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第495話 1000年前の世界13

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第495話 1000年前の世界13

悩んだ末、なりいきに任せることにした。

ヒルダが一番、気にしていることは国のことじゃないから、また、元のような生活ができること。

王の血筋だからといって簡単に誰でも王になれる事は無い。

王になるためには勉強も必要だし、第一に慕われなければ下のものはついてこない。

今まで城に住んでもいなかったものが急に城に来て王になれるわけはない。

だから兄弟姉妹がどうであれ、ヒルダの継承権をなくせばいいことだけど、多分、それを公のところでする必要がある。

俺たちはちょっと空間で休憩をして、誰もいない路地に5人で出てきた。

そこで透明魔法を使って飛行魔法で空を飛んで城へ行く。

飛行して行くと向こうに城が見えてくる。その方向に飛んでいきながら上空で待機する。

上空で下にある城を見ていると上階にベランダがある。

このままヒルダを城に連れて行くのは不安があるので俺が先ほどの空間を作りアイリスと共にいてもらうことにした。

ちょっとしたことで驚かれても困るからヒルダには、その様子を見ると言っている。

「ヒルダ、危険防止のため、空間に潜んでくれる」

「あっ、そうなんだ、うん、わかった」と納得してくれたので、「アリシア、ヒルダに付き添ってくれる」と頼んだ。

アリシア「うん、わかった」と「コリンはどうする?」と聞くと「いく」とだけ。

異空間にいてもらえれば、いつでも、どこでも呼び出せる。

コリンとアリシアを空間に入ってもらって俺とジャネットで偵察することにした。

ジャネット「ご主人さま、どこに降りましょうか?」

「うん、そうだね、あっ、あそこなんかいいんじゃない?」と言って指差したのは上階のベランダ。

「はい、了解しました」とジャネット

コリンは俺と共に行動することにした。

俺たちはあとは話をせずに念話で会話する。

『よし、ここから中に入ろうか、ちょうど扉も開いているし』と言ってベランダから中に入っていく。

ベランダから中に入ると通路には多くの人が歩いている。

今は城の最上階にいるから、住んでいるのは王族くらいだと思うけど、王族の居住空間は奥になると思う。

しかし、今は昼間なので王族の誰かがいる可能性もある。

まずは兄弟姉妹か王に透明のまま会って見ようと思う。

『ジャネット、誰でもいいから王族らしき人を探してくれる?」

「はい、了解です」と言って見える範囲を転移していくジャネット。

俺が通路を透明の魔法で見えなくなり歩いていると、手が誰かに握られた。

俺は驚いて握った人を見たらコリンだった。

コリンが、にへらと、にやけながら手を握ってきたのだった。

初めてなので驚いたが、まぁ、いいかと思って、そのままにしておいた。

俺は近くの部屋を確認することにした。

索敵魔法で中の様子を伺う。

この部屋は物置らしい。人の気配はない。

次の部屋に行くと、あっ、そうだ、王族がいるところは印があるんだと思い出した。

その印とはドアの前に立つ兵士のこと。

それを見つければいいんだ。うっかりしていた。

ジャネットにも念話で伝えた。

扉の目に警備している兵士がいるところを探した。

そうするとあった、角を曲がったドアの前に兵士が2人立っている。

俺が角の隅にいき部屋の中を索敵魔法で確認してみる。

部屋の中ではドレスを着た女性がいる。デスクに座って仕事をしているみたいだ。

女性は仕事をすることは少ないと思うけど、ここでは結構、頑張って仕事をしている。

中にいる文官が、この女性のことをエイプリル様って言っている。

今は仕事中だから、何も起きないだろうから、マーカーだけつけて、この部屋の監視をやめて、次を探す。

そうするとジャネットから念話が届いた。

『ご主人さま、1人見つけました、男性で名前は、ハロルドというらしいです』

『了解、今からそっち行くよ』とすぐにジャネットの横にコリンの手を握ったまま転移した。

ジャネットが俺とコリンが手を繋いでいるのを見ているけど気にしない。

転移してハロルドにすぐにマーカーをつけた。

そして、次のターゲットを探していく、あと2人だ。

あっと、王も入れた方がいいから3人か

俺たちはジャネットと別れて、また人探しをしている。

そうすると、いた、いた、3人が揃っている。

ジャネットにすぐに連絡をとり戻ってもらった。

俺の横にジャネットが現れて2人して中の話に聞き耳立てる。

「お父様、最近は、私も狙われているような気がして、落ち着いて眠ることもできません」と女性

「うん、なんだか、僕も、いつ毒を守られるかと思うと気が気じゃないね」と男性。

「ああ、わかっておるが、どうしようもないのじゃ」と王らしき人。

「ダイアナ、エリトット、2人とも用心するのじゃ」

女性はダイアナで、男性はエリオットと言うらしい。

この2人は、暗殺には絡んでいないのかな? でも嘘を言っている可能性もある。

俺はすぐにマーカーを3人につけた。

あとは帰ってもいいだろう。

俺たちは透明の状態を継続しながら城を脱出した。

城から離れて適当なところで空間を開いて3人で中に入ろうとした時にコリンは手を離した。

「あー、やっと帰ってきた」とアリシア

「それで、どうでした?」とヒルダ。

「一応、君の兄弟姉妹と父君である王様を見つけて俺の頭に記憶したよ、これで、どこにいようが追跡ができるから」

「へー、そうなんですか?」

「うん、ここからでもわかるから」

「なんだか本当にすごいですね」とヒルダ。

「うん、そうクリスは天才じゃないけど、努力家」とコリン。

「あれ、珍しい」とアリシアから言われて顔を赤くする。

「待っている間にアリシアから色々、聞きました」とヒルダ

「クリス様って、貴族でもあり、そんな魔法の才能があるなんて、すごいですね」

「うん、まあね」

「しかもメンバーが大勢いるということで、そのメンバーの方が全員が女性たちだなんて、ハーレムですね」

なんだか、嫌な意味で言う。

「いつの間にか女性たちが集まってきたんだよ。俺は初めは冒険者になって、その時に3人のパーティーメンバーにあったのが、ここにいるコリンとあと2人だね」

「へー、コリンさんは初期メンバーなんですね」

コリンが指でVサインをしている。

「その後にメンバーになったのがアリシアだよ」

「うん、そうだよ、でもクリスと私は幼馴染だから、昔からクリスのことを知っているんだ」と自慢げ。

「へー、そうなんですか、いいな、幼馴染だなんて、私の村では昔から年下かお父さんかお母さんの年代の人しかいませんでした」

「仕方ないよ」

「でもいいな、幼馴染なんて」

「話は戻すけどお城では王様がいて兄と姉が1人ずつ同じ部屋にいて話ていたみたいだけど」

「えっ、私小さい頃にお城から出たので顔を見てもわかりませんし名前も覚えていません」

「あとの2人は違う部屋で仕事をしていたよ」

「じゃ、その中に暗殺者を送った奴がいると言うことね」

「いや、そうとも言えないんだ、貴族が忖度でしていることもあるからね」

「忖度?」とヒルダ

「そうだよ、その人は知らないまでも、あの人のためだからと言ってすることだよ」

「いかに自分をよく見せようとする汚い手だね」とアリシア

「そうだね、自分のために、やることだから汚いよね」

「でも、多分、絞れたと思うよ、兄弟姉妹の4人と王様と、貴族の1人は確定だね」

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