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第一章 荒神転生
1-33 三度目の襲撃
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それから数日は何事もなかった。少々無理をしてでも、なるべく早めに特別指定旅程都市へと進み、最高級宿に俺達と同じ部屋でルナを泊まらせる。
この戦略は実にうまくいっていた。馬たちもゆっくりと休めていたし、でかい方の鳥どもなんか退屈しまくっている。
『旦那あ、こいつは暇だねえ。ねえ敵はどこ?』
『さあなあ。どこへ行っちまったもんかね』
『もうセメダルったら。そんな事を言っていると大変ですよ。敵は多分間合いというかタイミングを測っているのです。
こういう空気には何度も覚えがあります。嫌な気配がべったり。複数の勢力が監視しているようです。監視者は常に入れ替わっています。一体何人投入しているものやら。
皆があなたのように油断しまくった瞬間に襲撃をかけるように。相手は雑魚ではなく、一つの、あるいは二つの大国が放つ手練れなのですから』
『そういう事だ。何せ、王家の中の権力争いに、あと二つ大国が絡んでいるんだからな。真っ向から軍隊を投入できないのだから、それ以外の部分には金は惜しんでいないぞ。
だから、アレン達のような半端じゃないプロがここにいるのだからな。へたをすれば、第二王妃派による襲撃も有り得るのだ。どいつもこいつも機を見ていやがる』
鳥どもの上に乗っているアレンにも情報を伝えてやると、彼も激しく同意した。
「俺達がいた組は、あれでほんの一部だったらしいからな。監視に襲撃と、まだまだ結構な人数がいるらしいぞ。金に糸目をつけぬとは、まさにこの事だ。
何しろ、この小国ではない国の中じゃ一番の大勢力なんだ。第一王妃派に媚びる貴族も多い。通る土地全てが敵の手先だと思った方がいい。もっとも、ドンパチなら他でやってくれというのが連中の本音だと思うがね。
だが、こういう時に点数を稼いでおきたいのもまた事実なんで、いざとなったら土地の領主軍が加勢するぞ。見かけは黒装束をしてな」
「やだね~」
俺は顔を顰めた。
なんというかな。アメリカ映画なんかで、黒装束で顔の見えない黒マスクをしてサブマシンガンなんかで武装し、何丁もの拳銃を足なんかに括り付け、主人公のもとへ突撃してくる軍や警察の特殊部隊。
あそこまでいくと、結構バッドエンドになる事も少なくないのだ。結構リアルな実話を元に作っている映画も多いしね。大概は多勢に無勢なのだ。
だがルナは絶対にやらせんぞ。名義だけとはいえ、大事な大事なご主人様なんだからな。案外とフェンリルも、ベルバード並みに忠義だからな。
俺はチラっとルナの方を見たが、馬車の窓に止まっているロイに一生懸命に話しかけている。あの笑顔を守れないなら、何が神の子だよ。世の中には神も仏もないなんて言われたら困っちまうぜ。
そして、ついに始まった。今度は少数精鋭のようだった。その気配を感じ取ったものか、アレンの目がギラリと不敵に光り、唇の端が軽く吊り上がった。
「なかなかの奴らを集めてきたな。数は一六~一七といったところか」
『一八人です。一人、隠密に長けていて、その上、かなりの攻撃力を持つ人間が。おそらく魔法使いですが身体能力も半端じゃあないです。あれだけは誰かマンツーマンでお願いします』
俺が通訳すると、アレンが宣言した。
「そいつは俺がやろう。グレン、先制はお前に任せる。ウォーレン、漏れた奴はお前が仕留めろ。グレンも第二派攻撃が要り用なら判断は任せる。俺を巻き込むなよ。援護が必要なら、いつもの奴で。
スサノオの旦那は馬車を守っていてくれ。いけるとは思うが、もしも俺が倒されたらフォローを頼む。ではやれ、グレン。そのタイミングで奴が仕掛けてくるだろう」
アレンはなかなか手際よく指示を出し、鳥どもも空気を呼んでスタンバっている。
グレンは顔半分を隠した白髪を撫でつけると、そっと息を吐き出すように唱えた。
「死の風を」
一体何が起きていたのかわからない。俺の魔力探査には実は一六の影しか映っていなかったのだが、その殆どが一瞬にして波打つようにして消えた。
俺は頭の中にレーダースクリーンのような物を、算盤のシルエットや脳内将棋盤のように脳内の疑似描写として採用しているのだが、その上で揺らいで消えたのだ。
これは相手が死んだことを意味する。どうやらグレンは魔法というか、大量の相手を一度に倒せるスキル持ちらしい。
その代わりにある程度の技量を持つ人間なら躱されてしまうのだ。先制砲撃や支援砲撃を担当する大火力だ。
元々、魔法使いというのはそういう職種らしいのだが、このグレンは魔法の火力による無差別な物理破壊ではなく、個々の敵に対して同時攻撃を放てる能力があるようだ。
通常の魔法使いが榴弾砲や多連装ロケット砲による物量作戦だとすれば、グレンは対人誘導ミサイルを無制限にコントロールするような精密攻撃の持ち主だ。
他の魔法も使えるのかもしれないし、この兄弟の事だから通常の対人戦もかなりこなすのだろうが、多分そのあたりは他の兄弟の方が勝るだろう。その辺は、やはり体付きに出る。
激しい剣戟の音がして、突っ込んできていた敵が一人、ウォーレンに切り伏せられた。これで、俺が感じ取れた奴は終了なのだが、こいつは多分囮役。
『わかるか、ロイ』
『敵が一人いるのはわかりますが、位置が特定できません。近くにいて馬車を狙っているはずです。気をつけてください』
「ウォーレン、奴はすぐ近くにいる。早くなんとかしろ。俺にもロイにも位置がはっきり見えぬ」
「了解した。グレン兄貴、燻り出してくれ」
「おう」
そして、次は足元が弾けた。バチバチと弾けてビリビリと来たのだ。
俺は思わず踊ってしまった。いやダメージとしては、まったくたいした事はないのだが、あの冬にドアノブなんかで食らうようなバチっと来る奴をデリケートな肉球全部に突然食らったので。
「うおう、なんだあ~」
「すまん、スサノオの旦那。こういう時は大概地面の上で擬態しているんだ。大地っていうのはよ、こういうバチバチした奴を持っているもんでな、それを呼び出したのさ。ほら見つかった」
突然の思わぬ奇襲に隠蔽の術が解けてしまったらしき、大柄な男がいる。かなりいいガタイをしたウォーレンを上回るのではないかという見事な体躯だ。
そして、そこへ猛然と突っ込むベネトン。その勇猛さは羽根にしっかり勲章として刻まれている。逃げる事も、再度の隠蔽を行う事もなく、きりきり舞いでかろうじて避けたそいつに、すかさず鞍上のウォーレンが猛然と飛び掛かる。
剣を構えた手練れな男の上に、身動き取れない空中からの態勢で突っ込むなんて普通は馬鹿のやる事なのだが、このウォーレンは馬鹿ではなく、超がつくほどの筋肉馬鹿だったのだ。
どこの神話の英雄だよ。一応、この世界は北欧神話のテリトリーらしいのだが。
相手の首は、手にした業物らしい真っ二つとなった大剣もろとも宙を舞った。そして自らもごろごろと地面を転がるウォーレン。
まったく、無茶しやがるぜ。だが奴は余裕借借で起き上がると土埃を払う事さえなく、戦闘待機の状態のまま、目で長兄の姿を追った。
彼らはなんと空中にいた。大地を蹴るかのように空中を蹴り、剣戟の音が大地に木霊し、蒼穹を響かせた。たまに足元で青白い光が煌めくのは魔法陣かスキルが過負荷の悲鳴を上げた反応か。
「なかなかやるな。兄貴と、あそこまで打ちあうなんてよ」
「だが、そこまでだな」
その弟達の言葉を裏付けるように、アレンの剣は魔力を帯びて光り出した。今までは相手の技量を測っていたのだろう。慎重な事だ。
だからこそ、マルーク兄弟の名はその道では鳴り響いているのだ。彼らは粗野ではあるが、別にならず者ではない。
相手の男は燃えるような瞳で睨みつけていたが、鳶色のアレンの瞳が黄金色の輝きを帯びている。
燃えるようなオーラに包まれたアレンを見る男の目に絶望が奔る。だが、なおも打ち込む剣、そしてそれは跳ね返され、粉々に砕け散った。すかさずアレンの魔法を帯びた炎のような剣が迫る。
「勝負あり! アレン、そいつを殺すな」
アレンは宙に浮いたまま、相手の男の首に剣をつきつけた状態でピタリと止まった。
こいつ本当に手練れだな。打ち合わせにないのにも関わらず、いきなりでよく対応できるものだ。俺なら間違いなく「え?」とか言いながら首を撥ねちゃっているがな。
この戦略は実にうまくいっていた。馬たちもゆっくりと休めていたし、でかい方の鳥どもなんか退屈しまくっている。
『旦那あ、こいつは暇だねえ。ねえ敵はどこ?』
『さあなあ。どこへ行っちまったもんかね』
『もうセメダルったら。そんな事を言っていると大変ですよ。敵は多分間合いというかタイミングを測っているのです。
こういう空気には何度も覚えがあります。嫌な気配がべったり。複数の勢力が監視しているようです。監視者は常に入れ替わっています。一体何人投入しているものやら。
皆があなたのように油断しまくった瞬間に襲撃をかけるように。相手は雑魚ではなく、一つの、あるいは二つの大国が放つ手練れなのですから』
『そういう事だ。何せ、王家の中の権力争いに、あと二つ大国が絡んでいるんだからな。真っ向から軍隊を投入できないのだから、それ以外の部分には金は惜しんでいないぞ。
だから、アレン達のような半端じゃないプロがここにいるのだからな。へたをすれば、第二王妃派による襲撃も有り得るのだ。どいつもこいつも機を見ていやがる』
鳥どもの上に乗っているアレンにも情報を伝えてやると、彼も激しく同意した。
「俺達がいた組は、あれでほんの一部だったらしいからな。監視に襲撃と、まだまだ結構な人数がいるらしいぞ。金に糸目をつけぬとは、まさにこの事だ。
何しろ、この小国ではない国の中じゃ一番の大勢力なんだ。第一王妃派に媚びる貴族も多い。通る土地全てが敵の手先だと思った方がいい。もっとも、ドンパチなら他でやってくれというのが連中の本音だと思うがね。
だが、こういう時に点数を稼いでおきたいのもまた事実なんで、いざとなったら土地の領主軍が加勢するぞ。見かけは黒装束をしてな」
「やだね~」
俺は顔を顰めた。
なんというかな。アメリカ映画なんかで、黒装束で顔の見えない黒マスクをしてサブマシンガンなんかで武装し、何丁もの拳銃を足なんかに括り付け、主人公のもとへ突撃してくる軍や警察の特殊部隊。
あそこまでいくと、結構バッドエンドになる事も少なくないのだ。結構リアルな実話を元に作っている映画も多いしね。大概は多勢に無勢なのだ。
だがルナは絶対にやらせんぞ。名義だけとはいえ、大事な大事なご主人様なんだからな。案外とフェンリルも、ベルバード並みに忠義だからな。
俺はチラっとルナの方を見たが、馬車の窓に止まっているロイに一生懸命に話しかけている。あの笑顔を守れないなら、何が神の子だよ。世の中には神も仏もないなんて言われたら困っちまうぜ。
そして、ついに始まった。今度は少数精鋭のようだった。その気配を感じ取ったものか、アレンの目がギラリと不敵に光り、唇の端が軽く吊り上がった。
「なかなかの奴らを集めてきたな。数は一六~一七といったところか」
『一八人です。一人、隠密に長けていて、その上、かなりの攻撃力を持つ人間が。おそらく魔法使いですが身体能力も半端じゃあないです。あれだけは誰かマンツーマンでお願いします』
俺が通訳すると、アレンが宣言した。
「そいつは俺がやろう。グレン、先制はお前に任せる。ウォーレン、漏れた奴はお前が仕留めろ。グレンも第二派攻撃が要り用なら判断は任せる。俺を巻き込むなよ。援護が必要なら、いつもの奴で。
スサノオの旦那は馬車を守っていてくれ。いけるとは思うが、もしも俺が倒されたらフォローを頼む。ではやれ、グレン。そのタイミングで奴が仕掛けてくるだろう」
アレンはなかなか手際よく指示を出し、鳥どもも空気を呼んでスタンバっている。
グレンは顔半分を隠した白髪を撫でつけると、そっと息を吐き出すように唱えた。
「死の風を」
一体何が起きていたのかわからない。俺の魔力探査には実は一六の影しか映っていなかったのだが、その殆どが一瞬にして波打つようにして消えた。
俺は頭の中にレーダースクリーンのような物を、算盤のシルエットや脳内将棋盤のように脳内の疑似描写として採用しているのだが、その上で揺らいで消えたのだ。
これは相手が死んだことを意味する。どうやらグレンは魔法というか、大量の相手を一度に倒せるスキル持ちらしい。
その代わりにある程度の技量を持つ人間なら躱されてしまうのだ。先制砲撃や支援砲撃を担当する大火力だ。
元々、魔法使いというのはそういう職種らしいのだが、このグレンは魔法の火力による無差別な物理破壊ではなく、個々の敵に対して同時攻撃を放てる能力があるようだ。
通常の魔法使いが榴弾砲や多連装ロケット砲による物量作戦だとすれば、グレンは対人誘導ミサイルを無制限にコントロールするような精密攻撃の持ち主だ。
他の魔法も使えるのかもしれないし、この兄弟の事だから通常の対人戦もかなりこなすのだろうが、多分そのあたりは他の兄弟の方が勝るだろう。その辺は、やはり体付きに出る。
激しい剣戟の音がして、突っ込んできていた敵が一人、ウォーレンに切り伏せられた。これで、俺が感じ取れた奴は終了なのだが、こいつは多分囮役。
『わかるか、ロイ』
『敵が一人いるのはわかりますが、位置が特定できません。近くにいて馬車を狙っているはずです。気をつけてください』
「ウォーレン、奴はすぐ近くにいる。早くなんとかしろ。俺にもロイにも位置がはっきり見えぬ」
「了解した。グレン兄貴、燻り出してくれ」
「おう」
そして、次は足元が弾けた。バチバチと弾けてビリビリと来たのだ。
俺は思わず踊ってしまった。いやダメージとしては、まったくたいした事はないのだが、あの冬にドアノブなんかで食らうようなバチっと来る奴をデリケートな肉球全部に突然食らったので。
「うおう、なんだあ~」
「すまん、スサノオの旦那。こういう時は大概地面の上で擬態しているんだ。大地っていうのはよ、こういうバチバチした奴を持っているもんでな、それを呼び出したのさ。ほら見つかった」
突然の思わぬ奇襲に隠蔽の術が解けてしまったらしき、大柄な男がいる。かなりいいガタイをしたウォーレンを上回るのではないかという見事な体躯だ。
そして、そこへ猛然と突っ込むベネトン。その勇猛さは羽根にしっかり勲章として刻まれている。逃げる事も、再度の隠蔽を行う事もなく、きりきり舞いでかろうじて避けたそいつに、すかさず鞍上のウォーレンが猛然と飛び掛かる。
剣を構えた手練れな男の上に、身動き取れない空中からの態勢で突っ込むなんて普通は馬鹿のやる事なのだが、このウォーレンは馬鹿ではなく、超がつくほどの筋肉馬鹿だったのだ。
どこの神話の英雄だよ。一応、この世界は北欧神話のテリトリーらしいのだが。
相手の首は、手にした業物らしい真っ二つとなった大剣もろとも宙を舞った。そして自らもごろごろと地面を転がるウォーレン。
まったく、無茶しやがるぜ。だが奴は余裕借借で起き上がると土埃を払う事さえなく、戦闘待機の状態のまま、目で長兄の姿を追った。
彼らはなんと空中にいた。大地を蹴るかのように空中を蹴り、剣戟の音が大地に木霊し、蒼穹を響かせた。たまに足元で青白い光が煌めくのは魔法陣かスキルが過負荷の悲鳴を上げた反応か。
「なかなかやるな。兄貴と、あそこまで打ちあうなんてよ」
「だが、そこまでだな」
その弟達の言葉を裏付けるように、アレンの剣は魔力を帯びて光り出した。今までは相手の技量を測っていたのだろう。慎重な事だ。
だからこそ、マルーク兄弟の名はその道では鳴り響いているのだ。彼らは粗野ではあるが、別にならず者ではない。
相手の男は燃えるような瞳で睨みつけていたが、鳶色のアレンの瞳が黄金色の輝きを帯びている。
燃えるようなオーラに包まれたアレンを見る男の目に絶望が奔る。だが、なおも打ち込む剣、そしてそれは跳ね返され、粉々に砕け散った。すかさずアレンの魔法を帯びた炎のような剣が迫る。
「勝負あり! アレン、そいつを殺すな」
アレンは宙に浮いたまま、相手の男の首に剣をつきつけた状態でピタリと止まった。
こいつ本当に手練れだな。打ち合わせにないのにも関わらず、いきなりでよく対応できるものだ。俺なら間違いなく「え?」とか言いながら首を撥ねちゃっているがな。
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