上 下
484 / 691

第469話 王都

しおりを挟む
第469話 王都

俺にも盟主としての立場があるから勝手にやっていい事はないに等しいし、お伺いを立てなければいけないと言うことも多くある。

自分で盟主になろうと思った事はないんだけど、いつの間にか祭り上げられてしまった。

俺は、それでも平和であれば、それでいいと思ってしまう自分がいる。

俺の一番、嫌いなものは戦争をする奴と人が亡くなること。

幸いに俺には、それを阻止する力がある。

しかし世界中で同時に起きてしまうと、メンバーの数が足りない。

俺は、住んでいる星全体がまとまればいいと思うけど、容易いことではない。

でも、可能ならばやってみたい。それを達成するためには、力も必要だし協力してくれるメンバーを増やす必要も出てくることだろうから予備軍を作ることも視野に入れる必要がある。

今のところ加盟の準備が進んでいるのは、ボールドウィン王国だけ。

今は7カ国だけど、そのうちに8カ国になる予定だ。

この国を加盟させると9カ国目になる。

でも、この国は俺と関係がある国だ。

そんな国を蔑ないがしろにできるわけないじゃないか。

「王様、加盟してくださることを前提の進めていただけますか?」

「おおっ、勇者クリス殿、そう言っていただけると本当に嬉しい」と王は涙を流して、俺の手を握った。

王が握った俺の手の上からキャサリンも手を置いて、イアン王子も手を置いて、4人で誓い合った。

「私は、以前から知っていた勇者物語の勇者が、本当にいるか、疑問だった。これほどの能力があれば、世界を畏怖させることも可能だろう。しかし勇者物語の勇者は、そんなことも考えもせずに事件を解決したら自分達の能力の訓練に励んだりするばかりで、こんな人いるわけはないと自分で勝手に思っていた。
それが、どうだろう、実際に会ってみると、本当に勇者物語に出てくる好ましい人そのままじゃないか。
私も小さい国とはいえ、一国の王だから、盟主としての立場は少しはわかるつもりだ。
イーノック王国の名にかけて誓おう、この国は永久に勇者クリス様を盟主として仰ぎ協力をしていく事を」

「そうですね、私も王族の1人として勇者クリス様に協力いたします」とイアン王子

キャサリン姫「そうですよ、うちが代々、勇者に関係する地下神殿と壁画を守ってきたのは伊達じゃないんですよ。イーノック王国が勇者に協力しなくてどうするんですか」

「そうですね、地下神殿には、また近いうちに来る必要があります」と俺。

「いつでも、来てください」とイアン。

「話は違うが、キャサリンは、どうかね?」と王様

「えっ、どうって言うと?」

「勇者様の妃の候補にだよ」と王様

「お父様ったら」とキャサリンが顔を真っ赤にしている。

「まぁ、その話は次の機会に‥‥‥さぁ皆んな、行こうか?」

ここは、さっさと退散することにした。

広げられた地図を見ながら指し示して「西地区は、ジャネットとアリシアとエイミーに」というと「はい、了解しました」と瞬間転移していった

そして、ロゼッタ、ソフィア、アイリスは東地区と担当ね」と言ってエリアを示すと「はい、わかりました」と言って瞬間転移した。

「次に南地区は、パトリシア、イザベラ、シャーロットの3人で頼む」と言うと「はい」と言って瞬間転移した。

「次に北地区は、アレク、アデル、コリン、セラフィーナに頼むね」と言うと、アレクとアデルが敬礼して、「はっ、申しつかりました」とキリッと背筋をただしてから‥‥‥プッと笑い出して自分達がしたことが面白くて転げそうになりながら瞬間転移していった。

「もう、本当にお見苦しいところを」

「いや、構わない、勇者殿の人格を表しているようで何よりだ・それにしてもすごいな、精鋭部隊みたいに‥‥‥」

「ありがとうございます、それでは、俺の遊撃として応援に行きますので」

「わかった、よろしく頼みます」とイアン
「気をつけて」とキャサリン

俺は王族の前から瞬間転移して消えた。

俺は検索魔法で強い魔族を確認して、目の前に瞬間転移で現れた。

目の前にいる魔族を瞬殺しないのは、情報を聞くことができるかと思ったからだ。

何よりも大切なのは情報だ、殺すことじゃない。

俺が瞬間転移して目の前に現れたから魔族は驚いている。

「なんだ、キサマは?」と魔族

「俺が何者であろうと関係ないよ、ちょっと話をしたんだが‥‥‥」と直接に行ってみたけど‥‥‥

「話だ?、お前と話しをすることなんかないぜ」

「そんなことを言わずに、どうして街にいるんだ?」

そうなんだ普通なら街にいる必要はない。城さえ落とせば国や街を支配したことになる。

「そんなこと、テメエに言う必要ない」

「何かを探しているのか?」

「お前、どうして、そんなことが‥‥‥」と言いかけてしまったと言う顔をした。

そうなのか街には探すためにいるのか。

何を探しているんだろう?

「街には金貨なんかないぞ」と言ってみたが、「‥‥‥そんなん、探すかよ、探すよりも奪うからよ」と違うみたい。

人探しか?

「この街には浚えるような女はいないぞ」

「そんなことで街に来ているじゃねえよ」

女でもない‥‥‥と

「街には魔石なんかないぞ」と釜をかけてみた。

「!」と少し反応があった。

俺は、そこには突っ込むことはせずに「俺と戦おうぜ」と言ってみた。

魔族の奴は腰にある剣を抜いて俺に剣の先端を向ける。

俺は勇者の聖剣を取り出す。青く光っているので「お前、それ聖剣か? じゃ、お前が勇者なのか?」

「そう言うことになる」

「く、くそっ、ついてない‥‥‥まさか、勇者と対するなんて、俺には家庭もあって、子供もいるんだ、助けてくれよ」と涙を探しながら座り込んで剣を手放す。

地面には剣が置かれているから安心して俺は近づく。

俺の目の前に魔族が地面に膝を下ろしている。

「「この通りだ、俺には家に帰ったら女房もいるし子供も2人いるんだ」と手を擦り合わせて拝む。

「じゃ、これに懲りて、悪さしなければ助けてやるよ」と言って俺が後ろを向いて立ち去ろうとする。

魔族の目が光、ニヤリと笑う‥‥‥素早く地面に置かれた剣をとり背後から俺に向けて剣を刺す。

俺が背後から刺されてしまう。

「バァカ、、家庭なんかないぜ、俺、独身だぜ」と魔族。

背後から剣で刺された俺の体が消える。

「あれっ」と魔族

「ここだよ」と透明の魔法を解除して姿を表す。

「ウグッ」と声をあげる魔族

「せっかくチャンスをあげたのに」と俺の聖剣が魔族を射抜いている。

「き、キサマァ‥‥‥」と言いながら魔族は霧散していった。

人と魔族の違いは死体が残らないこと。

霧散しない魔族の死体もあったけど、どうしてかわからないけど、魔族は死体が残りにくい。

強い奴ほど霧散してしまうのか?

念話で全員に確認してみた。

「皆んな進捗状態はどう?」

「ちょっと苦戦しています」とジャネットのチームから。

俺は、それを聞いただけで、すぐにジャネットの横に現れた。

戦いになっているみたいだ。

ジャネットの横を通り過ぎて魔族へ向かって歩き出す。

「あっ、ご主人さま、危ないですよ」と注意する。

前へ歩き出した魔族は俺にファイヤーボムを放ってくる。

爆発する炎には大したことはないけど、煙が視界を塞ぐ。

『俺に注意を向けるから全員で攻撃して』と念話で送る。

全員で集中攻撃を喰らった魔族は建物の壁を壊しながら討伐された。

「もう、クリスったら危ないよ」とアリシア

「ごめん、急がないといけないみたいだから‥‥‥」

「何か情報があったの?」とアリシア

「うん、そうなんだ」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【R18】童貞のまま転生し悪魔になったけど、エロ女騎士を救ったら筆下ろしを手伝ってくれる契約をしてくれた。

飼猫タマ
ファンタジー
訳あって、冒険者をしている没落騎士の娘、アナ·アナシア。 ダンジョン探索中、フロアーボスの付き人悪魔Bに捕まり、恥辱を受けていた。 そんな折、そのダンジョンのフロアーボスである、残虐で鬼畜だと巷で噂の悪魔Aが復活してしまい、アナ·アナシアは死を覚悟する。 しかし、その悪魔は違う意味で悪魔らしくなかった。 自分の前世は人間だったと言い張り、自分は童貞で、SEXさせてくれたらアナ·アナシアを殺さないと言う。 アナ·アナシアは殺さない為に、童貞チェリーボーイの悪魔Aの筆下ろしをする契約をしたのだった!

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

生贄にされた先は、エロエロ神世界

雑煮
恋愛
村の習慣で50年に一度の生贄にされた少女。だが、少女を待っていたのはしではなくどエロい使命だった。

転生したら倉庫キャラ♀でした。

ともQ
ファンタジー
最高に楽しいオフ会をしよう。 ゲーム内いつものギルドメンバーとの会話中、そんな僕の一言からオフ会の開催が決定された。 どうしても気になってしまうのは中の人、出会う相手は男性?女性? ドキドキしながら迎えたオフ会の当日、そのささやかな夢は未曾有の大天災、隕石の落下により地球が消滅したため無念にも中止となる。 死んで目を覚ますと、僕はMMORPG "オンリー・テイル" の世界に転生していた。   「なんでメインキャラじゃなくて倉庫キャラなの?!」 鍛え上げたキャラクターとは《性別すらも正反対》完全な初期状態からのスタート。 加えて、オンリー・テイルでは不人気と名高い《ユニーク職》、パーティーには完全不向き最凶最悪ジョブ《触術師》であった。 ギルドメンバーも転生していることを祈り、倉庫に貯めまくったレアアイテムとお金、最強ゲーム知識をフルバーストしこの世界を旅することを決意する。 道中、同じプレイヤーの猫耳魔法少女を仲間に入れて冒険ライフ、その旅路はのちに《英雄の軌跡》と称される。 今、オフ会のリベンジを果たすため "オンリー・テイル" の攻略が始まった。

【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する

雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。 その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。 代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。 それを見た柊茜は 「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」 【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。 追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん….... 主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します

冤罪をかけられ、彼女まで寝取られた俺。潔白が証明され、皆は後悔しても戻れない事を知ったらしい

一本橋
恋愛
痴漢という犯罪者のレッテルを張られた鈴木正俊は、周りの信用を失った。 しかし、その実態は私人逮捕による冤罪だった。 家族をはじめ、友人やクラスメイトまでもが見限り、ひとり孤独へとなってしまう。 そんな正俊を慰めようと現れた彼女だったが、そこへ私人逮捕の首謀者である“山本”の姿が。 そこで、唯一の頼みだった彼女にさえも裏切られていたことを知ることになる。 ……絶望し、身を投げようとする正俊だったが、そこに学校一の美少女と呼ばれている幼馴染みが現れて──

幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話

妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』 『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』 『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』  大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。

孕ませねばならん ~イケメン執事の監禁セックス~

あさとよる
恋愛
傷モノになれば、この婚約は無くなるはずだ。 最愛のお嬢様が嫁ぐのを阻止? 過保護イケメン執事の執着H♡

処理中です...