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第1章 辺境の星 ジョリス
第1話 禁断の惑星
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辺境の星 ジョリスにて 21XX年
クリスチャン・マッコール2等調査官は、地球連邦政府直轄のアカデミーを首席で卒業したばかりの23歳のアーシアン。
配属先は、アンドロメダ銀河系ソラ太陽系第5惑星ジョリス。
「あぁ、まただ!今月に入って、これで8人目だ」
「何ですか、この干からびた大昔のミイラみたいな死体は?」
「おめえ、オンナは知っているか?」
「 一応それなりに、地球には恋人もいますし...」
「 いいや、本物の女じゃなくて、オ・ン・ナ、ジョカルのことさ」
「この星で、オンナと言ったらジョカルを云うんだよ」
「何ですか?そのジョカルってのは?」
「これだから、地球連邦政府 上級調査官要請学校卒のお坊ちゃんは困るんだ!」
「おまけに、生粋のアーシアンときた」
「ディヴィス1等調査官殿は、スターシップのお生まれでしたね」
「そうさ、クリス。俺の故郷は、宇宙船だ」
「ディヴィス1等調査官殿。自分の本名は、クリスチャン・マッコール2等調査官であります」
「そうかい、2等調査官って肩書きも本名なのかい?」
「...」
「おめえは、何にも知らずにこの星に来たんだな?」
「自分は、地球連邦政府の特命で、ジョリス星の生態系の調査にやって参りました」
「ジョカル。俺たちの間では、〈女禍〉〈女狩る〉とも揶揄されているETさ」
「おめえは、本当におめでたい奴だな!」
「じゃあ、聞くけど何のために、連邦政府がこんな辺境の星へ、名目だけの調査官を派遣するんだい?」
「名目だけとは、とても心外です。自分は、連邦政府の...」
「その成れの果てが、これさ。胸に見慣れたエンブレムが、あるだろう?」
「えっ...、まさか?」
「そうさ、100歳過ぎのジジイに見える干からびたコレが、おめえさんの前々任の2等調査官殿だっ!」
「...」
「クリス。おめえ、自分の女に満足しているか?」
「何度も言いますが、自分は、クリスチャン・マ...」
「その先は、いい。満足してるか?どうか聞いているんだ」
「自分には、もったいないくらいの女性と満足しております」
「それじゃあ、恋人には貞淑さと控え目を求めといて、他所では、淫乱で情熱的な女を買うのかい?」
「それは...」
「人間、生き物ってのはな!みんなそうなんだ」
「本能のままに生きているんだ、偉そうな能書き垂れている人間様も、そこいらにいる虫ケラと対して変わりがないんだ!」
「食欲、性欲、睡眠欲。あと、百歩譲って自己顕示欲ってか?」
惑星ジョリスのみ棲息する生物ジョカルは、全てメスである。卵生ではあるが、その卵を見た人間は、皆無に等しい。また、その数も不明である。何故か?
「マッコール2等調査官殿、これでいいか?」
「ええ、まあ。敬称は、不要でありますが...」
「性癖や性的嗜好ってのは、変わるもんじゃない!どういった経緯で形成されるかは、分からんが、一生もんだ」
「女人禁制のこのありがたい星に、何故、女、オ・ン・ナが、いるか?」
「それも、人種、年齢、容姿、体型もバラバラで、不自然に感じたことはなかったかい?」
「スターシップに同乗して来たんじゃ、ないんでしょうか?」
「そんな光景、一度でも見たことあるんか?」
「いえ、ありません!」
「毎月のように色んな星系から、船がやって来るけれど、人が増えている感じがするかい?」
「いえ」
クリスチャン・マッコール2等調査官は、地球連邦政府直轄のアカデミーを首席で卒業したばかりの23歳のアーシアン。
配属先は、アンドロメダ銀河系ソラ太陽系第5惑星ジョリス。
「あぁ、まただ!今月に入って、これで8人目だ」
「何ですか、この干からびた大昔のミイラみたいな死体は?」
「おめえ、オンナは知っているか?」
「 一応それなりに、地球には恋人もいますし...」
「 いいや、本物の女じゃなくて、オ・ン・ナ、ジョカルのことさ」
「この星で、オンナと言ったらジョカルを云うんだよ」
「何ですか?そのジョカルってのは?」
「これだから、地球連邦政府 上級調査官要請学校卒のお坊ちゃんは困るんだ!」
「おまけに、生粋のアーシアンときた」
「ディヴィス1等調査官殿は、スターシップのお生まれでしたね」
「そうさ、クリス。俺の故郷は、宇宙船だ」
「ディヴィス1等調査官殿。自分の本名は、クリスチャン・マッコール2等調査官であります」
「そうかい、2等調査官って肩書きも本名なのかい?」
「...」
「おめえは、何にも知らずにこの星に来たんだな?」
「自分は、地球連邦政府の特命で、ジョリス星の生態系の調査にやって参りました」
「ジョカル。俺たちの間では、〈女禍〉〈女狩る〉とも揶揄されているETさ」
「おめえは、本当におめでたい奴だな!」
「じゃあ、聞くけど何のために、連邦政府がこんな辺境の星へ、名目だけの調査官を派遣するんだい?」
「名目だけとは、とても心外です。自分は、連邦政府の...」
「その成れの果てが、これさ。胸に見慣れたエンブレムが、あるだろう?」
「えっ...、まさか?」
「そうさ、100歳過ぎのジジイに見える干からびたコレが、おめえさんの前々任の2等調査官殿だっ!」
「...」
「クリス。おめえ、自分の女に満足しているか?」
「何度も言いますが、自分は、クリスチャン・マ...」
「その先は、いい。満足してるか?どうか聞いているんだ」
「自分には、もったいないくらいの女性と満足しております」
「それじゃあ、恋人には貞淑さと控え目を求めといて、他所では、淫乱で情熱的な女を買うのかい?」
「それは...」
「人間、生き物ってのはな!みんなそうなんだ」
「本能のままに生きているんだ、偉そうな能書き垂れている人間様も、そこいらにいる虫ケラと対して変わりがないんだ!」
「食欲、性欲、睡眠欲。あと、百歩譲って自己顕示欲ってか?」
惑星ジョリスのみ棲息する生物ジョカルは、全てメスである。卵生ではあるが、その卵を見た人間は、皆無に等しい。また、その数も不明である。何故か?
「マッコール2等調査官殿、これでいいか?」
「ええ、まあ。敬称は、不要でありますが...」
「性癖や性的嗜好ってのは、変わるもんじゃない!どういった経緯で形成されるかは、分からんが、一生もんだ」
「女人禁制のこのありがたい星に、何故、女、オ・ン・ナが、いるか?」
「それも、人種、年齢、容姿、体型もバラバラで、不自然に感じたことはなかったかい?」
「スターシップに同乗して来たんじゃ、ないんでしょうか?」
「そんな光景、一度でも見たことあるんか?」
「いえ、ありません!」
「毎月のように色んな星系から、船がやって来るけれど、人が増えている感じがするかい?」
「いえ」
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