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第571話 救世主への道28(レジーナ王国編)

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第571話 救世主への道28(レジーナ王国編)

ルーカス王子が俺を裏切っていた‥‥‥ショックを受けていた。

あのルーカスが、今回のことを仕組んだ主犯格?

『ご主人さま、一度、戻ってください』とジャネットから。

俺が宿に戻ると全員が、もう知っている。

「クリス、あんな信用していたのに」とアリシア

「うん、そうだね、人って汚いね」

どうしてルーカスは俺に嘘をついたのか?

人の良さそうな顔をしているのに、人は見た目で判断できない。

これでターゲットは、3人の王族とトラヴィス公爵、ヴィクター公爵になった。

でも、こんな汚い王族が支配する国は、どうしようもない国だ。

どうするか?

しかし、相変わらずレジーナ王国のアリシアににている姫は狙われ続けている。

視界、悪い奴らを、どうにかしても、国政ができなくなる。

まぁ文官たちが優秀だったら、国は維持できるけど。

そんなことをしても、長くは続かない。やはり信頼できるトップが必要になる。

俺は行動を起こす前に、他の王族を確認することになってしまった。

なんだか人を信用できない。

城の中を検索魔法で確認していく、しかしルーカスは50歳くらいだから、それよりも下の王族を探すことにした。

たぶん、奥さんが多くいるので、それなりにいると思われるが‥‥‥なんで、俺がこんなところまできて、こんなことをしなければならないのか、はぁ、もう、精神的に疲れるよ。

城で王族を見つけていく、この国は、知らないが、姫では王になれないという法律があることもあるので、やはり男性の王子を見つける。

やはり昼間だから、城にいるやつもいれば、どこかに行っている奴もいる、そんなおり俺は、はたっと思いついた。

図書室に行ってみようと。

本が多く置いてある部屋を検索すると、あった。

王族が暮らす階の端っこに図書室があった、

そこに王族がいないか探してみる。

今は昼間で勤務時間だったりするけど、勤務が明けた人もいるかもしれない。

その中で軍の服を着ている人はいない‥‥‥

煌びやかなドレスを着込んだ婦人が1人いる。

この本が置いてある図書室には、この1人だけだ。

その夫人が座るテーブルの上にも本が数冊、積み上げている。

俺が転移してきて姿を現しながら婦人に近寄る。

婦人のドレスを見ると、凝った刺繍がしてあり生地もいいと思われるのを着ている。

「あの、ここ座ってもいいですか?」と俺がいうと婦人は、顔を上げた、周りを見渡しながら笑って「ご遠慮なさらず、どうぞ」

他にもテーブルが空いているのに、俺がここに座ることがおかしかったのか?

王族と思われる婦人は何を読んでいるのか?

本の表紙を見てみると魔法についての本だった。

よかった法律とかじゃなくて‥‥‥

「魔法に興味がおありですか?」と聞いてみた。

婦人はうるさそうに顔を上げて「ええ、あなたも知っているでしょう、倉庫にあった物資が突然、無くなったのを」

「ええ、聞きました、不思議ですね、実はですね、私も、魔法じゃないかって思って探しにきたんですよ」

「まぁ、あなたも、そう思ってらっしゃるの」

「はい、だって不思議じゃないですか?」

「ええ、そうね」

「一夜にして、倉庫にあったものがなくなるなんて」

「そこでね、私も魔法じゃないかって思って調べているのよ」

「私と同じですね」

「‥‥‥」

「あなた、私を知らないの? それとも、どこかの貴族の方、、それとも他国の王族?」と不審者だと思われているみたい。

「ええ、私は最近、公爵になったばかりでして」と本当のことを言った。

「まぁ、そうなの、若くしてお父様を亡くしたのね」

父親が死んだで、あとをついだと思っているみたい。

「それで、ちょっと城に用があってきたんですよ」

「あなた、よっぽど社交界が嫌いなのね」

「えっ、どうしてですか? まぁ嫌いですね」

「そうでしょうとも、社交界に出ている方だったら私を知っているはずですもの」

「そうなんですか?、そんなに有名な方とは露知らず申し訳ありません」

「まぁ、いいわ、私のことを紹介しておくわね」

「はいお願いいたします」

「私はこの国の第3王女でアレキサンドリアといいます」

「あ、これは皇女殿下でしたか、失礼しました」と頭を下げておいて演技を続け。

「あなた‥‥‥いいえ、いいわ」と皇女殿下

「それでいい本は見つかりましたか?」

「いいえ、倉庫に入っているものを数時間だけで持ち去ってしまうなんて、そんな魔法の事は書いていないわ。
クリス公爵だったかしら、あなたは知っていないの?」

「そうですね、知っていなくもないですが‥‥‥」

「えっ、知っているの?」

「はい、少し聞いたことがあります」

そこに司書の男性がきて、「皇女殿下、今、誰もいないからといって、ここは図書室ですぞ」

「あっ、そうだったわね、クリス公爵、これから空いている部屋で続きを聞かせてくださらない」

「いいですよ。紅茶でもいただければ‥‥‥」

「ええ、いいですわよ」

「では、いきましょうか?」といって2人で、図書室を出て行ったが、司書の男性が迷惑そうな顔をしていた。

俺たち2人は階段を上っていく。最上階の通路を歩きながら、ある部屋にたどり着いた。

途中、侍女にあったので、何かを頼んでいた。

俺は用心のため、その侍女をマークして、行き先を追う。

もう、裏切られるのは、ごめんだ。

王女が、先に部屋に入り「どうぞ」と俺が中に入っていくと、そこは会議室みたいだった、

言っておくけどベットはない。

テーブルと椅子が置いてあり「空いている椅子に座ってください」と言われた。

壁際には、本棚があり、本がぎっしり置いてある。

俺は空いている椅子に座って待っていると、王女は本を何冊か棚から取ってテーブルにおいた。

王女も俺と反対側のテーブルに座った。

先ほどの侍女は、お湯を沸かしているみたい。

「それで、あなたは魔法の何を知っているんですか?」と急に積極的になってテーブルから身を乗り出して俺に詰め寄る。

「まぁ、落ち着いてください」

「あっ、これは失礼しました」と王女は座り直した。

「王女殿下、あなたは本と魔法のことが大好きなんですね」

「そ、そう見えますか?」

「はい」

「‥‥‥実は、そうなんです」

「兄弟の中でも、私は、他の兄弟とは違い、本が好きで、そしてそれ以上に魔法のことが大好きなんです」

「そうですか、いえ、俺も本が好きですから、そういえば、こんな本があるんですよ」と言って、マントの中から本を一冊だした。

本当は異空間からだしたんだけど、マントの中にあったようにだしてテーブルの上に置いた。

王女は俺がテーブルの上に置いた本を手に取って本に穴が開くほど見ている。

「こ、この本は?」

「俺の知り合いが出している本で勇者物語と言う本です」

「そうですか、初めてみました、ちょっと本を読んでいいですか?」

「ええ、構いませんよ」

そこに先ほどの侍女がノックをして中に入ってきた。

侍女が入れる紅茶の美味しそうな匂いを漂わせている。

テーブルにクッキーを置いていく。

王女は、本を無我夢中で読んでいる。

俺は出されたクッキーを食べようとしたが手を止めた。

このクッキーには麻薬が混入されている。王子との一件がなかったら食べているところだった。

俺は紅茶を飲むこともやめた。

危ない、危ない‥‥‥

王女は本に夢中、侍女さんは出て行ったが、多分、以前、あったが井戸に麻薬成分が入れられているのか?

城の井戸を検索すると、あたりだ。

やり方は以前と同じ方法で入れている。

俺はクッキーをテーブルから移動させた。

王女はパラパラと本をめくり夢中だ。

俺はやることがないので、部屋のカーテンがあるところに行くと、そこにはベランダがあった。

念話で『こちら、クリス、聞こえる?』

『はい、ご主人さま、監視しておりました』

『聞いての通り、王女を捕まえたけど、今のところ進展はなく似ている通りだよ』

『はいそうですね、これからですね、監視を続けておりますので』 念話終了

俺はカーテンの隙間から中を除いて王女の様子を伺う。

王女を見たら、まだ本を読んでいるけど、そろそろ頃合いだろう。

「王女殿下、どうですか、その本は‥‥‥」

「あ、あのクリス公爵、この本を売っていただけませんか、今まで読んだどの本よりも、すごく面白くて‥‥‥」

「では、お近づきの印に、その本を差し上げますよ。その本は、一冊しかないので大切にしてください」

「えっ、一冊しかない本なんですか?」

「そうですよ、それほど貴重な本です」

「わかりました、本当にありがとうございます。大切に読まさせていただきます」

と本を胸に抱いた。

「王女殿下、あなたを信用していいですか?」と直接、聞いてみた。

「素晴らしい本をくださったクリス様を裏切るようなことはしませんわよ、本に誓って、です」

本が神の代わりか? 普通だったら、そこは神に誓ってだろう。

この人が裏切るような人じゃないと思うんだけど人の心は何が渦巻いているかわからない。

「実は、俺が倉庫を襲った魔法子なんです」

「えっ‥‥‥」
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