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第二章 バルバディア聖教国モンサラント・ダンジョン
2-67 捜索の山岳救助隊
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すっかり腹の膨れた俺達は、休憩所で食休みをしていた。
さきほどの果実水をお土産用コップに入れてくれてあるので、それを飲みながら寛いでいた。
「ああ、幸せ」
「この世の至福は聖山にありー」
そんな、だれきった様子の俺達に対して、藪から棒に声をかけてきた人がいた。
「あのう、あなた達は冒険者様なのでしょうか」
見れば、貴族の奥方と言われても納得できるほど上品そうな雰囲気の三十路くらいの女性が立っていた。
手で自分の服の前の部分を握り締めている。
見た感じでは何か大変不安な事がおありのようだ。
やがて同じような年頃の身なりの良い男性がやってきて、彼女の肩を抱いた。
こちらも、なかなか立派な紳士だった。
登山ルックではあるが、金がかかっている様子が一目でわかる。
冒険者は装備には、ちょっと煩いんだぜ。
「あ、いえ。
様っていうほどの物ではないですが、一応二人とも中級冒険者ですけど。
何かありました?」
「え、ええ。実はうちの息子の姿が見えなくなってしまいまして。
決して、こんな風にはぐれてしまうような真似をするような子ではないのですが。
どうか、うちの子を探す仕事を請け負っていただけないでしょうか。
私はダリア商会のメリーと申します」
俺とリナは顔を見合わせた。
ここにいるのは、善良な観光登山客ばかりだ。
何かあったとするのなら、おそらく事故とか遭難になるはずだった。
ここには危険な生物はそういないはずだ。
あのドラゴンは結局出所不明で、ここにドラゴンは棲んでいない。
本来ならドラゴンくらいいてもおかしくないような場所なのだが、彼らは邪神の気を嫌うものらしい。
だからドラゴンの大群があの聖都を襲うなど本来は有り得ないのだが。
「子供さんはおいくつですか」
「十二歳の息子です」
ふむ。
それならもう、かなりしっかりしてくる歳で、親の言う事はしっかりと聞く子のようだしな。
「ここの警備の人はなんと?」
「様子をみましょうと。
場合によっては下の事務所と相談して救助隊を編制してくれると言ってくれていますが、それには時間がかかるそうなので。
ああ、心配だわ」
「わかりました。
一応捜索はしてみますが、我々もここは初めてですので、そんなに期待しないでください」
「ありがとうございます。
あの、これ前金で」
なんと差し出された物は、大金貨五枚だった。
通常、このようなちょっとした子供の捜索程度で出す金額ではない。
この人は何者なのだろうな。
俺はリナにその受け取った前金のうちの三枚を渡した。
「受けてくださるのですね。
ありがとうございます」
「ええ。
でも最善は尽くしますが、何分にも異常な事態のようですし、成果の確約は出来かねます。
それでもよろしいでしょうか?」
「もちろんです。
ねえ、あなた」
「ああ、よろしく頼むよ。
私はロニス。
まさか、この聖山でこんな事になろうとは」
「わかりました。
何か息子さんの持ち物はありますか。
匂いがよく付いているものがよいです」
「匂い?」
疑問そうに訊き返されたので、俺は狼を全頭呼びだした。
「お、狼⁉」
「大きい!」
「ご心配なく、これは俺の霊獣ですから」
「そ、そうですか。
ちょっと驚きました。
あの、これ息子の背負い鞄です」
「鞄か……」
この標高の高い、登るのが困難な山でそんな物を置いて、どこかへ行ってしまうとは普通考えにくい。
観光地で道が整備されているとはいえ、かなり標高の高い、本来なら人跡未踏といってもいいような場所なのだ。
これが小さな子ならばともかく、両親と一緒にこんな場所まで来るような、魔法も使えるだろう特別な子供、またある程度分別がついたような歳の子が、装備も持たずに勝手にどこかへ行ってしまうなどとは考えにくい。
狼達に鞄の匂いを嗅がせながら、訊いてみた。
「息子さんは風魔法を?」
「はい、少なくともこの高山での呼吸程度は問題ないのですが」
「風体と名前は?」
「はい、名前はジャニス。
服装は目立つように明るめのクリーム色のジャケットを着ていて、オレンジ色のファー付き革帽子、茶色の登山靴に青いズボン。
この景色の中でも目立つように、わざわざそういう格好をさせていたのですが、誰もこのあたりで見ていないと」
やれやれ異変の方からやってきちまったか。
ここの管理者である司祭様とのお話は、今日は無理かもしれないな。
「リナ、お前はここでシリウス30と一緒に待っていてくれ。
子供が見つかったら、そいつを使いに寄越してほしい。
何か緊急事態が起きたら、お前もシリウス30と一緒に来てくれ。
こっちは任せた」
「おっけー」
「無いとは思うが、もし万が一、俺が戻らなかったら、下の管理事務所と姐御に連絡を」
何か異変が絡んでいたら、俺がどこかから出られなくなってしまう可能性はある。
たとえば、特殊な扉の中からとかな。
「わかったよ。
いってらしゃい。
気をつけてね」
「あいよ」
そして、俺はお座りをして命令を待っている狼達に命じた。
さほど広くもない休憩所で、周囲の人達が何事かと注目していた。
「シリウス1は俺を乗せてくれ。
シリウス30はリナとここで待機。
後の者は子供の匂いを捜してくれ。
名前と服装は理解したな」
全頭が一声のみ鋭く吠えた。
「よしよし、では行動開始」
狼達は賢いので、いきなり飛び出したりせずに、この建物の中や外回りを手分けして、鼻で子供の手掛かりを探していた。
「何事です⁉」
客から報せを受けた係員らしき人が警備の人間を連れてやってきた。
「ああ、騒がせて済まない。
俺は聖女セラシアパーティの勇者リクル。
聖女様のお使いで聖山にやってきたら子供の捜索を依頼されたのでね。
あの狼達は俺の霊獣だ。
何かあったなら、そこの中級冒険者リナに言ってくれ」
「そうでしたか。
いや最近、聖山で行方不明者が頻発していまして」
「何っ、その話を俺達は聞いていないが、最近というのはいつ?」
「いえ、頻発といっても、さほどの数ではありませんので。
ただ、この山で行方不明者など元々そういないものですから。
少し目立つ程度といったところでしょう。
ここ一ヶ月くらいの話でしょうか。
ただ」
「ただ?」
「なんというか、全員ふらっといなくなってしまうんですよね。
こう、荷物を置きっぱなしとか。
同行の家族にも無断で」
「行方不明になるのは子供かい?」
「いえそれがですね、殆どが大人、しかも割としっかりした感じの方が多いそうなので、我々も困惑しているのです」
俺はまたリナと顔を見合わせた。
やはり、これは何かの異変なのだろうか。
まさか、ここにも『扉』が出現しているのではあるまいな。
まあ行ってみるしかあるまい。
「リナ、事情が変わった。
シリウス29を一緒に連れて下へ行き、先輩を連れてきてくれ。
姐御にも報告を。
先輩がすぐ捕まらないようなら、シリウス29は伝言と一緒に置いてきて、君は戻ってきてここで先輩を待って待機。
もしナタリーも一緒に連れてこられれば幸いだ」
「了解!」
さきほどの果実水をお土産用コップに入れてくれてあるので、それを飲みながら寛いでいた。
「ああ、幸せ」
「この世の至福は聖山にありー」
そんな、だれきった様子の俺達に対して、藪から棒に声をかけてきた人がいた。
「あのう、あなた達は冒険者様なのでしょうか」
見れば、貴族の奥方と言われても納得できるほど上品そうな雰囲気の三十路くらいの女性が立っていた。
手で自分の服の前の部分を握り締めている。
見た感じでは何か大変不安な事がおありのようだ。
やがて同じような年頃の身なりの良い男性がやってきて、彼女の肩を抱いた。
こちらも、なかなか立派な紳士だった。
登山ルックではあるが、金がかかっている様子が一目でわかる。
冒険者は装備には、ちょっと煩いんだぜ。
「あ、いえ。
様っていうほどの物ではないですが、一応二人とも中級冒険者ですけど。
何かありました?」
「え、ええ。実はうちの息子の姿が見えなくなってしまいまして。
決して、こんな風にはぐれてしまうような真似をするような子ではないのですが。
どうか、うちの子を探す仕事を請け負っていただけないでしょうか。
私はダリア商会のメリーと申します」
俺とリナは顔を見合わせた。
ここにいるのは、善良な観光登山客ばかりだ。
何かあったとするのなら、おそらく事故とか遭難になるはずだった。
ここには危険な生物はそういないはずだ。
あのドラゴンは結局出所不明で、ここにドラゴンは棲んでいない。
本来ならドラゴンくらいいてもおかしくないような場所なのだが、彼らは邪神の気を嫌うものらしい。
だからドラゴンの大群があの聖都を襲うなど本来は有り得ないのだが。
「子供さんはおいくつですか」
「十二歳の息子です」
ふむ。
それならもう、かなりしっかりしてくる歳で、親の言う事はしっかりと聞く子のようだしな。
「ここの警備の人はなんと?」
「様子をみましょうと。
場合によっては下の事務所と相談して救助隊を編制してくれると言ってくれていますが、それには時間がかかるそうなので。
ああ、心配だわ」
「わかりました。
一応捜索はしてみますが、我々もここは初めてですので、そんなに期待しないでください」
「ありがとうございます。
あの、これ前金で」
なんと差し出された物は、大金貨五枚だった。
通常、このようなちょっとした子供の捜索程度で出す金額ではない。
この人は何者なのだろうな。
俺はリナにその受け取った前金のうちの三枚を渡した。
「受けてくださるのですね。
ありがとうございます」
「ええ。
でも最善は尽くしますが、何分にも異常な事態のようですし、成果の確約は出来かねます。
それでもよろしいでしょうか?」
「もちろんです。
ねえ、あなた」
「ああ、よろしく頼むよ。
私はロニス。
まさか、この聖山でこんな事になろうとは」
「わかりました。
何か息子さんの持ち物はありますか。
匂いがよく付いているものがよいです」
「匂い?」
疑問そうに訊き返されたので、俺は狼を全頭呼びだした。
「お、狼⁉」
「大きい!」
「ご心配なく、これは俺の霊獣ですから」
「そ、そうですか。
ちょっと驚きました。
あの、これ息子の背負い鞄です」
「鞄か……」
この標高の高い、登るのが困難な山でそんな物を置いて、どこかへ行ってしまうとは普通考えにくい。
観光地で道が整備されているとはいえ、かなり標高の高い、本来なら人跡未踏といってもいいような場所なのだ。
これが小さな子ならばともかく、両親と一緒にこんな場所まで来るような、魔法も使えるだろう特別な子供、またある程度分別がついたような歳の子が、装備も持たずに勝手にどこかへ行ってしまうなどとは考えにくい。
狼達に鞄の匂いを嗅がせながら、訊いてみた。
「息子さんは風魔法を?」
「はい、少なくともこの高山での呼吸程度は問題ないのですが」
「風体と名前は?」
「はい、名前はジャニス。
服装は目立つように明るめのクリーム色のジャケットを着ていて、オレンジ色のファー付き革帽子、茶色の登山靴に青いズボン。
この景色の中でも目立つように、わざわざそういう格好をさせていたのですが、誰もこのあたりで見ていないと」
やれやれ異変の方からやってきちまったか。
ここの管理者である司祭様とのお話は、今日は無理かもしれないな。
「リナ、お前はここでシリウス30と一緒に待っていてくれ。
子供が見つかったら、そいつを使いに寄越してほしい。
何か緊急事態が起きたら、お前もシリウス30と一緒に来てくれ。
こっちは任せた」
「おっけー」
「無いとは思うが、もし万が一、俺が戻らなかったら、下の管理事務所と姐御に連絡を」
何か異変が絡んでいたら、俺がどこかから出られなくなってしまう可能性はある。
たとえば、特殊な扉の中からとかな。
「わかったよ。
いってらしゃい。
気をつけてね」
「あいよ」
そして、俺はお座りをして命令を待っている狼達に命じた。
さほど広くもない休憩所で、周囲の人達が何事かと注目していた。
「シリウス1は俺を乗せてくれ。
シリウス30はリナとここで待機。
後の者は子供の匂いを捜してくれ。
名前と服装は理解したな」
全頭が一声のみ鋭く吠えた。
「よしよし、では行動開始」
狼達は賢いので、いきなり飛び出したりせずに、この建物の中や外回りを手分けして、鼻で子供の手掛かりを探していた。
「何事です⁉」
客から報せを受けた係員らしき人が警備の人間を連れてやってきた。
「ああ、騒がせて済まない。
俺は聖女セラシアパーティの勇者リクル。
聖女様のお使いで聖山にやってきたら子供の捜索を依頼されたのでね。
あの狼達は俺の霊獣だ。
何かあったなら、そこの中級冒険者リナに言ってくれ」
「そうでしたか。
いや最近、聖山で行方不明者が頻発していまして」
「何っ、その話を俺達は聞いていないが、最近というのはいつ?」
「いえ、頻発といっても、さほどの数ではありませんので。
ただ、この山で行方不明者など元々そういないものですから。
少し目立つ程度といったところでしょう。
ここ一ヶ月くらいの話でしょうか。
ただ」
「ただ?」
「なんというか、全員ふらっといなくなってしまうんですよね。
こう、荷物を置きっぱなしとか。
同行の家族にも無断で」
「行方不明になるのは子供かい?」
「いえそれがですね、殆どが大人、しかも割としっかりした感じの方が多いそうなので、我々も困惑しているのです」
俺はまたリナと顔を見合わせた。
やはり、これは何かの異変なのだろうか。
まさか、ここにも『扉』が出現しているのではあるまいな。
まあ行ってみるしかあるまい。
「リナ、事情が変わった。
シリウス29を一緒に連れて下へ行き、先輩を連れてきてくれ。
姐御にも報告を。
先輩がすぐ捕まらないようなら、シリウス29は伝言と一緒に置いてきて、君は戻ってきてここで先輩を待って待機。
もしナタリーも一緒に連れてこられれば幸いだ」
「了解!」
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