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第176話 戦争の予感
しおりを挟む露天風呂から上がって、洋服を着て俺が出した冷たいお茶をメンバーは飲んでいる。
お風呂から上がった後の、冷たいものは格別だね。
6人で椅子に座ってまったりしていると、少し冷えてきたので湯冷めするとよくないので、宿に戻ることにした。
本当に転移の魔法は便利だ。
俺たちは宿に戻ってきたら宿の食堂に行って夕食を食べることにした。
そして、それぞれの部屋に戻っていった。
俺はまた、温泉がある屋敷に転移してきた。
この屋敷の地下3階にある扉がない部屋に!
今日は夕食も済ませたので、昼間にお風呂も入ったし時間がある。
いろいろな資料を探すことにした。
アレクが言っていたけど、他にも伝説級の獣がいる。
その参考資料がないのか探すことにした。
なんだか少し心に引っかかるような、気になるんだよね。
暗い部屋を魔法で明るくして、日記から見ていくことにするが、多くの場合、参考資料は自分の机の近くに置くものだから、本棚も見てみる。
日記を見る前に本棚を見てみると、背表紙の字が消えかかっていて何の本だかわからない。
1冊の本をとってみる。
かなり使い古されたのか、年数が経ちすぎたのかわからなかったけどボロボロの本だ。
使い古されたと言う事、そして、この本を近くに置いていると言う事は、何か参考になるようなことが書いてあるんだろうか?。
俺は椅子に座って、本をめくっていく。
この本の内容は、召喚術の研究の時に参考にした本みたいだ。
誰が書いたんだろうと本を裏返して表紙を見てみたが、薄くなっていてわからなかった。
一行読んで、また一行を読むと言うのを繰り返しながらページをめくっていくと、あるところで目が止まる。
召喚術で召喚できる魔物ものは、……と書いてある。
そこに書いてあるのは、ドラゴンだった。
さらに、先を進めていくと、そこに書いてあるのは、クマ……
俺はここまで読んで、読むのをやめた、なんだか先を読んでいくのが怖い!
何か変なものが書いてありそうな気がした。
ドラゴンか……
今、現在パーティーメンバーは全員が女の子ばかり、そろそろ男も欲しいと思う。
でも実際に呼び出しみないと男か女かわからない。
しかもドラゴンと言うイメージから、男のような気がするけど種族繁栄がなければ新しい命が生まれないので、女もいるんだろうなぁ。
本にも書いてあるけど、1000年くらい前にドラゴンを召喚した人がいるそうだ。
しかし詳しい情報はなく、ただ召喚したことがあったとだけ書いてあった。
1000年も前の事なので、伝承のように伝えられているみたいだ。
だから本当なのか、嘘なのかと言う事はわからない!
作り話のような感じもあるけど、実際にアレクは現れている。
もし仮に召喚してみて、女だったらどうしよう?
男、俺1人に、女性が6人いることになってしまう
または男2人に、女性が5人
考えただけで、何かいい感じがする。
召喚魔法は以前やってるので、できるのはできる。
しかし、ドラゴンを呼び出そうとしてドラゴンが出てくるのかわからない。
しかも出てきたドラゴンが女なのか男なのか。
でも、なんだか嫌な予感がするんだよね、その予感と言うのは、きな臭い予感なんだ。
つまり、どこかで、誰かが戦争をする可能性があると言う事。
なんだか最近、眠っている時も嫌な夢ばかり見るし、以前はなかったんだよね。
予知夢のような感じで、冷や汗をかいて起きることがあるから。
仲間を揃えた方が良いかもわからない。
仲間は、多ければ多いほど良い。
もちろん単純に、俺の思い過ごしであればいい!
そうであって欲しいと思う。
アレクに聞くことも考えたけど、俺は、しばらく考えていたが、考えていてもラチがあかないので、思い切ることにした。
いつも仲間と練習している野原に転移してきた。
ここで、俺の周りに魔力を集めて濃密にしていく。
そして仲間たちを守ってくれるドラゴンをイメージを持ちながら、強く念じてみる。
実際にドラゴンを見た事は無いので、イラストにも書いてあったけど下手なイラストだったのでわからないけど、なんとなく自分でもドラゴンていうのは、こうあって欲しいと言うのも描く。
思い描きながらイメージしながら魔力を濃密に、どんどん深く強く濃くしていく。
俺の2メートル先の空間が揺らぎだした。
もうすぐ出てくるぞと俺は思った。
その時に、アリシアを守って欲しいなと考えた。
徐々に実体化をしていきながら、大きな影が出てきた。
大きな影が、実体化を伴いながら、徐々に色をあらわしていく。
形にまとっていたかげろうが消えたときには、巨大なドラゴンが現れていた。
そのドラゴンは、下を向いて俺と目を合わせる。
歩くと同じような、すごい圧力を感じる。
多分、出現したのは、アレクと同格の神獣だ。
言葉を発しないでも、目の前にいるだけでも圧力をすごく感じる。
「我を呼び出したのは、お前か、
我と契約するには、我に認められて名前をつければ良い」とドラゴンは言った。
そこでドラゴンは俺の方をじーっと見ている。
あまりにも長くじーっと見るので、何かあるのかなと黙って俺も見返している。
そうするとドラゴンは、「契約が完了した、あとは我に名前をつけよ」と言ってきたので、えっ、これで終わり?と俺は思った。
何故か見られてるだけで、ドラゴンに認められたみたいだ。
「本に書いてあったんだけど、この姿じゃなく変化できる?」
「この姿じゃ、ダメなのか…」とドラゴンが聞いてきたので、大きすぎると答えた。
ドラゴンの体は20メートルくらいあるからね、俺も少し離れても見上げているし。
じゃぁ、と言ってドラゴンの形を保ったまま小さくなった。
「これは、どうだ」
「それなら大丈夫だ」と俺は言ったら、
「こんな形にもなれるぞ」と言って女性の姿になった。
そこで俺はショックを受けて、「えーっと女性なの?」と聞いたらそうだと言って、何か不都合があるのかと言われた。
俺は慌てて否定したけど。
これで決定してしまった、男1人に、女性が6人になってしまった。
女性の姿になったドラゴンは、ソフィアと同じ年齢に見えた。
お姉さんのような感じで、背丈は170くらいでスタイルも良く、黒い髪も長く、ウエストは細く、胸もでかい。
Fカップくらいかな。
しかし人形になったドラゴンは、裸だった。
なので、アレクにも言ったように、前例があるので、聞いたらできると言う事だったので洋服を纏ってもらう。
なんだか、お姉さんが増えたような気がする。
今は真夜中だから、このまま宿に帰るわけにはいかないので、朝までドラゴンと話をした。
ドラゴンと話しているときに、最近、胸騒ぎを感じると話したら、ドラゴンが顔を空に向けて匂いを嗅いでいるような感じをした。
「もうすぐ戦争が始まるようだ、胸騒ぎはそのせいだろう」
と的確に言われてしまった。
俺はドラゴンが、何か知っているのかと思って、さらに質問を始める。
「どこで戦争があるのか、わかるのか?」と聞いてみたら、この国より西の方から魔族が攻め込んできている。とドラゴンは話してくれた。
俺は現世に生まれ変わって、まだ世界的な事は知っていなかったが、西の方角に魔物がいるのか?
俺が最近、感じていたきな臭い感じは、この国ではなく、この国に攻め込もうとしている魔族のせいなんだ!
そろそろ明るくなって朝になってきている。
宿の俺の部屋が、もぬけの殻と言うことも、まずいので戻らなければいけない。
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