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第572話 救世主への道29(レジーナ王国編)
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第572話 救世主への道29(レジーナ王国編)
俺は倉庫を襲った魔法師だと皇女殿下のアレキサンドリアに告げた。
アレキサンドリアは驚いて目を大きくあけているが徐々に正常に起動してくれた。
「あなたが、倉庫を襲った魔法師?」
「そうです」
「でも、倉庫には大量の物資があったはず‥‥‥それをあなた1人で‥‥‥」
「いいえ、仲間がいます」
さぁ、どう出るアレキサンドリア‥‥‥
「それが本当なら、すごい‥‥‥」と目がキラキラさせて俺を見る。
いや、若い子ならいいけど、40すぎのおばちゃんじゃ‥‥‥
俺、今、19歳だから母親と同じ?
「本当にクリス公爵様が、魔法師なんですか?」
「はい、そうです、それと少し重要な話があるんですが」
「はい、なんでしょう」
「今、国で起きていることは理解していますね」
「はい、報告に上がってきますから、ある程度は」
「あなたが住むエイダン帝国は、隣のレジーナ王国に戦争を仕掛けようとしているのはわかっていますか?」
「はい、でも、でも‥‥‥」
なんだか糾弾するような感じで心がとがめる。
でも強く言っておかないと本当に関係ない人なのかどうかわからない。
「俺は、倉庫を襲って物資をみんな貰いました。そしてレジーナ王国に向けられた巨大な亀も倒しました。
「えっ、亀?」
「そうです、亀です、それも超がつくくらい巨大な」
「ちょっと、待ってください、巨大な亀って?」
「あなたは知りませんか? 山ほど大きい亀を戦争の道具として人工的に育てていることも、また、それを実際に使ったことも」
「し、知りません‥‥‥」と驚いた顔
「この城よりも大きい、本当に山のような亀を人工的に研究しているところがあるんでしょうね、今回は、それを使ったわけですよ」
「ほ、ほんとうなんですね、クリス公爵の言葉を信じようとする自分と、そんな悪いことするわけがないと思う自分がいる‥‥‥」
「そうですね、そんな悪いことをして人の命を粗末にするなんて、愚かですよね」
「はい、私もそう思います」
「そういえば、侍女さんが入れてくれた紅茶と持ってきてくれたクッキーは食べないように」
「えっ、どうしてですか?」
「それは毒が入っているからですよ」
「毒?」
「はい、麻薬と言う毒です」
「そんな麻薬なんて‥‥‥」と青い顔をしている。
念話で『ジャネット、こちらに転移させるから、水を入れるものをもらうよ、あとカップもね』
『どうぞ、ご主人さま』
俺は魔法を使って、水を入れる壺を取り出した、それに水魔法で水を出して入れる。
そして水をお湯にして、茶葉は汚染はなかつたので、その茶葉を使って紅茶を淹れた。
それを王女に差し出す。
「これは安全ですよ。飲むか飲まないかは、あなた次第ですが」
「飲みます、たとえ毒が入っていてもあなたに殺されるなら」
王女はカップを受け取ってフーフー冷ますようにして飲んでいる。
「美味しい」
「そうでしょう」
「今までとは全然、違う味、どうしてですか?」
「それは、今まで、城の中で飲んでいたものや、食べていたものは、さっきいたように麻薬が入っているからです」
「あなたは、まだ感染が少なかった。感染と言うよりも麻薬成分を主とした薬といった方が良いかもしれませんね」
「くすり?」
「はい、薬ですね。その薬をどれくらい飲むとなると影響がでてくるのか、わかりませんが、わざと食事やアルコール、飲み物に混ぜるという方法もあります」
「そ、そんな恐ろしいこと、誰が考えているんですか?」
「それは……まだ、確定の域をだませんんので……しかし、その影響下にあるのは、王と第一王子と言うことはわかっています」
「えっ、お父様とダニエルお兄様が?」
「はい、薬で正常な判断ができなくなって戦争に突入しようとしています」
「そ、そんな、どうしてもお父様にきいても、戦争をする理由をおっしゃってくれないのは……」
「はい、薬が理由かと」
「でも、それを仕組んでいる人の目星はついているんでしょう」
「はい」
「誰なのですか?」
「先ほども言いましたように憶測の域もでず、推測になりますよ」
かなり、色が濃いいけど。
「教えてください」
俺は王女の顔をじっと見る。
「それは、あなたのすぐ上の兄です」
「えっ、ルーカスお兄様?」
「はい、そうです」
「えっ、でも、でも、ルーカスお兄様は、すごく兄弟になかでもお優しくて……」
「演技していたんでしょうね」
「証拠はあるのですか?」
「はい、実は、あなたに会う前に、ルーカスに接近を試みたんですよ」
「えっ、そうなんですか?」
「はい、私と会ったあと、懇意にしている公爵に会いにいっているんですよ」
「え~と、確かお兄様が、懇意にしている公爵は、トラヴィス公爵ですね」
「俺は、ルーカス王子に会った後、王子が教えてくれたトラヴィス公爵の屋敷をみはっていたんですよ。
そうしたら、すぐに馬車でルーカス王子がきましてね。
中の会話を聞くことができたんです。
俺も、まさかと思いましたが、話の内容からすると、主犯格はルーカスですね。しかし、まだ証拠がないんですよ」
「まだ、話をきいただけで、証拠が集まっていないということですか?」
「はい、その通りです」
「ですから決定的ではないと……」
「そうです」
「クリス公爵様は、犯人はルーカスお兄様だと思っているんですね」
「はい、間違いなく」
「では、クリス公爵様は、これから、どうすると……」
「……俺は平和な世の中を考えています。いま、この国では王、二人の王子は、罪を犯しました。
王とダニエル王子は他国に戦争を仕掛けようとしています。
そしてなによりも、あんな巨大なカメを人工的に作ってしまったことです。
たぶん、あんな山ほどもあるけカメを、放置しておけば、レジーナ王国だけでは終わりません。
世界を亡ぼす可能性があった訳ですから。
「世界を亡ぼす?」
「はい」
「人間の手では余るほどの怪物を作っていました」
「それほどのものですか?」
「そうです、たぶん、兵士や騎士や冒険者程度では、倒すことも足を止めることも不可能だったでしょう」
「それほどの……」
「あそこに山が見えますよね」
「はい」
「あの山より大きいですから」
「そこまで大きいんですか?」
「はい」
「そんな大きなものが、どこにいたんでしょうか?」
「まだ、そこまで追跡していませんが、他にもいる可能性もありますよ、たぶんですが、山が多いところの谷か地下だと思えます。動かなければ山と思わせておけばいい訳ですから」
「山のように大きいカメ……想像もつきません」
「でも、事実ですよ」
「あんな巨大すぎるカメが、国を滅ぼして人を食っていく想像できますか?」
「想像するだけで、体に震えがおきます」
「でも、それを実際に作った人物がいるんですよ」
「はい、そんなことをしたら大変な天災だと思います。怖いです、怖すぎます」
「ですから、王と王子二人に退位していただく」
「えっ、そんなことができるんですか?」
「はい、俺がやる気になれば……」
「しかし、そのあとの国政は、どうするんですか?」
「そこなんですよ、あなた王さま、やりませんか?」
「えっ、私ですか?」
「はい」
「でも、わたくしは、今まで兄とはちがい国政に関わっていないんです」
「だれか、支援してくれる人は?」
「それなら、いますが、でも、その方は伯爵で、かなり離れた領地にいますので」
「辺境伯ですか?」
「はい、そうです」
「ということはチカラも持っていますよね」
「はい、それはもちろん、他国の侵入を許さないように守るのが辺境伯の役目ですから」
「その伯爵の名前は?」
「クロード伯爵です」
「場所は?」
王女は棚から地図を取り出してテーブルに広げ教えてくれた。
「ここです」
レジーナ王国に近い、と言うことはカメのことは知っている可能性が大きい。
なので話をしやすいはず……
反対のほうこうだったら、簡単ではないけど、領地を巨大なカメが通っているんだ、しっていないはずはない。
俺は王女が自筆で書いて親書をもらって、証として返す約束をしてネックレスを預かった。
俺は倉庫を襲った魔法師だと皇女殿下のアレキサンドリアに告げた。
アレキサンドリアは驚いて目を大きくあけているが徐々に正常に起動してくれた。
「あなたが、倉庫を襲った魔法師?」
「そうです」
「でも、倉庫には大量の物資があったはず‥‥‥それをあなた1人で‥‥‥」
「いいえ、仲間がいます」
さぁ、どう出るアレキサンドリア‥‥‥
「それが本当なら、すごい‥‥‥」と目がキラキラさせて俺を見る。
いや、若い子ならいいけど、40すぎのおばちゃんじゃ‥‥‥
俺、今、19歳だから母親と同じ?
「本当にクリス公爵様が、魔法師なんですか?」
「はい、そうです、それと少し重要な話があるんですが」
「はい、なんでしょう」
「今、国で起きていることは理解していますね」
「はい、報告に上がってきますから、ある程度は」
「あなたが住むエイダン帝国は、隣のレジーナ王国に戦争を仕掛けようとしているのはわかっていますか?」
「はい、でも、でも‥‥‥」
なんだか糾弾するような感じで心がとがめる。
でも強く言っておかないと本当に関係ない人なのかどうかわからない。
「俺は、倉庫を襲って物資をみんな貰いました。そしてレジーナ王国に向けられた巨大な亀も倒しました。
「えっ、亀?」
「そうです、亀です、それも超がつくくらい巨大な」
「ちょっと、待ってください、巨大な亀って?」
「あなたは知りませんか? 山ほど大きい亀を戦争の道具として人工的に育てていることも、また、それを実際に使ったことも」
「し、知りません‥‥‥」と驚いた顔
「この城よりも大きい、本当に山のような亀を人工的に研究しているところがあるんでしょうね、今回は、それを使ったわけですよ」
「ほ、ほんとうなんですね、クリス公爵の言葉を信じようとする自分と、そんな悪いことするわけがないと思う自分がいる‥‥‥」
「そうですね、そんな悪いことをして人の命を粗末にするなんて、愚かですよね」
「はい、私もそう思います」
「そういえば、侍女さんが入れてくれた紅茶と持ってきてくれたクッキーは食べないように」
「えっ、どうしてですか?」
「それは毒が入っているからですよ」
「毒?」
「はい、麻薬と言う毒です」
「そんな麻薬なんて‥‥‥」と青い顔をしている。
念話で『ジャネット、こちらに転移させるから、水を入れるものをもらうよ、あとカップもね』
『どうぞ、ご主人さま』
俺は魔法を使って、水を入れる壺を取り出した、それに水魔法で水を出して入れる。
そして水をお湯にして、茶葉は汚染はなかつたので、その茶葉を使って紅茶を淹れた。
それを王女に差し出す。
「これは安全ですよ。飲むか飲まないかは、あなた次第ですが」
「飲みます、たとえ毒が入っていてもあなたに殺されるなら」
王女はカップを受け取ってフーフー冷ますようにして飲んでいる。
「美味しい」
「そうでしょう」
「今までとは全然、違う味、どうしてですか?」
「それは、今まで、城の中で飲んでいたものや、食べていたものは、さっきいたように麻薬が入っているからです」
「あなたは、まだ感染が少なかった。感染と言うよりも麻薬成分を主とした薬といった方が良いかもしれませんね」
「くすり?」
「はい、薬ですね。その薬をどれくらい飲むとなると影響がでてくるのか、わかりませんが、わざと食事やアルコール、飲み物に混ぜるという方法もあります」
「そ、そんな恐ろしいこと、誰が考えているんですか?」
「それは……まだ、確定の域をだませんんので……しかし、その影響下にあるのは、王と第一王子と言うことはわかっています」
「えっ、お父様とダニエルお兄様が?」
「はい、薬で正常な判断ができなくなって戦争に突入しようとしています」
「そ、そんな、どうしてもお父様にきいても、戦争をする理由をおっしゃってくれないのは……」
「はい、薬が理由かと」
「でも、それを仕組んでいる人の目星はついているんでしょう」
「はい」
「誰なのですか?」
「先ほども言いましたように憶測の域もでず、推測になりますよ」
かなり、色が濃いいけど。
「教えてください」
俺は王女の顔をじっと見る。
「それは、あなたのすぐ上の兄です」
「えっ、ルーカスお兄様?」
「はい、そうです」
「えっ、でも、でも、ルーカスお兄様は、すごく兄弟になかでもお優しくて……」
「演技していたんでしょうね」
「証拠はあるのですか?」
「はい、実は、あなたに会う前に、ルーカスに接近を試みたんですよ」
「えっ、そうなんですか?」
「はい、私と会ったあと、懇意にしている公爵に会いにいっているんですよ」
「え~と、確かお兄様が、懇意にしている公爵は、トラヴィス公爵ですね」
「俺は、ルーカス王子に会った後、王子が教えてくれたトラヴィス公爵の屋敷をみはっていたんですよ。
そうしたら、すぐに馬車でルーカス王子がきましてね。
中の会話を聞くことができたんです。
俺も、まさかと思いましたが、話の内容からすると、主犯格はルーカスですね。しかし、まだ証拠がないんですよ」
「まだ、話をきいただけで、証拠が集まっていないということですか?」
「はい、その通りです」
「ですから決定的ではないと……」
「そうです」
「クリス公爵様は、犯人はルーカスお兄様だと思っているんですね」
「はい、間違いなく」
「では、クリス公爵様は、これから、どうすると……」
「……俺は平和な世の中を考えています。いま、この国では王、二人の王子は、罪を犯しました。
王とダニエル王子は他国に戦争を仕掛けようとしています。
そしてなによりも、あんな巨大なカメを人工的に作ってしまったことです。
たぶん、あんな山ほどもあるけカメを、放置しておけば、レジーナ王国だけでは終わりません。
世界を亡ぼす可能性があった訳ですから。
「世界を亡ぼす?」
「はい」
「人間の手では余るほどの怪物を作っていました」
「それほどのものですか?」
「そうです、たぶん、兵士や騎士や冒険者程度では、倒すことも足を止めることも不可能だったでしょう」
「それほどの……」
「あそこに山が見えますよね」
「はい」
「あの山より大きいですから」
「そこまで大きいんですか?」
「はい」
「そんな大きなものが、どこにいたんでしょうか?」
「まだ、そこまで追跡していませんが、他にもいる可能性もありますよ、たぶんですが、山が多いところの谷か地下だと思えます。動かなければ山と思わせておけばいい訳ですから」
「山のように大きいカメ……想像もつきません」
「でも、事実ですよ」
「あんな巨大すぎるカメが、国を滅ぼして人を食っていく想像できますか?」
「想像するだけで、体に震えがおきます」
「でも、それを実際に作った人物がいるんですよ」
「はい、そんなことをしたら大変な天災だと思います。怖いです、怖すぎます」
「ですから、王と王子二人に退位していただく」
「えっ、そんなことができるんですか?」
「はい、俺がやる気になれば……」
「しかし、そのあとの国政は、どうするんですか?」
「そこなんですよ、あなた王さま、やりませんか?」
「えっ、私ですか?」
「はい」
「でも、わたくしは、今まで兄とはちがい国政に関わっていないんです」
「だれか、支援してくれる人は?」
「それなら、いますが、でも、その方は伯爵で、かなり離れた領地にいますので」
「辺境伯ですか?」
「はい、そうです」
「ということはチカラも持っていますよね」
「はい、それはもちろん、他国の侵入を許さないように守るのが辺境伯の役目ですから」
「その伯爵の名前は?」
「クロード伯爵です」
「場所は?」
王女は棚から地図を取り出してテーブルに広げ教えてくれた。
「ここです」
レジーナ王国に近い、と言うことはカメのことは知っている可能性が大きい。
なので話をしやすいはず……
反対のほうこうだったら、簡単ではないけど、領地を巨大なカメが通っているんだ、しっていないはずはない。
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