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第275話 未来

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第275話 未来

俺はジャネットに言われたことにを体を強ばらせていた。

ジャネットは、「これからの俺次第」だと言った。

先読みする力を持った神獣のジャネットの言葉は、未来を予知している。

やはり、今、以上に、俺に何かが起きようとしているのか?

俺は前世の時にクリスと言う名前じゃなく、アルベルトと言う名前だったけど、その時のツライ思いは今でも、俺の心に残っている。

それも俺は殺されたのは、有名な武将でもなく、魔力切れを起こして、立っているのも困難な時に、その辺にいる農民の兵士に殺された。

俺を殺した農民兵士も、初めて人を殺すような顔をしていた。

魔法師は、剣で戦う兵士の後ろにいて、魔法を放つだけの後方支援だ。

後方で支援する魔法師が、全面に出なければいけない状況は、もう、負け戦を示している。

後方支援する魔法師を守ることができないほど、兵士が減っている状況になっていると言うこと、また、普通は剣士と魔法師は仲が良くないので、こんな奴や守る価値もないということでいないこともある。



今でも、俺を殺した農民兵士の顔を思い出すことがある。

戦いの中で俺は魔法力を使い果たし、魔法が使えなくなって殺されてしまった。

戦いにおいて、俺たちを守っていた兵士も徐々に減っていき、俺が率いていた魔法師達も徐々に人数を減らしていき、魔法の力を消耗していきながら、最後には殺されていった。

そんな未来にならないように俺は動いたつもりだった。

でも、これでも足りない。

俺は涙が出てきた。

「クリス、もう少し自信を持ちなさい」とジャネット

「何のために私たちがいると思っているのよ」とアレク

「そう、そう」とパトリシア

俺は出てきた涙を拭いながら、聞いてみた。

「もしかして、やり方が間違っていた?」

「ううん、間違っちゃいないわ」とジャネット

「でも、あなたがなさなければいけない事は、その先にあること、私は、フェニックスだから未来予知ができるは、わかっているでしょ。その未来には、あなたが必要なの。今は言える事はこれだけ」

「私たちがあなたの仲間になった理由、どうしてだかわかる?」ジャネット

神獣の中でも一番、最後に仲間になったジャネットに突きつけられた事実。

時代の流れが悪い方に変わってきている。

それを変えなければいけない。

しかし、自分には、その力があるのか?

変える力がないなら、流されるしかない。

流れには起点になる流れがある、それが、どこが流れの起点になるのか、その起点を見つけて変える

それを考えていた時に、頭の中に思い浮かぶ言葉があった。

流れとは、時の流れだ、時とは時間の流れ‥‥‥

時間の流れは、魔法的には時間魔法、または、次元魔法、時空…


俺も以前、習得した未来予知の魔法があるけど、修業を怠っていたので数秒先しか見ることができない。

本当に俺の力が無限大であるならば、可能なはずだ!

考えるんだ!

どうすればできる?

何をすればできる?

俺が、これからの時間の中でできること、それが未来に繋がっていく‥‥‥

俺は、この先パーティーメンバー1人でも失う事はできない。

そう思えば思うほど、考えれば考えるほど俺の集中力が高まっていった。

露天風呂に入っている時に魔力を高めたため、水が俺から渦を巻くようになっている。

そして完全に俺の体から水が離れた、俺の体と水の間に空間が存在していた。

渦を巻くように水が回転し始めて、メンバーたちが水に逆らうようにしている。

このままじゃ良くないと思い、俺は温泉から瞬間転移して部屋にきた。




俺がいなくなった露天風呂に残されたメンバーは、

「なんだぁ、できるじゃない」とジャネット

「さすがクリス」とアレク

「そうじゃな、さすがご主人様」とロゼッタ

「「ご主人様だもの」」とアイリスとエイミー

「当然、私たちのご主人様だから」とパトリシア

「本当に」とアデル

神獣以外のメンバーは、何が何だかわからない様子




ジャネットが、立ち上がって、みんなに向かって

「ご主人様は、これから、すごく重要な役目を担うことになるの。

今から起きようとするあることに、ご主人さまは、必要な人なの。

今は詳しくは言えないけど、その役目を担えるのはご主人さまだけなの、もし、ご主人さまが、それを担えなければ、世界は滅んでしまうわ。」

「そんなことをクリスにやらせるの?」アリシア

「そう、ご主人さまは、その役目があって転生してきたの」ジャネット

「みんなも聞いていると思うけど、ご主人さまには前世があって、その時に、すごくツラい思いをして死んでしまったわ」ジャネット

「うん‥‥‥聞いてる」アリシア

「それが、どうして今回のことに繋がるの?」アリシア

「それはご主人さまを転生させた人に関係があるの」ジャネット

「誰がクリスを転生させたの?」アリシア

「それは、私の口からは言えない‥‥‥たぶん、その人は、もう少ししたら、ご主人さまに接触してくるわ」ジャネット

「それまで待たなければいけない‥‥」ジャネット

「その人って、何者か知らないけど、本当に身勝手ね」アリシア

「クリスにもう一度、苦しみを与えるなんて」アリシア

「ご主人さま様は、普通の人とは違うの」ジャネット

「えっ、クリスを昔から知っているけど‥‥‥」

「それは、人としてのご主人さまでしょ?」

「クリスは人じゃないの?」

「それも今は言えない、ごめん」

「みんなは、指輪を持っているでしょ」

「うん、持っている」

「その指輪も、ご主人さまに今から接触する人があげたものなんだ」ジャネット

「‥‥‥」

「みんなも指輪の力でご主人さまのステイタスを見たでしょ?」ジャネット

「うん‥‥‥」アリシア

「何だった?

あなたたちと同じ無限大だった

そう、無限大

私たち、神獣と同じ無限大なんだよ

そのことでも、言わなくても推察はできるよね」

全員が、何も言葉を失っている。

アリシアだけが、「どうしてクリスだけなの?、あんなに つらそうなクリス、見たことないよ」アリシアが泣き始める。

「それが、ご主人さまの宿命なんだよ」ジャネットが下を向いた

アリシアの元にソフィア、イザベラ、コリン、セラフィーナ、シャーロットが近づく。

アリシアの方を見ながら、ジャネットは「私たちのご主人さまは‥‥‥」言えなくなっていた。

それでも気をとりなして、「私たちのご主人さまは‥‥‥この世界と私たちを助けてくれるの」

アリシアが泣き崩れながら、「そんなのしなくていいよ、田舎に行って二人で暮らすから」

「アリシア、許して、これは、もう以前から決まっていたことなの‥‥‥」

アリシアは鳴き声で「クリスは‥‥死んじゃうんじゃないよね?」

「それは未来予知ができる私にも、わからないの」

「未来は、いつも変化しているから、特に今回のことは、最後が見えないの」

「じゃ、クリスが動かないと、どうなるの?」

「‥世界が滅ぶ‥‥‥、その未来予知は大きくあるのよ、あなたも死んでしまって、国もなくなるわ、もちろん私たちも‥‥

でもご主人さま様次第では、少ないけど可能性があるの」

「でも、今のご主人さま様じゃダメなの」

「えっ、今のクリスじゃ、ダメって?」

「そう、ダメなの‥‥』

「‥‥意味、わかんないよ‥‥‥」

アリシアが泣き崩れながら、ソフィアに抱きつく。

そして話を聞いていた他のメンバーも全員が涙している。


「でも、みんな、これだけは信じて

「私たちも全力で、ご主人さまを支えるから、私たち神獣の力を最大限、使って、ご主人さまを死なせることなんてしないわ

みんなも私たちとご主人さまに協力をしてほしいの」

「でもご主人様は英雄でもないし勇者でもないわ。ときには、くじけてしまうくらいの小心者だけど、いい、みんな、全員でご主人様を支えていくのよ」

もちろん、その言葉に全員がうなずいた。

しかし、それは露天風呂の中だった。

ジャネットが裸で立って言っても‥‥‥
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