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第653話 滅亡する世界に逆らう

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第653話 滅亡する世界に逆らう者

俺は目の前のゾルザックを倒すつもりでいるが、このまま、奴を倒しても、研究材料がなくなるだけだ。

もう少し奴の魔法を知る必要がある。

俺は奴の攻撃を防ぎながら、あちらこちらに逃げている。

「もう、クリス。少しは戦いなさいよ」とイザベラ

そこにジャネットが『イザベラ、もう少しご主人さまの、行動を注視して、ご主人様は何かを考えています』と念話で言った。

『そうなの?』とイザベラ

『はい、違いなく』とジャネットが説明してくれた。

ジャネットがイザベラを黙らせてくれた。

俺が遊んでいるように思えたのか?

なんとか異世界の魔法の情報を集める必要があるが、そういえば以前、集めたアーティファクトから魔力を集めているのか?

アーティファクトが魔力元なのか?

奴の体の、どこかにあるアーティファクトを探してみる。

しかし、、どこにも持っていない。

四天王でも、違うのか? まぁ、それは、そうだろうな、全員がアーティファクトを利用しているとは限らない。

以前、あの小さい倒した奴だけが、アーティファクトを使うタイプだったのか?

情報がないから、全然、わからない。

いつでも倒せる相手と戦い続けるというのも、なんだか嫌だな。

しかし、ここは我慢して魔法を研究する。

あまりにも俺が攻撃をしないし、奴が攻撃しても効果があがっていないので、焦りからか、俺が結界魔法で覆っているメンバーや騎士や兵士や冒険者を狙いだした。

しかし、狙っても結界で覆っているので、突破できないでいると、奴は、もっと人が多いところに遠距離の攻撃を仕掛けてきた。

奴も必死の攻撃らしく、俺の魔法のファイヤーボールが後を追いかけても、間に合わない………

どんどん、急速にスピードを上げていく奴の火属性魔法。

たぶん、ファイヤーランスだと思える形をしている。

それが普通の大きさではなくスピードを上げていくと、どんどん大きく威力を上げながら人が住んでいる王都に近づいていく。

しかし、奴は、俺の前の前にいる。

そこで奴に気が付けれることなく、俺は奴に気が付かれない状態で分身体を作って、即、転移させた。

もちろん転移させてのは、スピードを上げながら飛んでいく奴のファイヤーランスの前。

転移した俺の分身体は、奴のファイヤーランスに対して、分身体の放ったファイヤーボールをぶつける。

お互いの魔法がぶつかり合い、大きな爆音が起きる。

俺は、攻撃中は分身体を維持しながら情報を集めることはできなさそうな気がして、奴を討伐することにした。

情報は、あとでも少し集まる可能性がある。

俺は、もう他への攻撃をさせないために、俺の掌に濃密な魔力で作ったファイヤランスを作って、放つチャンスをうかがう。

時には魔法攻撃を仕掛けながら、また、奴の攻撃を防ぎながら、すきをうかがいながらチャンスの到来を待って、奴にファイヤーランスを放つ。

放った魔法は、真っすぐに飛ぶことなく、上や下や右や左へ蛇行しながら、早く飛んでいく。

しかし、ゾルザックは、たやすく俺の魔法を目の前で避けて見せる。

「そんな魔法じゃ、俺様には効かないな」とゾルザック

俺は、次の攻撃のため、剣で切り込む振りをして、奴のすきをうかがう。

俺の先ほどの攻撃は、まだ、失っていない。

俺はファイヤーランスを反転させ、奴の背後から狙う。

「お前な、見え見えなんだよ」と言い、ゾルザックは、簡単に背後からの攻撃を回避する。

しかし。俺の魔法は回避されても、奴を追い続ける。

そして、同じファイヤーランスをもう一つ、加えることにして放つ。

二つのファイヤーランスが、ゾルザックを追跡していく。

俺の魔法は生きているように、変幻自在にくねりながら奴を追っていったり、お互いがぶつからないように挟み撃ちにしたりしている。

奴は、もう息が上がってきている。

逃げ回ることで、体力を使い果たして肩で息をしている。

そろそろ逃げ回るのも限界が近づいてきている。

なんだか、最近、特に俺の魔法が変わってきた。

別にコントロールしているわけじゃないのに、生きているように、攻撃目標をとらえたら自動で狙いを定めていく。

奴が息が上がって、一瞬、立ち止まったときに、俺の二つのファイヤーランスが、まともに当たった。

煙で見えないが、動きはない。

風が流れて少し煙が無くなっていくと、徐々に奴の姿が見えてくる。

ゾルザックは、あちらこちら焼けこげながら、まだ立っていたが、徐々に前へ倒れていく。

ゾルザックにも心臓があるみたいで、その鼓動を確認してみると、止まっている。

ゾルザックが倒れた途端、後ろから歓声が上がる、しかし、まだ、終わっていない………

俺は空間から湧出した大量の魔物を倒すべき大規模魔法を展開する。

俺は魔物の残りを討伐しようとしたが、あとは、俺や俺たちでなくとも討伐は可能だと判断する。

「みんな次の現場にいくよ」と伝えて、後方の人を覆っている結界魔法を解いた。

魔物があらかたいなくなったので、鉱山の村の結界も解いて、あとは、そこにいる人に任せる。

俺は検索魔法を世界中に展開して探しながら、そのあたり一帯を結果で覆うようにしていく。

もちろん、異空間周辺を人の確認していないエリアを覆ってしまう。

そしてメンバーで転移した、次の場所は、俺たちの山荘。

ちょっと、山荘で休憩と食事をするためにだ。

腹が減っては魔力も集中力も落ちてしまう。

山荘に到着して、急いで全員で用意する。

俺は異空間に入れている、買っておいた食べ物を出していく。

その間にも結界で覆っているところでも、魔物が増えていく。

どこでも、魔物が異空間から出てきている。

徐々に、魔物が出てくるエリアが増えているが、どれくらい魔物がいるのか、そろそろ底をついてきても良いはずだ。

どれだけ、どこに魔物がいるのか、わからないが、そろそろ底をついても良いはずだ。

しかし魔物だって、いつまでも腹ペコのままでいることはできないと思うが。

どうしているのか、わからないが、魔物を待機させるのは、異空間でもできるが、あの魔物たちは、現実に存在する魔物もいるから、それだけ狂暴化させるために、食事抜きなのか?

それとも時間を止めておく方法があるのか?

それならば、あの量の魔物を維持することは可能だろう。

そう考えていると、そんな方法もあるな、と俺は思った。

時間を止める魔法?

時間を止めるには、俺も以前はやったことがある。

皆は食事に入り、俺は、魔物湧出に目を配りながら考える。

目の前に出される皿に載っている食べ物を、無意識で摘まみながら口に入れて噛んでいく………

時々、誰かが俺の口に何かを入れてくれる。

全部のエリアに検索魔法を展開することは、簡単なことでできることではないが、それでもやり続けていると、慣れてくる。

誰かが、俺の額から流れる汗を拭いてくれる。

しかし、もうだいぶ慣れてきた。

鑑定魔法を、すべてではなく一部を異空間の存在を確認してみる。

この世界に出現させるためには、この世界に、つなげなければいけない。

魔物が湧出している所は別として、つながっている部分があるはずだ。

俺は、索敵魔法で何を見ているのか?

敵と言う意味で見ているが、それを切り替えて異空間を探してみる。

それを見つけて、俺は異空間を結果魔法で覆う。

出た魔物は、しょうがないが、今から出ようとする魔物を出れないようにする。

俺が何をしているか気が付いたジャネットが「さすがです、ご主人様」と言う声は聞こえた。

それを聞いてメンバー全員が、俺がしていることを、知ることになった。

もう、そろそろ食事は食べ終えた人は、自分で索敵魔法を展開している。

俺の魔力をたどることをして探している。


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