向かってきたらまた大変な事になるよ」
「げ!」
俺の脳裏には、あのマーシャとアリシャが狼に囲まれていた時の姿が浮かんでいた。
そして魔物の恐怖に震える十人の幼い子供達だと。本来であれば、連れの二人の命を優先して逃げ出すべきなのだが、俺はもう心を決めていた。二人の方に振り向いたが、彼らは黙って頷いてくれた。
「行ってください、主。子供達を助けてやって」
「カズホさん、ご武運を。我々がいたら足手纏いになってしまうでしょうから村へ退避し、魔物出現を報せに行きます。村へは歩いてすぐですが、子供達が歩けない状態なら呼びに来てください」
「わかった。すまんな、本当なら見捨てて逃げるのが正解なんだが」
「何を仰いますか、我らの勇者カズホ様が。いってらっしゃい」
ショウは眩しくなるような信頼を込めた笑顔で見送ってくれた。エレはこっちへ残ってくれた。戦闘はこいつと組まないと俺が不利になるからな。
19
お気に入りに追加
303
あなたにおすすめの小説
転移術士の成り上がり
名無し
ファンタジー
ベテランの転移術士であるシギルは、自分のパーティーをダンジョンから地上に無事帰還させる日々に至上の喜びを得ていた。ところが、あることがきっかけでメンバーから無能の烙印を押され、脱退を迫られる形になる。それがのちに陰謀だと知ったシギルは激怒し、パーティーに対する復讐計画を練って実行に移すことになるのだった。
外れスキル【削除&復元】が実は最強でした~色んなものを消して相手に押し付けたり自分のものにしたりする能力を得た少年の成り上がり~
名無し
ファンタジー
突如パーティーから追放されてしまった主人公のカイン。彼のスキルは【削除&復元】といって、荷物係しかできない無能だと思われていたのだ。独りぼっちとなったカインは、ギルドで仲間を募るも意地悪な男にバカにされてしまうが、それがきっかけで頭痛や相手のスキルさえも削除できる力があると知る。カインは一流冒険者として名を馳せるという夢をかなえるべく、色んなものを削除、復元して自分ものにしていき、またたく間に最強の冒険者へと駆け上がっていくのだった……。
勇者パーティーに追放された支援術士、実はとんでもない回復能力を持っていた~極めて幅広い回復術を生かしてなんでも屋で成り上がる~
名無し
ファンタジー
突如、幼馴染の【勇者】から追放処分を言い渡される【支援術士】のグレイス。確かになんでもできるが、中途半端で物足りないという理不尽な理由だった。
自分はパーティーの要として頑張ってきたから納得できないと食い下がるグレイスに対し、【勇者】はその代わりに【治癒術士】と【補助術士】を入れたのでもうお前は一切必要ないと宣言する。
もう一人の幼馴染である【魔術士】の少女を頼むと言い残し、グレイスはパーティーから立ち去ることに。
だが、グレイスの【支援術士】としての腕は【勇者】の想像を遥かに超えるものであり、ありとあらゆるものを回復する能力を秘めていた。
グレイスがその卓越した技術を生かし、【なんでも屋】で生計を立てて評判を高めていく一方、勇者パーティーはグレイスが去った影響で歯車が狂い始め、何をやっても上手くいかなくなる。
人脈を広げていったグレイスの周りにはいつしか賞賛する人々で溢れ、落ちぶれていく【勇者】とは対照的に地位や名声をどんどん高めていくのだった。
スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~
深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】
異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!
野草から始まる異世界スローライフ
深月カナメ
ファンタジー
花、植物に癒されたキャンプ場からの帰り、事故にあい異世界に転生。気付けば子供の姿で、名前はエルバという。
私ーーエルバはスクスク育ち。
ある日、ふれた薬草の名前、効能が頭の中に聞こえた。
(このスキル使える)
エルバはみたこともない植物をもとめ、魔法のある世界で優しい両親も恵まれ、私の第二の人生はいま異世界ではじまった。
エブリスタ様にて掲載中です。
表紙は表紙メーカー様をお借りいたしました。
プロローグ〜78話までを第一章として、誤字脱字を直したものに変えました。
物語は変わっておりません。
一応、誤字脱字、文章などを直したはずですが、まだまだあると思います。見直しながら第二章を進めたいと思っております。
よろしくお願いします。
アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~
明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!!
『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。
無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。
破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。
「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」
【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?
外れスキル【転送】が最強だった件
名無し
ファンタジー
三十路になってようやくダンジョン入場試験に合格したケイス。
意気揚々と冒険者登録所に向かうが、そこで貰ったのは【転送】という外れスキル。
失意の中で故郷へ帰ろうとしていた彼のもとに、超有名ギルドのマスターが訪れる。
そこからケイスの人生は目覚ましく変わっていくのだった……。
パーティーを追放されるどころか殺されかけたので、俺はあらゆる物をスキルに変える能力でやり返す
名無し
ファンタジー
パーティー内で逆境に立たされていたセクトは、固有能力取得による逆転劇を信じていたが、信頼していた仲間に裏切られた上に崖から突き落とされてしまう。近隣で活動していたパーティーのおかげで奇跡的に一命をとりとめたセクトは、かつての仲間たちへの復讐とともに、助けてくれた者たちへの恩返しを誓うのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる