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第629話 神の国(神聖ジェラルディン国)3
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第629話 神の国(神聖ジェラルディン国)3
やっと悪魔つきの教皇を解放することができて、これで安心して帰ることができる。
しかし、そうはいかなかった。
しばらくは教皇はベットの上で指揮をとるそうだが、俺たちにお呼びがかかった。
あのあと神官から聞いた話をまとめると、初めは、あまり変化はなかったみたいだけど、後から徐々に異変が多くなったそうだ。
人間の言葉を話さなくなったり、食事を撒き散らしたり、唾を吐いたり、ギャーギャー騒いだりしていたらしいんだけど、やっと数人がかりで押さえつけて、あの部屋に監禁したらしい。
その時にも死人が数人出たとのこと。
しかし大袈裟にしてしまうと信者に影響が出るため、できなかったということを言っていた。
それで、あんな暴挙に及んだらしい。
全くもって、こっちとしては大迷惑だ。
しかし、あの時、悪魔を消した時に、鑑定魔法で悪魔を探してみると、世界中に散らばっていることが判明した。
どちらかというと魔族よりも多いくらいだが、魔族は以前、大勢で攻めてきたから減っているのか、何か大規模なことを考えているのか?
しかし悪魔なんて、どこに住んでいるのか?
「ねぇ、ジャネット、悪魔はどこに住んでいるの? 俺、今まで悪魔なんて、あったことがないから」
「そうですね、私も言ったように見た事はありませんからはっきりとはわかっていないんですけど、魔族と同じように出現するんじゃないでしょうか?」
「ということは?」
「異次元でしょか? 別の世界からきているとしか?」
「じゃ、2つの次元が干渉しているということ?」と話しているところに教皇と会う時間になった。
*
教皇が「今回のことは、大変、世話になった」とベットの上から頭を下げることなく言われた。
まぁ教皇だからしょうがないのか? 頭を下げることができないのか?
何かの事情があるかもしれないからいいけど‥‥‥
本人は取り憑かれた経緯もわかっていないみたいだし、そのあいだのこともわかっているんだろうか?
俺たちメンバー全員が教皇との謁見をすることになったが、その前に神官の1人から、悪魔のことは、あまり話さないで欲しいと言われた。
教皇が悪魔つきになったことは、ごく一部の幹部と衛士しか知らないらしい。
どこに聞き耳があるか、わからないからと言われた。
しかし謁見と言っても、正式ではなく、教皇はベットの上で行い私室で行うとのこと。
俺は早く帰りたい。
俺たちが大きな扉の前に案内されると、盛大に音楽が鳴り「勇者さま、一行のおなり~~~」と言われて驚いた。
豪勢な装飾が施された扉がゆっくりと内側から開けられて俺たちメンバー全員が中に入っていくと、大きな部屋の中には女官や侍女が多数いた。
この部屋には教皇が女性と言う事でもあり、女性の数の方が多い。
俺たちは案内されるままに教皇が寝ているベットの前まできて片膝を床について跪いた。
教皇「勇者クリスよ、この度は感謝している」と偉そうにい言う。
「はっ、教皇様におかれましては、これからも活躍してもらわねばなりませんよえ、私のしたことなど大した事ではありません」と、これも神官から、こう言ってくれって言われていること。
はぁ、なんだか嫌になる。
と言って教皇は、他のものを下がらせた。
部屋には俺たちメンバーと教皇だけになり、他のものはいない。
と当然、教皇の口調がわかった。
「堅苦しい挨拶は、もういいじゃろう」
俺が顔を上げると教皇は俺をみていた。
あまりにもじーっと何も言わずに俺を見ているもんだから「あの、何か?」
「そろそろ本題に入ろうか? 勇者よ、貴殿のことは調べ尽くしている、本も出ているしな」
「‥‥‥」
「あの本を書いた者がメンバーの中におると聞いているが‥‥‥?」
コリンが渋々、手を上げる。
「おおっ、お前が勇者物語を書いておるのか?」
「はい」
「あの本は本当に良くかけておる、人気が出るものわかる」
「はい、ありがとうございます」
「しかし、誇張し過ぎている部分があることが気に食わぬ」
「えっ?」
「嘘はいかんぞ」
「?」
「まぁ話の展開上、書いたと思われるが、嘘はいかん」
「あ、あの、どの部分が嘘だと?」
「本の中に書いてあったじゃろう、過去に行ったとか。その部分のことじゃ」
「あっ」
「いくら魔法が使うのが得意と言っても、人が過去に行けるわけないじゃろ。それともう一つ、我々が信仰しておる神レイチェル様にあったことがあるようなことも書いているのは、見逃せんのじゃ」
あまりのいいように俺は腹が立ってきた。
コリン「あの、嘘は書いていないんですが」
「そんなことなかろう? ここでは誰もいないのじゃ、真実のみを申してみよ」
コリンよりもイザベラが怒ったような顔をして
「あの教皇様、どうして嘘だと言われるのか、わかりませんが?」とイザベラ
「まぁ仲間内を庇いたいのはわかるが目の余る行動だぞ」
そこに出てきたのが「わたくしはオーリス王国の姫、シャーロットにございます」
またまた出てきたのが「わたくしも勝手に、紹介させていただきますがライオネル公国の皇太女のセラフィーナでございます、教皇様」
「おおっ、そなたたちは以前、あったことがあるな」
シャーロットが「あの勇者物語は、ここにいるコリンが書いた者ですが、嘘や偽りはありません」
セラフィーナが「はい、それはわたくしも証明いたします」
「何、仲間内でそこまで嘘を言うのか」
シャーロット「信じていただけないのもあまりにも不可思議なことですから、しょうがありませんが事実にございます」
「なんと全員が揃って私を馬鹿にするのか?」
と言った瞬間に俺が立ち上がった。
「では、証明して見せましょう、この手をとる自信があるならですが」
教皇は、ちょっと躊躇して俺の手を最終的に取った。
こんな人物と手を繋ぐのは嫌だけど、コリンのためにもしょうがない
コリンの名誉を守るためにも、教皇には納得してもらわなければ。
本当なら教皇を説得することなく全員で帰ることも考えたが、それじゃ、楽しくない。
教皇の手を取って転移した先は過去。
転移をすると教皇は俺の手を必死に縋りついた。
もちろん教皇に見せるものは、自分自身がどれほど悪魔に取り付かれていたかと言う事。
数時間前のことになるが教皇にとっては、考えもしないこと。
自分の目で自分が何をしたのか、みることになろうとは思わないだろう。
実体化しているのに俺の手や服をしっかりと握っている。
俺の後ろに立ちながら、目を見開いて見ている。
次第に腰が抜けたようになって地面に座ってしまった。
教皇に見せたのは、最後の俺たちの戦いに入る前の場面。
壁を壊して目を真っ赤にして出てくる場面。見せたのは数秒‥‥‥
あまりにも体がガタガタ震えだしたので、俺は帰還した。
俺は教皇をベットに寝かせようとしたが、俺の手を教皇は離さなかった。
いまだに自分が悪魔に取り憑かれた恐怖にはい取り憑かれている。
「教皇様、今、あなたが見たものは全て嘘じゃない」
「えっ」と言いながら俺を見上げる。
「あの赤い目を見たでしょう? あれが教皇様だ。あなたはあまりにも猜疑心が強く、人を信じようともしない、二つの国の王女から言われても、訂正することもなく疑いをかてきた。だからどうしようもなかった。真実を見せるしか‥‥‥」
「あ、あの赤い目をしていたのが私ですか?」
「そうです」
「あんな爪を尖らせて牙も生やしているのが私ですか?」
「そうです」
「牙を生やそうとも、目が赤いのも、見てもわからないんですか、自分だってことが? 教皇が悪魔に取り憑かれていたなんて、知れたら大問題ですね」
教皇は「み、見たら分りました。でもあまりにも信じられなくて」
「そうですね、あなたはそうやっていろいろなほどから目をつぶってきた。目の前で見たことさえも信じようとしないで」
俺の服が引っ張られた。
引っ張られた方を見るとコリンだった。
「クリス、もういいよ」と泣き声
やっと悪魔つきの教皇を解放することができて、これで安心して帰ることができる。
しかし、そうはいかなかった。
しばらくは教皇はベットの上で指揮をとるそうだが、俺たちにお呼びがかかった。
あのあと神官から聞いた話をまとめると、初めは、あまり変化はなかったみたいだけど、後から徐々に異変が多くなったそうだ。
人間の言葉を話さなくなったり、食事を撒き散らしたり、唾を吐いたり、ギャーギャー騒いだりしていたらしいんだけど、やっと数人がかりで押さえつけて、あの部屋に監禁したらしい。
その時にも死人が数人出たとのこと。
しかし大袈裟にしてしまうと信者に影響が出るため、できなかったということを言っていた。
それで、あんな暴挙に及んだらしい。
全くもって、こっちとしては大迷惑だ。
しかし、あの時、悪魔を消した時に、鑑定魔法で悪魔を探してみると、世界中に散らばっていることが判明した。
どちらかというと魔族よりも多いくらいだが、魔族は以前、大勢で攻めてきたから減っているのか、何か大規模なことを考えているのか?
しかし悪魔なんて、どこに住んでいるのか?
「ねぇ、ジャネット、悪魔はどこに住んでいるの? 俺、今まで悪魔なんて、あったことがないから」
「そうですね、私も言ったように見た事はありませんからはっきりとはわかっていないんですけど、魔族と同じように出現するんじゃないでしょうか?」
「ということは?」
「異次元でしょか? 別の世界からきているとしか?」
「じゃ、2つの次元が干渉しているということ?」と話しているところに教皇と会う時間になった。
*
教皇が「今回のことは、大変、世話になった」とベットの上から頭を下げることなく言われた。
まぁ教皇だからしょうがないのか? 頭を下げることができないのか?
何かの事情があるかもしれないからいいけど‥‥‥
本人は取り憑かれた経緯もわかっていないみたいだし、そのあいだのこともわかっているんだろうか?
俺たちメンバー全員が教皇との謁見をすることになったが、その前に神官の1人から、悪魔のことは、あまり話さないで欲しいと言われた。
教皇が悪魔つきになったことは、ごく一部の幹部と衛士しか知らないらしい。
どこに聞き耳があるか、わからないからと言われた。
しかし謁見と言っても、正式ではなく、教皇はベットの上で行い私室で行うとのこと。
俺は早く帰りたい。
俺たちが大きな扉の前に案内されると、盛大に音楽が鳴り「勇者さま、一行のおなり~~~」と言われて驚いた。
豪勢な装飾が施された扉がゆっくりと内側から開けられて俺たちメンバー全員が中に入っていくと、大きな部屋の中には女官や侍女が多数いた。
この部屋には教皇が女性と言う事でもあり、女性の数の方が多い。
俺たちは案内されるままに教皇が寝ているベットの前まできて片膝を床について跪いた。
教皇「勇者クリスよ、この度は感謝している」と偉そうにい言う。
「はっ、教皇様におかれましては、これからも活躍してもらわねばなりませんよえ、私のしたことなど大した事ではありません」と、これも神官から、こう言ってくれって言われていること。
はぁ、なんだか嫌になる。
と言って教皇は、他のものを下がらせた。
部屋には俺たちメンバーと教皇だけになり、他のものはいない。
と当然、教皇の口調がわかった。
「堅苦しい挨拶は、もういいじゃろう」
俺が顔を上げると教皇は俺をみていた。
あまりにもじーっと何も言わずに俺を見ているもんだから「あの、何か?」
「そろそろ本題に入ろうか? 勇者よ、貴殿のことは調べ尽くしている、本も出ているしな」
「‥‥‥」
「あの本を書いた者がメンバーの中におると聞いているが‥‥‥?」
コリンが渋々、手を上げる。
「おおっ、お前が勇者物語を書いておるのか?」
「はい」
「あの本は本当に良くかけておる、人気が出るものわかる」
「はい、ありがとうございます」
「しかし、誇張し過ぎている部分があることが気に食わぬ」
「えっ?」
「嘘はいかんぞ」
「?」
「まぁ話の展開上、書いたと思われるが、嘘はいかん」
「あ、あの、どの部分が嘘だと?」
「本の中に書いてあったじゃろう、過去に行ったとか。その部分のことじゃ」
「あっ」
「いくら魔法が使うのが得意と言っても、人が過去に行けるわけないじゃろ。それともう一つ、我々が信仰しておる神レイチェル様にあったことがあるようなことも書いているのは、見逃せんのじゃ」
あまりのいいように俺は腹が立ってきた。
コリン「あの、嘘は書いていないんですが」
「そんなことなかろう? ここでは誰もいないのじゃ、真実のみを申してみよ」
コリンよりもイザベラが怒ったような顔をして
「あの教皇様、どうして嘘だと言われるのか、わかりませんが?」とイザベラ
「まぁ仲間内を庇いたいのはわかるが目の余る行動だぞ」
そこに出てきたのが「わたくしはオーリス王国の姫、シャーロットにございます」
またまた出てきたのが「わたくしも勝手に、紹介させていただきますがライオネル公国の皇太女のセラフィーナでございます、教皇様」
「おおっ、そなたたちは以前、あったことがあるな」
シャーロットが「あの勇者物語は、ここにいるコリンが書いた者ですが、嘘や偽りはありません」
セラフィーナが「はい、それはわたくしも証明いたします」
「何、仲間内でそこまで嘘を言うのか」
シャーロット「信じていただけないのもあまりにも不可思議なことですから、しょうがありませんが事実にございます」
「なんと全員が揃って私を馬鹿にするのか?」
と言った瞬間に俺が立ち上がった。
「では、証明して見せましょう、この手をとる自信があるならですが」
教皇は、ちょっと躊躇して俺の手を最終的に取った。
こんな人物と手を繋ぐのは嫌だけど、コリンのためにもしょうがない
コリンの名誉を守るためにも、教皇には納得してもらわなければ。
本当なら教皇を説得することなく全員で帰ることも考えたが、それじゃ、楽しくない。
教皇の手を取って転移した先は過去。
転移をすると教皇は俺の手を必死に縋りついた。
もちろん教皇に見せるものは、自分自身がどれほど悪魔に取り付かれていたかと言う事。
数時間前のことになるが教皇にとっては、考えもしないこと。
自分の目で自分が何をしたのか、みることになろうとは思わないだろう。
実体化しているのに俺の手や服をしっかりと握っている。
俺の後ろに立ちながら、目を見開いて見ている。
次第に腰が抜けたようになって地面に座ってしまった。
教皇に見せたのは、最後の俺たちの戦いに入る前の場面。
壁を壊して目を真っ赤にして出てくる場面。見せたのは数秒‥‥‥
あまりにも体がガタガタ震えだしたので、俺は帰還した。
俺は教皇をベットに寝かせようとしたが、俺の手を教皇は離さなかった。
いまだに自分が悪魔に取り憑かれた恐怖にはい取り憑かれている。
「教皇様、今、あなたが見たものは全て嘘じゃない」
「えっ」と言いながら俺を見上げる。
「あの赤い目を見たでしょう? あれが教皇様だ。あなたはあまりにも猜疑心が強く、人を信じようともしない、二つの国の王女から言われても、訂正することもなく疑いをかてきた。だからどうしようもなかった。真実を見せるしか‥‥‥」
「あ、あの赤い目をしていたのが私ですか?」
「そうです」
「あんな爪を尖らせて牙も生やしているのが私ですか?」
「そうです」
「牙を生やそうとも、目が赤いのも、見てもわからないんですか、自分だってことが? 教皇が悪魔に取り憑かれていたなんて、知れたら大問題ですね」
教皇は「み、見たら分りました。でもあまりにも信じられなくて」
「そうですね、あなたはそうやっていろいろなほどから目をつぶってきた。目の前で見たことさえも信じようとしないで」
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